概要
PEACH-PITによる漫画『RozenMaiden』は、月刊コミックバーズで2002年9月から2007年7月まで連載された作品。既刊は全8巻(バーズコミックス)。
その後、2008年4月より週刊ヤングジャンプにて『ローゼンメイデン』(ローマ字表記からカタカナ表記へ変更)というタイトルで、第2部にあたる形で移籍連載がスタート。
原作者の版権引き上げに伴い第1部にあたる幻冬舎のバーズコミックス版RozenMaiden全8巻は絶版。代わりに集英社で当時のカラーページも全て収録した「新装版」RozenMaiden全7巻として発売されている。
第2部にあたる『ローゼンメイデン』は2014年1月まで連載され、こちらの既刊は全10巻。
2011年12月より、りぼん誌上にてスピンオフ作品『ローゼンメイデン doll’s talk』の連載が開始(作画:かるき春。PEACH-PITは原案・監修としてクレジットされている)。
2012年12月週刊ヤングジャンプにて「まかなかった世界」のTVアニメ化が発表され、2013年7月から9月までTBS・BS-TBSなどで放送された。尚、今回の2013年版アニメは雑誌での監督へのインタビューによると「これまでのアニメシリーズを念頭に置かず、新しいアニメ作品を作るつもりで取り掛かる」とあったが、声優陣へのインタビューでは、「1話は前作までの総集編」とあった。
ヤングジャンプ版の舞台である「まかなかった世界」を新しく始めるのに、じゃあ「まいた世界」はどうなるのか?とファンは疑問に思っていたが、放送日当日、その疑問は月刊誌時代のストーリーを全て1話にまとめるという誰も予想だにしなかった形で解決した。
ミラクルジャンプNo.12より原作:PEACH-PIT、漫画:ちょぼらうにょぽみによるスピンオフ
『まいてはいけないローゼンメイデン 』の連載が開始。
また『ローゼンメイデン0-ゼロ-』がウルトラジャンプで2016年から2019年にかけて連載された。全4巻。大正時代を背景とし、主に夢の庭師双子ドールが主役を務める、ローゼンメイデンの起源に迫る物語。
あらすじ
とある事情により引きこもり状態の中学生桜田ジュンは、くだらないオカルトグッズをネット通販で買いあさっては悦に入る生活を送っていた。
そんなある日、頼んだ覚えのない謎の鞄が届き、その中から美しい人形が出てくる。付属していた薇をためしに巻いてみたところ、なんと人形は動き出し、自らを真紅と名乗る。
この真紅との出会いにより、ジュンは次第に真紅を含むドールシリーズローゼンメイデン達による、アリスゲームへと巻き込まれてゆく。
登場人物
ドール『ローゼンメイデン』シリーズ
ローゼンメイデンを参照。
人間
まいた世界
まかなかった世界
桜田ジュン(大学生)(CV:逢坂良太)
その他
ラプラスの魔 (CV:津久井教生/三上哲※2013年アニメ)
くんくん (CV:津久井教生)
2004~2007年版アニメオリジナル
無印
トロイメント
オーベルテューレ
小説版オリジナル
用語
- 薔薇乙女(ローゼンメイデン)
人形師ローゼンが造ったとされる『生きた人形』。第1ドールから第7ドールまででなる連作であり、市場に出回ったことが無いことから、存在すら疑問視されている。動力は薇式で、基本それを巻いた人間をマスターとする。単にヒトのように動き喋るだけでなく、時間を巻き戻したり、夢の世界へ入り込み干渉するなど様々なことができる。
- ローザミスティカ
ローゼンメイデン達の魂と呼べる代物で、これを失うと彼女たちはただの人形へと戻る。
至高の少女(アリス)を決めるためのバトルロアイヤル形式のゲーム。これを制し、全てのローザミスティカを集めれば、至高の少女(アリス)に到達するとされている。詳しくは当記事参照。
- 至高の少女(アリス)
ローゼンメイデン質が目指す至高の存在。「どんな花よりも気高く、どんな宝石よりも無垢で、一点の穢れも無い、世界中のどんな少女も敵わないほどの至高の美しさを持った少女」とされるが、単に美しいだけの存在ではなく、アリスゲームを通じて到達するいわば神のような存在。その成りかたはこれに似ているかもしれない。
- nのフィールド
真紅曰く「虚と実」「正と負」「メビウスの輪」「クラインの管」「世界のどこでもありどこでもないところ」であり、現実の世界を心の内側から覗いた裏側の世界とも言われる異空間。
ローゼンメイデン達が眠る箱庭や、ローゼンの工房もここにある。扉を通じて世界のあらゆる場所に移動でき、ドールたちは出た場所によって第〇〇(数字)世界と呼ぶ。ただし、どの扉がどの世界に通じているのかは出てみるまで分からないらしい。
- ラプラスの魔
nのフィールド内に存在する頭が兎の怪人。アリスゲームを管理している存在で、時に味方、時には惑わすだけの存在となってドール達の前に現れる。
- 箱庭
次のマスターが決まり、アリスゲームが開催されるまでドールたちが待機する場所。nのフィールド内部にあり、お茶やお菓子が際限なく出現する。
- ローゼン
ローゼンメイデン達の生みの親。至高の少女(アリス)を目指して数千年もの時をもってローザミスティカを造り出した。錬金術師であると思われ、すでにヒトの形は保っていない。
アニメ
アニメ第1期『RozenMaiden』は、2004年10月から12月までTBS・BS-iで放送された。全12話。
アニメ第2期『ローゼンメイデントロイメント』は、2005年10月から2006年1月まで放送された。全12話。
アニメ特別編『ローゼンメイデンオーベルテューレ』は、2006年12月から2007年1月まで放送。前・後編。
ここまでが「旧アニメ」と呼ばれる作品群で原作とは初期の段階から設定、ストーリーやキャラの容姿・性格などが大幅に異なっているほぼアニメオリジナルストーリー。
アニメ『ローゼンメイデン』は 2013年7月から9月まで放送された。全13話。
これは当時連載中だった原作第2部に当たるヤングジャンプの『ローゼンメイデン』をアニメ化したもの。通称「新アニメ」。
こちらは原作準拠で設定・ストーリーなども完全に原作に沿っているため「旧アニメ」とのつながりはない。キャラの容姿や性格も旧アニメと比べかなり原作に忠実になっているが、なぜかドールズのサイズだけは原作よりかなり小さい。
あくまで原作第2部のアニメ化であり、原作第1部に当たる部分は上述の通りダイジェストはあったものの、未だにアニメ化は成されていない。
2024年にはテレビアニメ版のコンプリートBlu-rayBOXがリリース予定となっており、それに連動した形でTOKYOMXでは旧アニメと新アニメの第1話を放送することになった。
(順番としては、旧アニメが先で新アニメが後)
主題歌
RozenMaiden(ローゼンメイデン)
オープニングテーマ
「禁じられた遊び」
作詞 - 宝野アリカ / 作曲・編曲 - 片倉三起也 / 歌 - ALI PROJECT
エンディングテーマ
「透明シェルター」
作詞・作曲 - myu / 編曲 - refio / 歌 - refio+霜月はるか(kukui)
RozenMaiden träumend(ローゼンメイデン トロイメント)
オープニングテーマ
「聖少女領域」
作詞 - 宝野アリカ / 作曲・編曲 - 片倉三起也 / 歌 - ALI PROJECT
エンディングテーマ
「光の螺旋律」
作詞 - 霜月はるか / 作曲・編曲 - myu / 歌 - kukui
Rozen Maiden Ouvertüre(ローゼンメイデン オーベルテューレ)
オープニングテーマ
「薔薇獄乙女」
作詞 - 宝野アリカ / 作曲・編曲 - 片倉三起也 / 歌 - ALI PROJECT
エンディングテーマ
「空蝉ノ影」
作詞 - 霜月はるか / 作曲・編曲 - myu / 歌 - kukui
新シリーズ「ローゼンメイデン」
オープニングテーマ
「私の薔薇を喰みなさい」
作詞 - 宝野アリカ / 作曲・編曲 - 片倉三起也 / 歌 - ALI PROJECT
エンディングテーマ
「Alternative」
作詞 ・歌- Annabel / 作曲・編曲 - myu
関連イラスト
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元ネタ関連
錬金術:用語の幾つかが作中に登場する。
鏡の国のアリス:ローゼンメイデン作中の用語や世界観などから、元ネタであると推察されることがある作品。
マザーグース:上述の『鏡の国のアリス』の著作者であるルイス・キャロルなど、多くの作家が自らの作品のモチーフとした英国の詩篇群。作中の台詞などに幾つかが引用されている。
仮面ライダー龍騎・・・・同じく、鏡の中の世界での戦いが行われている。