概要
1985年10月から1987年9月にかけて、フジテレビ系列局(ただしテレビ大分と鹿児島テレビ除く)他にて放送された(なお、テレビ大分では1989年頃に一部エピソードが放送されたことがあった)。
監督はシンエイ動画(特に藤子アニメ)やレンズマンにて辣腕を奮った福冨博。キャラクターデザインは金沢比呂司。メイン脚本は小山高男。サブ脚本に寺田憲史、柳川茂、山田隆司、島田満などが名を連ねた。
制作(クレジット上は制作協力)は土田プロダクション、スタジオコメット、ぎゃろっぷの持ち回り。(クレジット上の制作はフジテレビと日本アドシステムズだが、この2社は現在に言うところの製作にあたる)
ちなみに本作終了後に枠を引き継いだ後番組は『ついでにとんちんかん』である。
「うしろゆびさされ組」や声優陣の奮戦(アドリブ)などのいろんな要素が重なり、「(巨泉の)クイズダービー」(TBS系列局)を向こうに回し当時としては驚異的な視聴率を取ったお化け番組となった。
視聴率の参照:
一方で放映当時は「うしろゆびさされ組やおニャン子クラブのおかげだろ?」と揶揄する人たちも多かった。
しかし現在は、DVDレンタルやWeb配信などで気軽にアニメを試聴できるようになり、このアニメ版自体に対する再評価が高まり、
今ではアニメから「奇面組」を知った、というファンも少なくない。
原作とアニメの違い
他の作品と同じように「奇面組」も原作のマンガと設定や内容がいろいろと異なっている。
その例を上げると、
- 河川唯が転入してきたのは中学3年生の時。奇面組との出会い方も原作と少し異なる。
- いわゆる「中学編」は最初の5話のみ。本当は「中学編」無しで制作する予定だったのだが、原作者:新沢基栄からの申し入れにより「中学編」が制作されることになった。
- 原作ではキャラクターの名前の元ネタをなるべく使わないようにしていたが、アニメでは名前の元ネタを使ったセリフやギャグが使用されていた。
- 原作とアニメでは名前が異なるキャラがいる。例:「来津輝」→「河津輝」
- 特に「3年奇面組」から制作された回は「物語の穴」を埋めるべくオリジナルエピソードが多くなっている。
- 「ワラトルマンシリーズ」など、特にSF色の強いエピソードや番外編はアニメ化されなかった。
- 事代作吾のレギュラー加入時期やその過程が異なる。伊狩増代が結婚後もレギュラーのままだった。
- 声優陣の奮戦によりアドリブが多くなり、結果として原作とは一人称や二人称、口癖が異なっている。例:一堂零の口癖「~~~なごや~!」
- 後半になるにつれ原作のストックが無くなっていったためオリジナル回が増えていった。
- いわゆる「心温まるお話」が多くなった。
- しかしその一方で、原作とのキャラ解釈の違いにより、後味の悪いシチュエーションや結末となった、いわゆる「原作レイプ」的な話も多くなった。例:事代作吾が原作以上に酷い目に遭う。
など他にもいろんな面に及んでいる。
更に詳しい内容はWikipediaを参照して貰うとして、
ハイスクール!奇面組 - Wikipedia:アニメ版:原作との相違点
他にも「一堂兄妹」や「憎組」「淵乃屋麻衣」「痩猪エルザ」などにも書いてあるので参照として下さい。
そしてpixiv的に言うと大きな違いが2つ上げられる。
その違いを下記に書き記しておく。
「原作カラー」と「アニメカラー」
1つ目は「色の違い」。
髪の毛の色や肌の色や瞳の色も異なっていたが、一番の違いは「制服の色の違い」が上げられる。
アニメでは、原作の色のままだと目立たない、ということだったのか、奇面組を初めとした名物集団の制服の色がカラフルなものになっていた。
具体的に上げると
ファンの間では「原作カラー」と「アニメカラー」と呼ばれている。
原作カラー
アニメカラー
中学制服
高校制服
実はこのカラー変更、当時のファンからは反発もあったのだが、今ではpixivでの投稿作品のほとんどがこの「アニメカラー」で作品が作られ投稿されている。
そして中には「男子の制服が原作カラーなのに女子の制服はアニメカラー」という、カラーがごちゃ混ぜな作品も存在する。
ここには掲載しないが、そういう作品もある、ということで記しておく。
また2017年に上演された舞台版「ハイスクール!奇面組」:舞台奇面組では、衣装の配色に「アニメカラー」が採用されていた。
ラブコメ要素の増加
そして最大の違いといえば、「ラブコメ度が高くなった」こと。
原作では「ラブコメ」は「ギャグの一つ」扱いであったのだが、アニメではその「ラブコメエピソード」を膨らませたりラブコメ色の強いオリジナル回が作らていた。
原作よりもラブコメ度が高くなった回といえば、具体的に上げると、
一堂零と河川唯:「零唯」
13話前半「ラブコメしてますか? 唯ちゃん恋人募集中」
唯が零を芝居の相手に指名する。
30話後半「零くん熱烈ラブコール!?」
原作以上にラブコメ的演出が多めとなる。そもそも原作とタイトルが異なり過ぎている。
原作タイトル:「きみの手料理が… の巻」
83話前半「唯ちゃんの麦わら帽子」
アニメ版「奇面組」で一番ラブコメ度が高いオリジナル回。
など、ほぼ全篇。
そして77話「野性の少女・エルザが街にやってきた」にて、零の机の引き出しの中に入っていた唯ちゃん人形。
どうして零はそれを持っていたのであろうか?
冷越豪と宇留千絵:「豪千絵」
32話後半「初恋!それとも…?モジモジ豪くん」
最後に「事故チュー」。
など、ほぼ全篇。
石砂拓真と伊狩増代:「石増」
4話後半「寒中お見舞い申しあげます」
そもそも伊狩先生はどうして風邪を引いたの?どうして石砂先生が伊狩先生の家に行ったの?奇面組が来るまでの間、二人は何してたの?どうやって奇面組は伊狩先生の家のアパートの場所を知ったの?などの「原作での物語の穴」が埋められていた。
26話「6月の花嫁伊狩せんせのハッピー結婚式」
後半が原作以上に演出がオーバーになっていた。
事代作吾と若人蘭:「事蘭」
27話後半「事代せんせ熱血伝」
若人が原作では途中までしか言わなかったセリフを最後まで言った。
この回以降、全篇に渡り二人のエピソードが原作よりも多めになった。
一堂霧と河川一平
69話後半「子供の日・一平クンと背くらべ」
一平の度胸試しを霧が見守る。
など、原作では匂わせる程度であった二人の仲が具体的に描写されていた。
一日一善と若人蘭:「一若」
65話「お花見でお見合い・一日一善の初恋談義」
後半が全てアニメオリジナルエピソードとなっていた。
一堂零と天野邪子:「零邪子」
70話後半「スケバンあまのじゃく」
零と邪子がデートをする(注:偽装デート)。
但しアニメオリジナル回で一番後味の悪い結末なので要注意のこと。
14話前半「男はつらいよ!?迷犬ラッシーのマドンナ争奪戦!!」
ラッシーがビューティと上手くいく。
と、その影響はラッシーにまで及んでいた。
この影響か、pixiv投稿作品は全体的にラブコメ度が高い作品が多くなっている。
というよりは、アニメ版がラブコメ度が高くなったからこその、このpixiv人気であるのかもしれない、とも言えるだろう。
「唯ちゃんの麦わら帽子」
pixiv投稿作品
上に上げた作品の他にもアニメ感想や、
「うしろゆびさされ組」、
「うしろ髪ひかれ隊」
(特に「あなたを知りたい」)
新規DVD発売要望イラストや、
アニメ版リバイバル、リメイク希望イラスト
などが投稿されている。
アニメ版登場キャラクター一覧
アニメ版CV(声優キャスト)も記す。空欄の場合はキャスト不明である。
なお、役名がはっきりとしないキャラや、所属集団がはっきりしないキャラは(例えばルッ組の沢木捲郎はアニメでは役名不明であり、アニメでは婦組の存在は無かった)、その都度に応じて一覧に記載する事とする。
総合キャラ一覧表は「奇面組の登場人物一覧」タグ記事を参照のこと。
奇面組とヒロインコンビ
名物集団
番組:番組(奇面組)
腕組:腕組(奇面組)
骨組:骨組(奇面組)
河津輝 (CV:西村智博)
:「来津輝」のアニメ版表記。
犬組:犬組(奇面組)
ヨーゼフ :ヨーゼフ(奇面組)
(CV:田中和実)
リンチンチン:リンチンチン(奇面組)
(CV:田中亮一)
パトラッシュ:パトラッシュ(奇面組)
(CV:小林通孝)
ハチ公 :ハチ公(奇面組)
(CV:広中雅志)
中林司 (CV:堀秀行)
:「少林司」のアニメ版表記。
奇面組のクラスメイト
クラブ(部活動)
一応中学校
野球部
一応高校
アニメ登場順を基準に記載
ボクシング部
陸上部
亜切須美衣奈:卒業式の回に少しだけ登場。
演劇部
サッカー部
バレー部
柔道部
卓球部
剣道部
精神統一:精神統一(奇面組)(せいしん とういち)
(CV:田中亮一)
その他の一応高校生徒
アニメ登場順に記載。なお音成久子はアニメ版では一応高校生徒の描写が無いためここには記載無しとする。
ナンシー・トルネアータ(CV:島津冴子)
教職員
一応中学から一応高校へ転任
一応高校
(CV:戸谷公次)
一応中学校
登場人物の家族
一堂家:おもちゃ屋
善院家:一堂零の母方の実家
出瀬家:銭湯
大間家:ケーキ屋
(旧DVD-BOX Vol.3 おまけ小冊子より)
物星家:本屋
河川家(画家):父、板造が画家である。
宇留家:花屋
春曲家
音成家
平山家:伊狩増代の伯父一家。
平山タケ(と思われる少年:従兄弟)
(CV:頓宮恭子)
平山ミチ(と思われる少女:従姉妹)
若人家
対戦相手校
入分高校サッカー部
愚名印南高校バレー部
音小野高校柔道部
ゲストキャラ
(アニメ登場順に記載)
伊矢味有三 :アニメ版での「泉」
影口菊代 :アニメ版での「佐野」
鼻津麻未 :アニメ版での「山本」
(CV:古川登志夫)
(CV:水鳥鉄夫)
一日一善:一日一善(奇面組)
(CV:三ツ矢雄二)
アニメ版オリジナルキャラクター
かおる (CV:江森浩子)
くみこ (CV:渡辺菜生子)
サンタクロース(CV:宮内幸平)
キョンシー:キョンシー(奇面組)(CV:山本百合子)
アニメ版に登場した実在人物
その他
(CV:戸谷公次)
(CV:佐藤正治)
作者(新沢基栄)
:「本作品の原作者」として31話「クラス対抗ピチピチチャップン水泳大会」に登場。デザインはアニメオリジナルである。なおCVは大塚芳忠であった。
関連リンク
関連タグ
作品総合タグ | 奇面組 |
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原作者 | 新沢基栄 |
タイトル | 3年奇面組 ハイスクール!奇面組 帰ってきた奇面組 フラッシュ!奇面組 |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | 週刊少年ジャンプ |
ジャンル | 少年漫画 ギャグ漫画 コメディ 学園もの ラブコメ |
アーティスト | うしろゆびさされ組 うしろ髪ひかれ隊 息っ子クラブ |
テーマソング | あなたを知りたい |
舞台 | 舞台奇面組 |
必殺技 | 奇面フラッシュ 筋肉大移動 |
トリオ | 御三家(奇面組) ご近所3人組(奇面組) |
兄弟姉妹 | 一堂兄妹 |
キャラ一覧 | 名物集団(奇面組) 奇面組クラスメイト 奇面組教師 |
カップリング | 奇面男女(NL) 腐面組(BL 腐向け) 奇面百合(GL 百合):棲み分け 棲み分けタグ pixivマナー |
評価タグ | 奇面組100users入り→奇面組500users入り→奇面組1000users入り |
小説評価タグ | 奇面組小説10users入り→奇面組小説30users入り→奇面組小説50users入り→奇面組小説100users入り |
セリフ | 千絵カナスィ |
エピソード | 零くん熱烈ラブコール!? |
用語 | 唯ちゃん人形 |
その他 | 個性 変態 青春 |