概要
1980年11月 - 1992年3月まで朝日放送にて放映された帯番組。司会・進行は桂米朝。
関西の名店の料理を、調理工程を示したシンプルなVTRと人間国宝のナレーションだけで伝えるという、2,3分程度の短い番組。
リアクションではなくナレーションだけで魅力を伝えることに加えて、短い時間で魅力を伝えられるよう非常に凝った料理が多く、ここにモーニング姿できっちりキメた桂米朝氏の上品な語り口や知識も加わって妙に格調高くなっているのが見どころ。
生きている鯉の頭に峰打ちを食らわせたり(これ自体は鯉の一般的な調理方法である)、峰打ちすら食らわさず生きたまま死なないように身を掻っ捌いて料理したり(生け造り)、動いているオマールエビを生きたまま熱湯の中に放り込んだり背中を掻っ捌いたり(足が思いっきりびくびく動く)という、時代を感じる映像もポイントだ。ダイナミックですな。
なお、桂米朝自身は番組内で一度も料理を食べていないため、「美味しい」とただの一度も言わなかった特異なグルメ番組としても知られる。
一応「美味しそうですな」などと言ったり、食べ方を説明して華を添えるが、その逆でたまにコメントがちょっと刺々しくなったり、机に置かれた原稿を読んでいるのが映像に残っているのも見どころのひとつ。
そういうネタ要素を抜きにしても、「見てて楽しい」という華やかな番組。小さい子が寝る前に見ると睡眠が華やぎますな。
では、今日はこの辺で……。