概要
「伊狩増代」とは、マンガ、アニメ作品「奇面組シリーズ」に登場した教師キャラクターであり、一応中学校時代『3年奇面組』での奇面組の担任教師である。
また一応高校時代『ハイスクール!奇面組』では「御女組」の担任教師となった。
プロフィール
生年月日 | 1958年12月12日※ |
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身長 | 165cm |
体重 | 55kg |
血液型 | O型 |
星座 | 射手座 |
担当教科 | 現代国語科 |
在住アパート名 | 「大戦荘(だいせん そう)」 |
トレードマーク | 大ダコ頭 貧しい胸 |
結婚後の氏名 | 石砂増代 |
家族 | 父と母(名前不明) 平山家:叔父:平山雪男(ひらやま ゆきお) 従姉妹(長女):平山雪(ひらやま ゆき) 従兄弟(長男):平山タケ(ひらやま たけ) 従姉妹(次女):平山ミチ(ひらやま みち) |
家族(結婚後) | 夫:石砂拓真(せっさ たくま) 息子(長男)・石砂天馬(せっさ てんま) |
CV | 勝生真沙子 |
※「奇面組」キャラの中で原作本編内で唯一明示された誕生日である。
(『ハイスクール!奇面組』第7巻「愛のたずなの巻」)
※『3年奇面組』で「大戦荘」が初めて登場した時は、「作者のお遊び」で戦車とミサイルが一コマだけ入口に描かれている。
(『3年奇面組』第2巻「寒中お見舞い申し上げますの巻)
名前の由来は「怒りますよ」。
モデルは性格は作者:新沢基栄の小学校時代の担任だった女子教師。
容姿は「奥様は魔女」のサマンサ。
※『ハイスクール!奇面組』第8巻「奇面組キャラクター名鑑 伊狩増代編」及び『ハイスクール!』第7巻「愛のたずなの巻」及びムック本「帰ってきた奇面組」より抜粋。
※なお、アニメ版では制作の都合上、血液型と星座が変更されている。
ちなみに、
昭和のお化け番組である「ザ・ドリフターズ」の『8時だョ!全員集合』のコントの中に、いかりや長介を先生役とした「学校コント」があったのだが、
そのいかりや長介の立ち位置に「若くて美人な女子教師」を配して出来たキャラクターが「伊狩増代」である。
キャラクター解説
原作:『3年』『ハイスクール!』
一応中学校時代(『3年奇面組』)での「奇面組」の担任であり、奇面組の変態的な行動に手を焼き、その都度「カミナリ」を落とす、突っ込み役及び押さえ役であった。
特に一堂零とは突っ込み突っ込まれの、どこか互いに理解している部分のある、ある意味「親子漫才」的な関係となる。
そして少しずつ奇面組たちを理解し、というか「慣れて」いき、彼らの変態的な行動を寛容し達観しフォロー出来るようにまでなっていった。
このように連載が続くにつれ、少しずつ「奇面組たちの疑似母親的存在」となっていった。
体型的な特徴として「胸はちっちゃくお尻でっかく」というのがあり、特に『3年』初期はそれを主に出瀬潔にいじられては突っ込みやり返す、というのがお約束となっていた。
また「いつまでたっても男が出来ない」という点も、こちらは主に冷越豪によりいじられ、突っ込み返されるのがお約束となっていた。
一応高校へ転任後(『ハイスクール!奇面組』)は、御女組の担任となり、天野邪子と対立しつつも、伊狩の方が「似ているのよ、昔のわたしに」と気にかけ、少しずつ互いに理解していき、妥協しあっていく関係となる。
(『ハイスクール!』第1巻「あまのじゃくな女子の午後の巻」)
本編内では詳細には触れられていないが、良き顧問ではあったようだ。
(『ハイスクール!』第3巻「クラブ挑戦シリーズ バレーボール部編」)
なお後に中山仁太が次の顧問となっている。
一応高校時代の奇面組担任である若人蘭とは、高校の頃から大学時代にかけての後輩であり、なおかつ親友である。
高校の頃の女子バレーボール部時代は、若人は伊狩にたいそうしごかれたそうである。
性格、気質、容姿、体型など、様々な面で正反対な二人だが、ともに授業をエスケープして10組(奇面組)の体育の授業の見学にくるなど、息が合ったところを見せている。
いや、それはそれでいったいどうなんだろうと(ry
(『ハイスクール!』第1巻「クラブよいとこ一度はおいでの巻」)
同僚の石砂拓真とは、一応中学校時代(『3年』)からの相思相愛で両片思いのバカップルであり、ともに「奇面組に対する突っ込み役押さえ役コンビ」と言ってもいい程の重要な役回りとなる。
そして奇面組が高校2年時:『ハイスクール!』第7巻「10月の花嫁シリーズ」にてめでたく結婚し、夫婦となる。
その後、一軒家に住まいを移し、石砂との子どもを妊娠したことがわかり、
(『ハイスクール!』第14巻「約束の男の巻」)
長男:天馬を授かった。
(『ハイスクール!』第20巻「こんにちは赤ちゃんの巻」)
結婚後は「『奇面組』のレギュラーキャラ」から退き、奇面組たちとの絡みもほとんど無くなり、一歩下がった形での「教師キャラの一人」となっていった。
性格
一見美人で優しく見えるが、男勝りかつ、ヒステリックで短気で怒りやすい性格。
その性格で奇面組たちの変態的行動に悩まされつつも容赦なく突っ込んでいったが、時が経つにつれ奇面組たちの行動に対応が出来るようになるなど、寛容的かつ柔軟な面も持ち合わせている。慣れていった、諦めた、とも言うが。
加えて、一応中学校時代(『3年』)は長い事奇面組の担任を務めていただけあってか、蘭が唯と千絵を監視役として奇面組に追試をさせると知った際は「あまり入れ込むと逆効果になる」と苦笑いで忠告したが、その忠告は見事に的中してしまう結果となった。
(『ハイスクール!』第16巻「勉強しなさい!の巻」)
教師としては基本的には真面目に勤務しているが、一応中学校時代(『3年』)は、特に10組(奇面組)の夏のプール実習の時に授業を抜け出して参観する(しかも基本男目的)など、割と規則にルーズな一面も見られる。
(『3年』第1巻「おもそろしや変態水泳実習の巻」及び(『3年』第4巻「苦悩の選手えらびの巻」)
奇面組への、その豪快な突っ込み振りは隠したくても隠しようがなく、石砂もなんだかんだで「伊狩の本性」を承知してはいるのだが、時にはその本性を隠そうとする、ある意味健気な(?!)女心を持っている。
(『ハイスクール!』第6巻「最悪のコンディションの巻」)
能力
奇面組の突っ込み役押さえ役であるので、基本的にパワフルかつタフな身体能力の持ち主である。
奇面組に激しい突っ込み(精神的、物理的問わず)をしたり、抑える為に追いかけ回すのはいつものことであり、
風邪を引いているにもかかわらず、奇面組の所業に怒り、屋外まで追いかけ回したり、
(『3年』第2巻「寒中お見舞い申し上げますの巻」)
一堂零を追いかける為に結果として「自転車の曲芸乗り」のような、超人的な技能を披露することもある。
(『ハイスクール!』第4巻「スタート・ダッシュ!?の巻」)
お正月に奇面組たちが伊狩のアパートに遊びに来た時には、カルタの腕前を見せ「早手のおマス」と呼ばれていた、と自慢するほどである。
(その後、冷越豪に「どうして男が捕まらないんだろう」と突っ込まれてやり返すお約束)
(『ハイスクール!』第4巻「ハジのかき初めの巻」)
「イカリコング」について
「伊狩増代の代名詞扱い」となっており、かつ伊狩増代の特殊能力の一つ扱いをされている「イカリコング」であるが、
実は原作であるマンガ『3年奇面組』及び『ハイスクール!奇面組』では、奇面組に対して「イカリコング」となることは全く無かった。
「イカリコング」の初登場は、『3年』の卒業式での謝恩会にて、一堂零が余興として扮したのが最初である。
(『3年』第6巻「さらば一応中の巻」)
その後、『ハイスクール!』第1巻「あまのじゃくな女の午後の巻」で、初めて伊狩自身が「イカリコング」に扮したが、これは奇面組に対してのものではない。
そして『ハイスクール!』第7巻「ああ“ひろう”宴の巻」でも、「イカリコング」に扮していたのは冷越豪であった。
そんなわけで、『フラッシュ!奇面組』の第1話である「新学期チコク防止作戦の巻」のオチが、
作者:新沢基栄の手による「伊狩増代がイカリコングになって奇面組を成敗する」、今現在では最初で最後の唯一のシーンとなっている。
これはアニメ版のオリジナル演出として、伊狩自身が「イカリコング」に扮して奇面組に物理的な突っ込みをするお約束ギャグが、数多く使われたので、
それにより「伊狩増代=イカリコング」というイメージが定着したものと思われる。
アニメ版
髪色はオレンジであり、服は青色系の特徴的なスーツと、夏季は黒色のシャツにネクタイの格好でほぼ統一されている。
先述の通り、「イカリコング」変身ギャグが多めとなるなど、全体にパワフルかつ過激なアニメオリジナルシーンが増え、原作よりも楽天的で豪快な性格となっている。
原作では結婚後レギュラーを退くが、アニメではそのままレギュラー続行となり、若人蘭と事代作吾を引っ張る形での「奇面組突っ込み抑え役トリオ」のようになっていた。
これは石砂拓真の代役は事代作吾で賄えるが、伊狩の代役は、若人はもちろん無理な話であるし、他のどのキャラクターも出来ない、という制作上の判断の都合も考えられる。
そのため「私、結婚しているから」などの既婚者としてのセリフが増えている。
結婚後の呼称は原作とは異なり、ずっと「伊狩先生」のままであり、平成の今では当たり前の事であるが、この当時増えつつあった、昭和の時代では珍しかった「結婚しても仕事を辞めないキャリアウーマン」を象徴するキャラクターとなった。
また、アニメ第1話に登場し、最終話にも登場したキャラクターは、奇面組の5人、河川唯、宇留千絵、切出翔、そして伊狩増代となっている。
さらには最終話では、「物語のまとめ」となるセリフを口にするなど、アニメ版『奇面組』を盛り立てる重要な役割を果たした。
『帰ってきた』『フラッシュ!』
『帰ってきた奇面組』では、
まずは「はじめてのお宅訪問の巻」で登場。
事代に居残り掃除をさせられていた奇面組にお願い事をするために来たのに、奇面組に怖がられていたり、一堂零と「異空間漫才」を繰り広げるなど、「往年の奇面組担任」らしさが出ていた。
この時に「天馬を迎えに保育園に行かないと」とのセリフがあるので、既にこの時点で(奇面組が高校3年の夏)、息子の天馬が生まれており、「原作の世界」とイベント時期に違いが発生しており、「原作の世界とは異なる世界線」であることが考えられる。
次は「はじめてのおつかいの巻」に、13年前の姿で登場。
「(この世界の)伊狩増代が一応中学校出身である」事が判明した。
『フラッシュ!奇面組』では、基本的な設定である「一応中学校での奇面組担任」の時点から物語が始まるが、
先述の「一応中学校出身」や「イカリコング」変身突っ込みが使われるなど、原作(3年』及び『ハイスクール!』)とは設定が異なる部分がある。
例えば極端な例となるが、『フラッシュ!』第1巻「どっきりバレンタインの巻」では、家庭科の授業でバレンタインチョコの手作りの実習をするが、石砂拓真から「なんスかその隕石みたいなの」と言われてしまう代物が出来てしまうぐらいの「メシマズ」設定が付け足された。
そして最大の設定変更は「石砂拓真との結婚時期」であり、『フラッシュ!』では、奇面組たちの一応中学卒業時点となる。
更に石砂との結婚により伊狩の方が一応中学校を退任し一応高校へ転任したという、原作とは正反対(こちらは石砂が退任、転任する)の流れとなっていた。
関連作品
※いずれも伊狩増代のイラストがある。