概要
笑ゥせぇるすまんに登場する裏路地にあるバー。喪黒福造が常連客としてよく飲んでおり、ここに“お客様”を連れて商談やサービスの提供を行なう事も多い。
バーだけあって様々なお酒やつまみを提供しているが、酒が飲めない客や学生などの未成年者にはソフトドリンクを出している事もある。
客の方から店に訪れる事もあり、大抵は一度喪黒に連れられた後に再度来店する形だが、喪黒の名刺の裏に書かれた地図や渡されたメモを元に初来店したパターンでは、『邯鄲の夢枕』にて地図の詳細は描かれていないが来店までの道中が描かれている、逆に『椅子男』では地図がはっきりと描かれており、それによると店の所在地は東京都新宿区内との事。
珍しいケースとして、『ユスリの落とし穴』のように客や喪黒の後の関係者となる人物や第三者が店に偶然辿り着いた事もある。
マスター
店主であるマスターは一切喋らない事で有名。ちなみに『手切れ屋』にて喪黒に関して客から聞かれた時は「見ざる」「言わざる」「聞かざる」の「三猿」の置物を指さして答えた事がある為、素性を知っているのか知らないのかは不明。知っていても我関せずのポリシーなのかもしれない。
作中では専らグラスやお皿などの食器を黙々と磨いており、稀に物語に関連した物品を手に取っている事もある。
2時間アニメとして放送された「春の特大号」での幕間では、隠し芸(特技)として皿回しを披露している。(空中に同時に投げた二枚を両手で、そこから追加で靴を履いたままの片足でもう一枚)
ちなみに、「魔の巣」に類似した別店舗でアニメオリジナル『湯けむり哀歌』の舞台となったホテル内のバー「魔の里」があり、ここのマスターはこれまた「魔の巣」のマスターそっくり(髪は頭頂部がハゲており、髭を含めて「魔の巣」のマスターよりも全体的に白髪寄り)な人物。一方で、「魔の巣」のマスター本人は本作冒頭にて喪黒不在の自店に少しだけ登場しているため、同一人物ではないようだが関連性は不明。
なお、ドラマ版では俳優の藤村俊二が魔の巣のマスターを演じたが、実際に藤村はバーを経営しておりマスターとして店に立っていた事から、本物のマスターがマスターを演じた事になる。
モデル
実はこの「魔の巣」はモデルとなったバー(正確には居酒屋)が実在する。それは中野区の「ペルル」というお店であり、魔の巣のマスターもモデルは「ペルル」のマスターである。
モデルとなったペルルのマスターは容姿は似ているが、魔の巣のマスターと正反対に大柄でギャグを飛ばす気さくな人物であり、高齢であっても現役のマスターだったという。残念ながらこのマスターは2010年に83歳で亡くなっている。偶然か否か、容姿は原作よりもドラマ版のマスターに近かった。