概要
「憎組」とは、「奇面組シリーズ」に登場する拳法家集団である。
メンバー全員がそれぞれが各種拳法に秀でており、各々のキャラはアクション俳優をモデルとしている。
『ハイスクール!奇面組』の原作、及びアニメ劇場版(アニメ奇面組)に登場しているが、アニメ制作の都合により、アニメでは原作とは異なりメンバー及び設定が変更されている。
以下で原作とアニメの憎組の違いについて、それぞれに解説する。
原作版
メンバー
怒裸権榎道 (どらごん えのみち):原作版リーダー
少林司 (しょう りんじ)
龍野忍志也 (りゅうの にんじや)
爺面七重吾 (じいめん ななじゅうご)
若気市猿 (じゃきいち えん)
『ハイスクール!奇面組』第9巻「クラブ挑戦シリーズ空手部編」にて初登場。
一応高校空手部部長:豊年満作に怨みを持つ怒裸権榎道が、豊年に復讐を果たすべく、同じ過去を持つ仲間を集めて作られた拳法家集団である。
あらすじ
怒裸権榎道が3年間の山籠もりの後、一応高校に入学、空手部に道場破りをし、豊年に勝負を挑んだ。
豊年に空手部道場である「五重の塔」での対戦を提案され、たまたま空手部に体験入部していた奇面組が巻き込まれることになった。
一応は復讐譚なのであるが、基本はのほほんとしたギャグ展開の物語である。
アニメ劇場版
メンバー
若気市猿 (じゃきいち えん):アニメ劇場版リーダー
中林司 (ちゅう りんじ):少林司のアニメ版表記
龍野忍志也 (りゅうの にんじや)
1986年夏に公開されたアニメ「ハイスクール!奇面組」劇場版の第3話目として制作された。
メンバーが5人から3人となり、リーダーが
怒裸権から若気市へと変更となり、基本設定も「寒風大学の空手部員」に変更された。
三人組なのであるが、「組」扱いとなっている。
(「奇面組」の名物集団である「組」は、基本的には五人組で一集団扱いである)
理由としては、
- 約30分の時間枠なので、敵方メンバーを3人にしてじっくり作品制作をした方が、劇場版としてのクオリティが高くなる、と制作側が判断した。
- 1986年当時、ジャッキー・チェンが一世を風靡しており、ブルース・リーよりも世間的な知名度が高かった。
などが推察される。
なお、アニメ劇場版の詳細な解説は、
ハイスクール!奇面組>アニメ版>劇場版 - Wikipedia
を参照のこと。
あらすじ
ある夏休みの日、空手部部長:事代作吾にむりやり空手部に入部させられた奇面組は、そこへ突然道場破りにやってきた若気市猿率いる憎組と空手部との対決に巻き込まれることになった。
更に、よりによって河川唯と宇留千絵が人質となってしまっており、夕方6時の夕刻の鐘が鳴る前までに、憎組の三人が待ち受けている近くの寺の「三重の塔」を攻略しないと、二人の近くに置かれた爆弾が爆発してしまうという。
果たして奇面組は時間切れの前に「三重の塔」を攻略し、唯と千絵を救い出すことが出来るのか?!?
という、原作とは打って変わってかなり緊迫感溢れたサスペンスチックな展開となっていた。
ネタバレ、というかオチ。
一応ネタバレのため、以下空欄を開ける。
実は、先代空手部部長であった石砂拓真が、不甲斐ない事代部長率いる空手部に活を入れるため、大学の後輩である憎組の三人に頼んで、一応高校空手部に勝負を挑んでもらったのであった。
従って、アニメ版の憎組の三人は石砂の後輩であり、憎組の三人もこの勝負を「バイト」として引き受けていた。
更に言うと、唯と千絵も石砂に頼まれて人質役を引き受けており、つまり、憎組と唯千絵は共にグルであった。
というわけで、石砂と唯千絵は、事代作吾空手部憎組奇面組たちに追い掛け回されましたとさ。