CV:須藤翔
概要
「まかなかった世界」に登場する、ジュンのアルバイト先の書店の雇われ店長。高卒らしく、現職には親のコネを頼って就いたとのこと。強きを助け弱きをくじく器の小さい性格。キーボードはかな入力しか打てないというお茶目な一面も。
基本的に仕事は全てアルバイトに丸投げし、自身は常に携帯をいじっていて仕事らしい仕事をしている場面はほとんどない。劇中の描写(モブキャラの女性店員が嫌そうな顔で働いている)を見る限り、周囲からの信頼や人望も皆無であると思われる。いい年(20代後半くらい?)なのにあまり仕事へのやる気を感じられないが、格下のアルバイトなどの弱いものいじめに関してはやたら熱心である。
アルバイトとして働くジュンを「雰囲気が暗い」という理由で自分が雇ったのにもかかわらず目の敵にし、知られたくない過去をばらしたり、仕事を教えなかったりなどの嫌がらせを繰り返していた。そのため、ジュンが人間不信をやめられない最大の要因となっていた。
そんなある日、いつも通り仕事をさぼる自身をジュンが軽蔑していること(ジュンに限らず周囲から見下されているのだが)を感じ取った店長は、
- 「周り中ぜーんぶ見下して自分高いとこに置いてっと自分のダメさ誤魔化せて安心できんだろ? どーせここは俺の場所じゃねーとか中学生みてーなこと考えてんだろ」
- 「そーゆー成長しないヤツだから世の中つまんなくしか感じねーの その点俺はコネだろーと仕事見つけてダチも女もいて テキトーに働いてテキトーに稼いで お前みたいな下っぱこき使って人生楽しんでるわけよ」
- 「ありえないんだよね お前以下なんか」
という人間関係の広さや地位の高さを見せつける非常にありがたい説教をしてくれた。この名言によってある者は心を見透かされたように気分を害し、またある者は店長を称賛した。サブキャラでしかなかった店長は梅岡先生と並ぶ(ネタ的な意味で)人気キャラクターにのし上がったのである。
真面目に解説するが、上記のセリフはあながち的外れな指摘ではないものの、この以前のシーンで店長が言い寄っていた斉藤さんとジュンが仲良くしていたため、それに逆切れしてのもっともらしい説教にかこつけた嫉妬と逆恨みによるただの暴言でしかない。
上記の店長の嫌がらせや暴言は現実でいうパワーハラスメントに該当し、下手したら労基が介入してくることもあり得るので間違っても真似しないように。上記の名言(ひいては場面)もジュンに対しての反証とし引用されて考察されているが、このセリフを引用する際は十分注意して使おう。
心無い言葉に傷つくジュンを見下して悦に浸っていた店長であったが...
以下、ネタバレが含まれています
その末路
アリスゲームを通して次第に立ち直っていくジュンの気迫に押されることもあり、徐々に以前の横暴さはなりを潜めるようになる。
最終的に部長(店長の上司)から堅実な仕事ぶりを評価されて栄転することになったジュンに対して、
- 「ま、許すよ」
などと以前から彼を可愛がっていたいい上司ぶる見事なテノヒラクルーっぷりを見せつけ、「こいつを育て上げた俺カッケー」というふうに勘違いしてうぬ惚れているところを斉藤さんから笑いものにされた。結局最後まで明確にジュンに謝罪したり和解する描写はなかった。
その後の顛末は描かれていないが、部長に仕事のサボりがばれていた様子であったため普通ならクビを切られるか更迭されているはずである。
アニメ版
原作を忠実になぞった3期に登場。1期と2期には登場しない。
容姿が原作以上に小物くさい、良く言えばコミカルなものになっている。
書店の店内放送という形で斉藤さんとともに次回予告を担当する。とは言ってもそれは名ばかりで、実際はほとんど二人の漫才が繰り広げられている。
本編での陰湿な行動の報いなのか、斉藤さんにはやたら辛辣な態度をとられていて(ナンパを華麗にスルーされる、旅行のお土産で適当な物を渡されるなど)話数を重ねるごとにそれが酷くなっていく。このため、アニメ版の彼は原作ほど悪い印象のキャラではない。
前述の名言を吐いた回における予告において、
- 「本には全てのことが書いてある。自分だけを絶対視する人はさびしい人生を送ることになるぞ!」
という何か意味深なコメントを残している。
もしかすると、店長にはジュンと同様に辛い過去があり、彼への悪辣な態度は同族嫌悪ゆえのものだったのかもしれない...。
関連タグ
佐原(カイジ)…このキャラクターの結末は、彼に似てるだろう。