概要
うしろゆびさされ組とは、高井麻巳子と岩井由紀子のコンビによる、「おニャン子クラブ」からの派生アイドルユニットの一つである。
主に、アニメ版「ハイスクール!奇面組」のオープニングテーマ曲とエンディングテーマ曲を担当した事でも有名である。
アイドルユニットとしての詳細な内容は、下記の関連リンクを参照して貰うこととして、
本項目では、
アニメ版「ハイスクール!奇面組:アニメ奇面組」のオープニングエンディングテーマソングと、そのアニメーション映像の内容と、pixivに投稿されているファンアート及び二次創作作品との関連について述べる事とする。
曲調と傾向
「うしろ髪ひかれ隊」と比較すると全体的に明るめな曲調の歌が多く、いわゆる「アイドルソング」的な楽曲である。
OPED映像作製スタッフについて
全てのOPとEDの映像演出は本作品のチーフディレクターである福富博氏によるものであり、
全てのOPED映像の原画にキャラクターデザイン担当であった金沢比呂司氏によるリテイクが入っている、と言われている。
OPED映像の内容
「うしろゆびさされ組」の楽曲の宣伝も兼ねてか、
奇面組女性キャラたち(特に河川唯と宇留千絵)による、ミュージックプロモーションビデオ(PV)の形式を取っている。
「周り込み」など、高度なアニメーション技術を多用し、かつ情感的な映像内容により、
近年、テレビアニメのOPED映像としての質の高さが再評価されつつある。
オープニングテーマソング
うしろゆびさされ組
アニメ版「ハイスクール!奇面組」の初代オープニングテーマソングである。
その歌詞の内容が、
「(奇面組のような)男性でも、世界で私だけは好きでいたい。」
というものであり、「奇面組」の世界観(特に零唯のカップリング観)に合致しており、
「奇面組」の真のアニメテーマソング
と位置付けるファンも多い。
青春の日々を送る河川唯を背景に、バンドを組んだ奇面組の前でうしろゆびさされ組の様に歌う河川唯と宇留千絵(ついでに一堂零)の姿が描かれる。
なお、このバンド奇面組をバックに歌う唯千絵(ついでに一堂零)の様子をモチーフとしたファンアートが作られている。
そしてこのOP映像の最後に封筒に入れられたとある手紙(ラブレター)が、後のOP映像に影響していく。
象さんのすきゃんてぃ
2代目オープニングテーマソング。
合間合間に、二頭身で戯れている奇面組の姿が入る。
それぞれのデートの相手ははっきりとした顔は出てこないが、それぞれ一堂零と冷越豪であるかのようにほのめかされている。
因みに、同曲はテニスの王子様の手塚国光&真田弦一郎によって、カバーされている。どうしてこうなった…。
渚の「・・・・・」(かぎかっこ)
3代目オープニングテーマソング。
秋、バレーボール部練習のランニングをしている唯と千絵の二人。
バックには、夏の海でのデートを楽しむ二人が描かれる。
合間合間に二頭身の奇面組がアクセント的に入るのは前作の「象さんのすきゃんてぃ」と同じだが、
こちらの映像では唯と千絵のデートの相手は零でも豪でもなく、誰とでも受け取れるような描写となっている。
技ありっ
4代目オープニングテーマソング。
序盤は、冬、降り積もった雪と戯れている唯と千絵の姿が描かれ、
後半、秋、夏、春と、季節を遡りながら回想しつつ物思いに耽る唯千絵の姿が描かれる。
かしこ
5代目オープニングテーマソングにして、うしろゆびさされ組最後のオープニングテーマ曲である。
「かしこ」とは、昔の女性が手紙の最後に綴っていた「締め」の言葉である。
春、荷物を整理していた河川唯は、その中から封筒に入った手紙を見つける。
どうやらラブレターのようだ。
(このラブレターは「うしろゆびさされ組」のOP映像の最後に引き出しの中に入れたラブレターと同じモノである、とみられている。)
この手紙を、さてどうしよう?
と、唯が惑う姿が描かれる。
「現在」の唯の前を中学生の唯が通り過ぎていくシーンは、時の流れを感じさせる象徴的なシーンとなっている。
エンディングテーマ
女学生の決意
アニメ版「ハイスクール!奇面組」初代エンディングテーマソング。
舟木一夫の「高校三年生」の「女学生バージョン」という態を取った楽曲である。
奇面組や唯と千絵、そして各名物集団たちの学生生活のピンナップが貼られたアルバムが映されていく。
1ページのみ、零が豪にプロレス技を掛けられている写真ばかりなのはご愛嬌(笑)
バナナの涙
2代目エンディングテーマソング。
千絵の寝起きの様子と、身支度を整えてお出掛けする(デートに行く?)様子が描かれる。
その合間合間に、ぴょこんっぴょこんっ、と動く、二頭身の奇面組女性キャラ(唯、千絵、邪子、物月、織田)が挿入される。
(元絵は、『ハイスクール!奇面組」第8巻に載っている「キャラクター名鑑」のイラストである。)
因みに、こちらも手塚&真田がカバーしている。
猫舌ごころも恋のうち
3代目エンディングテーマソング。
この楽曲のアニメ映像には奇面組キャラクターは全く使われていない。
とある一応高校の女子生徒が授業中にラブレターを書いている。
それを先生に見つかり、見咎められて連れ出され、
席に戻って(ラブレターは没収されたようだが)それでもめげずにまたラブレターを書き始める。
そんな様子が描かれている。
なおアニメ第27話より、映像の中で、その女子生徒が書いてる途中のラブレターの内容の画像が挿入されるようになった。
のっとおんりぃ・ばっとおるそぅ
4代目エンディングテーマソング。
唯、千絵、物月、織田、ナンシー、そして邪子たちがラブレターを送る、それぞれの様子が描かれている。
ていうか、千絵ちゃん気が多すぎ(笑)
合間に六人が並んで、くるくると回りながら衣装替えをしていくが、邪子だけがなぜか変わらず………。
ピタゴラスをぶっとばせ
6代目エンディングテーマソングにしてうしろゆびさされ組最後のエンディングテーマ曲である。
奇面組のお邪魔虫を振り切り、お相手の尻軽さ(笑)にも翻弄されつつも、
なんとかバイクの後ろに乗っかり、深夜デートに出掛ける千絵の姿が描かれる。
この「お相手の男性」について、特に豪千絵(冷越豪と宇留千絵のカップリング)が好きなファンの間では、しばしば議論のネタとなる。
そしてなんとなく本ED映像では、豪くんが一番必死にお邪魔虫になっているように見えない事もない。
なおこのED映像より、風にたなびくウェディングドレスが出てくるようになる。
楽曲のカバー
2015年、アニメ版「ハイスクール!奇面組」で河川唯役だった高橋美紀によるカバーアルバムが発売された。
高橋美紀公式サイト Splash Dream内特設ページ
他にも、様々なアーティストによって、その楽曲はカバーされている。
思いっきり余談
なお、「象さんのすきゃんてぃ」の「すきゃんてぃ」とは、スキャンティ(下着)の意味で、
「象さん」というのは、その中の、男性の、以下省略。
更には、「バナナの涙」の「バナナ」とは、やっぱり、男性の、以下略。
「涙」とは、そこから、出てくる、更に略。
といった風に、これらの曲のタイトルには少々下ネタ風味の隠語めいた意味合いが含まれている、という説もある。
某秋元氏は、当時は単なる作詞家でしかなく、権力や決定権も持っていなかった為、プロデューサーに押し切られる形でこのようなタイトルを付けられてしまった、と言われている。
それが証拠にこれ以降のテーマソングには、下ネタを匂わせるようなタイトルや歌詞は無くなっている。
もっとも、
「バナナ」=男性
「涙」=悲しむ様
という解釈で、単に男性が悲しんでいる様子、という意味合いにもとれるので、
この説はネタ話程度に留めておくといいかもしれない。
関連リンク
ハイスクール!奇面組 - Wikipedia:アニメ版>主題歌