顔を変え、指紋を消し、戸籍を抹消した人間達
(この設定は初作のみで、故・森山周一郎氏のOPナレーションより抜粋)
概要
朝日放送および松竹芸能製作・テレビ朝日系列局ほかにて1980年から1987年にかけて放送されたテレビドラマシリーズ。
「闇の死刑執行人」ハングマンが、彼らの雇い主である「ゴッド」の指令で、法の目をかいくぐる犯罪者の悪行を白日の下にさらし、社会的制裁を加えるというストーリー。
同局の必殺シリーズの現代版という位置付けであるが、こちらは黒幕に犯行を自白させた上で最終的な裁きを法に委ねる社会的な死刑執行を行う点が異なる。その方法は多岐に渡り、中にはバラエティ番組でやりそうなレベルのものも多数存在する。序でに両シリーズの朝日放送PDは山内久司(残念ながら故人)が担当した。
※ちなみに必殺シリーズの特別番組にも京都を舞台とした現代版(1982年放送)があるが、ハングマンと異なり実際に殺している。
シリーズ
登場人物
「1」と「2」はほぼ同じメンバーのため出演期間も長くなるが、とくに名高達郎(現・名高達男)は「1」の前期(燃える事件簿)・「5」・「GOGO」以外の全シリーズに登場している。また植木等・佐藤浩市も複数のシリーズに登場している。
なお、この3人が全員揃うのは「4」だけである。
名高は6の途中に諸事情で降板、残放送分は主役を渡辺徹に交替し「ハングマンGOGO」と改題し、凌ぐが、皮肉な事に「ハングマンGOGO」はシリーズ最終作となってしまった。
脇役・悪役
主要キャストも脇を固める俳優陣もその多くが映画俳優出身で、「新」でゴッドの代理人として登場する平田昭彦と「5」で同様の役で登場する土屋嘉男など、特撮ファンにお馴染みの顔もあれば、「必殺シリーズ」でお馴染みの三島ゆり子がシリーズごとに役を変えながらレギュラーで出演していた。
また悪役側も同様だが、ハンギングで制裁を受けるシーンでは他の作品ではあまり悪役をやらないような役者や刑事ドラマの新米刑事役者、特撮番組の善役で馴らした役者までもが他の出演作品では経験したことないような史上最大スケールのクイズ番組に勝るとも劣らないレベルの罰ゲームを受けさせるという役者のプライドをもかなぐり捨てざるおえないようなシーンが待っている。しかし名の知れた悪役の中には特撮作品で言うところの戦闘員ポジションの役を与えられた役者もおり、彼らの大半はハンギングを受けずにフェードアウトしている。
スタッフ、制作スタジオ
後に映画監督となる三池崇史が演出助手として参加している。制作スタジオは第1~5シリーズがにっかつ撮影所、第6・7シリーズは国際放映撮影所(現在のTMC砧スタジオ)で、第1シリーズの後期エピソードでは同じにっかつ撮影所で収録されていた西部警察の西部署捜査課のスタジオセットで撮影されたシーンも見られる。
登場車両
第1シリーズはマツダ、第2シリーズは日産、第3シリーズ以降はトヨタ、とシリーズごとに使用するメーカーが異なる。また一部メンバー・放送回では他社車両や輸入車(フォード・マスタング、シボレー・コルベットなど)を用いることがある。
第3シリーズ以降の名高達郎の使用車両はすべてトヨタ・ソアラであり、中でも「4」で使用した赤いタクシー仕様は放送から30年以上過ぎてもなお一部で人気が高い。
また、「新」の山城新伍は当初トヨタ・コロナに乗っていたが、当時マツダ・ボンゴのCMに起用された影響からか途中からフォルクスワーゲン・ビートルの改造車に乗り換えている。
また「GoGo」で一度だけセリカGT-Fourが登場する回がある。