「君が好きです」
概要
ニトロプラスとしては、2010年12月発売の『アザナエル』から約2年半ぶりのアダルトゲーム発売となった。シナリオは下倉バイオ、原画は津路参汰が担当している。
作品のジャンルは「オルタナティブADV」と謳っている。
企画・シナリオ担当の下倉バイオによれば、一般的な美少女アドベンチャーゲームが、“5つほどの選択肢からどれかを選び、CGを100%にしたりトゥルーエンドを見るために、他の4つのルートも全てプレイしなければならない”といった義務的なものになってしまっているため、本作品ではヒロインを2人に絞り“どちらを選ぶか”の二者択一(オルタナティブ)にするストーリー構成とした。
だからといってあんな風にしなくてもよかったのではないだろうか……。
プロデューサーのでじたろうによれば、作品のテーマは「純愛」(2003年あたりにニトロプラスから発売された例のアダルトゲームでのトラウマを抉られるテーマ)で、他の何に代えてもひたすら愛に突き進むストーリーを描きたかったという。それでも無理やり暴力的シーンやグロテスクな表現を突っ込んだのはもはやニトロプラスのお約束である。
やったッ!さすがニトロプラス!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ!そこにシビれる!あこがれるゥ!
このゲームには他のゲームでは出来ないような様々なアイディアが詰め込まれている。
作中のキーアイテムがスマートフォンであり、そのパッケージのように小さな箱を開けるときのワクワク感を実現させるため、わざわざUSBメモリーに。しかし予想以上にコストが掛かり、さらに予想以上の売り上げだったので、通常版としてDVD-ROM版を8月30日に発売。
体験版からいきなりネタバレ。チートコードと言うのが存在し、体験版のある所で打ち込むと全CG・全BGM・全Hシーンを解放させてしまう。これは会社内でも様々な討議を経て生まれたアイディア。
社内関係の人の中にも本当に製品版のゲームを楽しみたいならチートコードの入力はおすすめしないと証言している人もいる。
ちなみにチートコードを打ち込むと市販版もゲームが出来なくなるので注意。
このような経緯からか、エロゲーなのにファンアートはR-18Gだらけという
pixivでも特異なタグ状況となっている。
あらすじ
毎日は階段のように過ぎていく。
須々木心一は平凡な学園生だったが、ある日学園の屋上で不思議な少女・アオイにいきなりキスを迫られる。その場は幼馴染みの美雪に止められたが、アオイはその後も不思議な言動を度々見せる。友達付き合いがわからないアオイのために、心一は美雪に協力を頼み込み、3人で“友達”関係を始めていく。
登場人物
主人公
須々木 心一(すすき しんいち)
本作品の主人公。学園2年。目立つことを極力避け、周囲に埋もれて平凡な“モブ”として生活している。人付き合いが悪く友達も少ないが、お節介な面もある。美化委員のため学園屋上へ通じる鍵を持ち、一般生徒がほとんど来ない屋上でよく気ままに過ごしている。
アオイとはクラスメイトだが、屋上で突然キスを迫られるまでは全く存在を意識していなかった。風変わりな言動に振り回されつつもアオイが心配になり、美雪と3人で“友達”付き合いを始める。昼休みに屋上で風景を眺めつつ弁当を食べるなど、3人で一緒に過ごす時間が長くなっている。とにかくモブ。
ヒロイン
黒髪の女の子。学園2年で心一のクラスメイト。文武両道・眉目秀麗な学園のアイドル。演劇部所属で、ソフトボールが題材となる次回公演では主役を務め、よく金属バットを持ち歩いてバッティングセンターにも通う。
心一とは幼馴染みで、小学生くらいまではよく2人で遊んでいたが、その後は疎遠になり、今の学園では幼馴染みであることを周囲に隠している。何事も一生懸命だが、心一の前では時折諦めた表情や別の一面を見せる。
猫が大好きだが残念なことに猫アレルギー。
今作のトラウマ要因。本気を出すと(いろんな意味で)怖い。一週目ではこんな子じゃなかった...。
制服がすこし着崩れしていて髪が少しボサボサでピンクがかってている女の子。
学園2年で心一のクラスメイト。いわゆる“電波系”で、いつも無表情で何を考えているかわかりづらく、不思議な言動が多い。自分の意見を発言したい時は「はい」と言い、挙手をする。
あるスマートフォン用美少女ゲームに登場するヒロインと姿がそっくりで、彼女はこの世界を「ゲーム」、自分を「攻略ヒロイン」だと信じており(あながち間違ってはいない)、「フラグ」「センタクシ」などゲーム用語をよく話す。
電波の届かないスマートフォンを持ち歩き、よく学園の屋上で空へかざして「カミサマ」と通信しようとしている。またカミサマと交信しようとすると電池が切れてしまうので、「充電」ということで誰にでもHやキスを迫ろうとする。
主人公に続き今作の被害者と言ってもいいだろう。
サブキャラクター
ハル(CV:桐谷華)
学園1年。演劇部員で美雪の後輩。舞台の上ではいい芝居をするが、気弱で引っ込み思案で、心一の顔を見ると脱兎の如く逃げてしまう。雄太郎の家のコンビニでバイトしているが、そちらでも失敗が多い。要するにドジっ娘。
曙 雄太郎(あけぼの ゆうたろう)(CV:ほうでん亭ノドガシラ)
学園2年。心一の同級生で親友。イケメンだが熱血で暑苦しい性格で、「男の浪漫倶楽部」部長(ただし部員は幽霊部員の心一のみ)。急に女の子と縁ができた心一を「お前リア充なんだな!」と妬んでいる(恋愛成就した暁には、男の浪漫倶楽部から除名されるらしい)。家業はコンビニで、時々店番をしている。弟がいる。
エル(CV:北都南)
アオイが拾った捨て猫で、名前もアオイが名付けた。黒い子猫で額に電気のような白い柄があり、アオイは「デンパ猫」とも呼ぶ。
カミサマ(CV:北都南)
アオイがスマートフォンで通信しようとしている相手。
関連動画
外部出演
ニトロプラスブラスターズ…メインヒロイン2人が格闘ゲームのパートナーとして登場。
凍京NECROSUICIDEMISSION…コラボイベントを開催。