機体データ
型式番号 | NRX-055 |
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所属 | ティターンズ |
建造 | オークランド研究所 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 27.3m |
本体重量 | 82.7t |
全備重量 | 129.4t |
出力 | 2,260kW |
推力 | 145,800kg |
センサー有効半径 | 9,840m |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
固定武装 | 拡散メガ粒子砲、ビーム・サーベル |
携行武装 | ビーム・ライフル |
概要
型式番号NRX-055。劇中初登場は第42話。
旧ジオン軍のモビルアーマー(MA)グラブロをベースに、オークランド研究所が開発したティターンズのニュータイプ専用試作型可変MA。全3機が生産された。
操縦系にサイコミュを採用している為、ニュータイプや強化人間でなければ機体性能を完全には引き出す事が出来ないが、機体が発するサイコウェーブでパイロットの意識を拘束する機能もあるため、パイロットへの負担が大きい。反面、ファンネルやビットに代表されるニュータイプ専用武装は施されていない。
右腕がマニピュレーターではなくクローアームとなっており、携行武装であるビーム・ライフル、ビーム・サーベルは左手でしか持つことができない。加えて、スマートな上半身にマッシブな下半身という、グリプス戦役時の戦闘兵器の中でも特に異彩を放つ姿をしている。
MA形態時にはモビルスーツ(MS)時の左腕部のシールドに装着されているモノアイがメインカメラに、両脚がクローアームになる。
コクピットはMS形態時の胸部にあり、MA形態時には上半身がスカート内後部に90°右向きで収納されるため、パイロットはスカートの下部から出入りすることになる。
カラーリング
3機とも色が異なり、1号機の灰の機体はゲーツ・キャパが搭乗、2号機の赤の機体はロザミア・バダムとジェリド・メサが搭乗した。3号機の黄の機体は一般兵用だが、一部媒体ではこちらがジェリド機と解説されることがある。前述の通り作中でジェリドが搭乗したのは2号機で3号機は未登場。理由は不明だが2010年代からは書籍等で3号機について触れられないことが増えてきている。
1号機のゲーツ機は常にモビルアーマー形態としての運用で、ロザミアがサイコガンダムMk-Ⅱに乗り換えてからもサイコミュによる遠隔制御時に使用されていたが、結局一度もモビルスーツ形態に変形することはないままゲーツと共に退場した。
逆にジェリド搭乗後の2号機はモビルスーツ形態でしか登場していない。
劇中での活躍
劇中には1号機・2号機が登場し、複座式の1号機にはゲーツ・キャパとローレン・ナカモトが、2号機にはロザミア・バダムが搭乗した。
また、強化人間ではなく、完全なニュータイプでもないジェリドもロザミアの遺した2号機を最後の乗機としてこれを乗りこなしているが、サイコミュを操縦系に採用しているにもかかわらず、特に不具合を見せる描写は存在していない(HGUCの解説では機体制御プログラムを変更する事でニュータイプ能力が低いパイロットでも操縦が可能な柔軟性を備えているとされる)。
劇場版では2号機のみ登場している。
ロザミアの搭乗機(の主に肩部分)に百式のビーム・ライフルが何発か直撃したにもかかわらず、対ビームコーティングが施されていたためか、ほとんど無傷だった(一方でゲーツ機は百式にビームで撃ち抜かれている)。
ジェリド搭乗時にも、Ζガンダムの発射したビーム・ライフルが直撃しても致命的なダメージにはならず、その衝撃で弾き飛ばされてラーディッシュの爆沈に巻き込まれたことで撃破されている(小説版では、装甲板に開いた隙間を直撃されて撃墜)。
上述のとおり設定上は3号機が存在するが、劇中には未登場。『SDガンダム G CENTURY』など一部のゲーム作品ではジェリド機として登場する。
関連機
ロゼットTR-4[ダンディライアン]
型式番号RX-107+NRX-005X。
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場。
アナハイム・エレクトロニクス社製のMSロゼットに、T3部隊が開発した大気圏突入用モジュールを装着した機体。
バウンド・ドックとの関連性は不明だが、型式番号やMA形態のシールドが上面外装になり脚部がクローアームになる変形機構が共通しており、コンセプト元になったとも考えられている。
詳細はロゼットTR-4を参照。
アモン・ドッグ
漫画『機動戦士ゼータガンダム1/2』に登場。
ティターンズの月面拠点で開発されたとされるニュータイプ専用機。2機のバウンド・ドックがスカート部で上下互い違いに接続されている。
この機体は「ドック」ではなく「ドッグ」になっている。
詳細はアモン・ドッグを参照。
リバウンド・ドック
型式番号ARZ-055。
雑誌企画・漫画『A.O.Z Re-Boot』に登場。
火星に拠点を置くジオン残党勢力「レジオン」が、合流して来たティターンズ残党の持ち込んだバウンド・ドックの図面やパーツを基に生産した作業型。
詳細はリバウンド・ドックを参照。
プチバウンディ
漫画『ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム』に設定のみ登場。
ザクヘッドと同様の形で、バウンド・ドックの頭部パーツを流用して民間で製造された作業用ポッド。
サンドードック
漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST』に登場。
バウンド・ドックの機体構造・可変機構を模倣する形で宇宙戦国時代に製作されたハンドメイドMS。
右腕としてサンドージュを丸ごと接続しており、MA形態はバウンド・ドックとは印象の異なる6本脚の甲虫のような姿となる。また、頭部形状も昆虫を思わせる。攻撃の他、敵MSの鹵獲も可能。
ザビ・ジオンに雇われた傭兵が使用しており、ガブレロとコンビを組んでいる。
ハウンド・フォックス
漫画『Gの影忍』に登場。
バウンド・ドックをベース機としたMS忍者(モビルニンジャ)。忍「九尾」が愛機としており、搭乗者の名前の通りに「九尾の狐」を模した外観を持つ。
スカートアーマーの後部を取り外した上で尾に見立てた9基の有線サイコミュを装備しており、これを用いたオールレンジ攻撃「九尾の踊り」を得意技としている。
第二次ネオ・ジオン抗争直前、ハンブラビ+とタッグを組み市街地でGの影忍と交戦するが、ハンブラビ+の誤射を受けて撃墜されている。
ムットゥー
型式番号J-2126 / MRC-F31。
アニメ『∀ガンダム』に登場。
ディアナ・カウンターがロスト・マウンテンから発掘した可変MS。
詳細はムットゥーを参照。
アニメ媒体における余談
実はこの機体、ガンダムビルドシリーズで展示品やミッションの相手等でシリーズ毎に必ず1度は登場し、シリーズ毎登場という意味で皆勤賞を取っている。
基本的にはロザミア機のものが殆どだが、『GMの逆襲』でガンプラマフィアに堕ちたガウェイン・オークリーが使用したガンプラはビームコート効果のあるダイヤモンドコーティングされた金ピカ風のものになっている。
ゲーム
「エゥーゴVSティターンズDX」ではメッサーラなどと同様、被ダウン時の起き上がり攻撃がない代わりに、被ダウン時に追撃を受けないという利点がある。またティターンズ側Eルートでは、9面(ア・バオア・クー上面)でシャア・アズナブル(=クワトロ・バジーナ)が搭乗し、2体のハンブラビと共に立ちはだかる。
立体物
アクションフィギュア「モビルスーツインアクション!」(ロザミア機とゲーツ機)や、プラモデル「BB戦士」(BB戦士としてはロザミア機、Gジェネレーションとしては一部パーツ追加とともにゲーツ機)、ガシャポンSDガンダムフルカラーシリーズにリリースされている。※SDガンダムフルカラーは、現在入手困難。
また、ゲームセンターのプライズや食玩関連でも立体化はされ、ガレージキット化されたこともあった。
しかしながら長らくガンプラとして商品化されなかったが、2020年9月にHGUCとして1/144スケールでロザミア機カラーでの発売が決定されたが、新型コロナウイルスなど諸事情から同年10月24日に延期の末に発売。
関節機構のほとんどがKPSを使用した構造により複雑な変形もほとんどが忠実に再現されたが、唯一拡散メガ粒子砲だけはスペースの関係上外付けでの差し替え方式となる。
2021年6月にはゲーツ機カラーもプレミアムバンダイで予約開始された。
立体物に関する余談
実はBB戦士やHGUCなど、物によって武器の持ち方及び装着が異なっている。HGUCでは左手にビーム・ライフル及びビーム・サーベルを保持しているが、BB戦士などでは右手で武器を保持しているなど解釈が異なっている(『SDガンダム外伝』に登場する騎士バウンド・ドックは右手で剣を保持している)。
関連イラスト
関連動画
関連項目
HOUND_DOG:おそらく元ネタ。ブレイクのきっかけとなった「ff(フォルティシモ)」の発売日と当機体の初登場が同じ1985年であるため意識したものと見られる。