機体データ
型式番号 | PMX-002 |
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所属 | ジュピトリス軍 |
開発 | ジュピトリス艦内 |
全高 | 19.9m |
頭頂高 | 19.9m |
本体重量 | 31.6t |
全備重量 | 56.2t |
出力 | 1,720kW |
推力 | 60,120kg |
センサー有効半径 | 11,040m |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
固定武装 | ビーム・サーベル&ビーム・トマホーク×2、連装メガ粒子砲装備クロー・シールド、炸裂弾ランチャー×6 |
概要
型式番号PMX-002。ジュピトリス軍の試作型偵察用モビルスーツ。
パプテマス・シロッコがジュピトリス艦内で設計・完成させたカスタムメイド機「PMXシリーズ」の1機。
同時期に開発・運用されたアイザックやEWACジムなどと同様に偵察・索敵に特化した機体であるが、ミノフスキー粒子の影響が薄い環境下での偵察を目的としたアイザックと異なり、特に高濃度ミノフスキー粒子領域内での運用に向く。
その性質上、積極的な戦闘に使用される機体ではないが、過去に運用された偵察型MSとは違い、シールド付きシザー・クローの他、状況に応じてビーム・トマホークと使い分けられるビーム・サーベルによって格闘戦にも対応可能となっている。
一説にはパラス・アテネ、ジ・Oとの連携を想定していたとも言われ、遠距離から索敵を行い、それによって得た情報を他の機体に伝達する部隊の「目」としての役割を担っていたとされる。
主なパイロットはサラ・ザビアロフ。
実戦に於いてはその情報収集能力でシロッコの乗るジ・Oを補佐したが、カツ・コバヤシの乗るGディフェンサーからシロッコを庇った結果、撃墜されている。
『機動戦士ガンダムF90FF』では宇宙世紀0116年にフォンセ・カガチがボリノーク・サマーンに搭乗してオールズモビルのテロ騒動の裏でサナリィへのハッキング、監視カメラ映像の書き換え等による痕跡の除去を行っていた。
関連動画
バリエーション
試験機002
漫画『機動戦士ガンダム バニシングマシン』に登場。
シロッコが地球圏への帰還途中にジュピトリスで開発していた、ボリノーク・サマーンの前身となった機体。
「標準型フレーム試験機」として開発されたものだが、背部にディスク型のレドームを装備しており、優れた索敵能力を有する。ミサイル入りシールドを抱えながらビームナギナタを振るうパラス・アテネの前身である001や脚の代わりにMSを握りつぶせるほどの大きなかぎ爪を生やしたジ・Oの前身である003と異なり、機体の基本コンセプトや外見はかなり完成機に似ている。
ジュピトリス所属のルキ・エイダをパイロットとして、パラス・アテネおよびジ・Oの原型となる他の試験機とともにテスト中、シロッコの駆るメッサーラに率いられ、ゼダンの門を視察するジャミトフ・ハイマン座乗艦とジオン軍残党との戦闘に参入している。
その後、索敵能力を更に伸ばす形でボリノーク・サマーンへの改修が行われ、その際に外観にも変更が加えられている。
グザ
型式番号AMX-012。
漫画『ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム』に設定のみ登場。
第一次ネオ・ジオン抗争時にネオ・ジオンが開発していた機体。「ネオ・ジオン製のボリノーク・サマーン」と解説されているが、開発経緯と言ったボリノーク・サマーンとの関連性の詳細は不明。
汎用性・生産性に優れる点を評価され、改修の後に新生ネオ・ジオンの主力機のプロトタイプに選ばれ、ギラ・ドーガの前段階の機体となった。
形状はボリノーク・サマーンを基本としつつ、機体各所にギラ・ドーガ等のジオン系MSの意匠が見受けられるものになっている。武装は2基のビームガンのみ。
立体物
本放送当時からガンプラを含む立体化に恵まれておらず、デフォルメフィギュアでは「ガン消し」や「ガンダムコンバージ」から、リアル体型ではB-CLUBの1/144スケールガレージキットと、「ROBOT魂」のKa signatureレーベル位しか無く、リアル体型の2つは概ね1/144スケールではあるもののガンプラでジ・オとパラス・アテネと並べて飾る事は長年叶わなかった。
だが、Zガンダム放送から40周年を目前とした2024年のイベント「HYPER PLAMO Fes 2024」にて念願のHGUC化が発表された。
価格は3,520円と同スケールのジ・Oよりやや高めとなっており、11月30日に発売された。頭部は通常時とレドーム発光時の2つが付属する珍しい仕様となっている。
案の定、転売屋とパニック買いおじさんの餌食になっている
ゲームでの扱い
ガンダムVSシリーズ
上記の通り、索敵に特化したMSなのだが、ゲームキューブ版『機動戦士ΖガンダムエゥーゴVSティターンズ』で実装された際、ロックオンした敵MSの残弾数が分かる固有システムを持っているが、肝心のロックオン可能距離が底辺になっていると言う、設定崩壊気味な扱いになっている。
ガンネクPLUSやEXVSシリーズではジ・Oのアシストとして登場。いずれも追従アシストだが、ガンネクPLUSでは相手機のブーストゲージが見えるようになるというもの(僚機にも見える)。EXVSシリーズではジ・Oの盾になりながらメイン射撃と連動して射撃攻撃を行うというものになっている。
ガンダムオンライン
連邦(オーダー)側の機体として参戦。
偵察・索敵特化の機体ということもあって立ち位置は支援機。
頭部のレーダーで索敵範囲を広げることが出来たり、レーダーポッドや、弾薬・修理パック、設置式対空砲などの武装や物資などを設置できる。
一応、ミサイル、ビームガンといった攻撃用武装も使用可能。
最大の特徴は、クロー・シールドを味方に当てると味方の体力が回復できるというトンデモギミックを搭載している点である。なお、敵に当てると普通にダメージを与えることが出来る。
バトルオペレーション2
500コストの強襲機。ジ・Oもビックリなゴリゴリの格闘特化強襲機に仕上がっており、トップクラスの突破力と圧倒的な格闘火力であらゆる敵機を瞬時に破壊する脳筋ゴリラ機体。申し訳程度の偵察要素として偽装伝達装置を有しているが、ある程度以上のプレイヤーには通じないどころかレーダーを見るだけで機体がバレる為デバフとすら呼ばれる。
2022/11/24の調整でセンサーユニット範囲が追加され、やっと偵察機らしい事ができるようになったが、実際には敵のレーダーを破壊してその間に偽装伝達装置で味方のように紛れ込み敵機を破壊するインテリゴリラと化しただけである。
2024/4/25にはステルスが追加され、特殊潜入装置で偽装伝達と切り替え可能になった。
余談
名前の由来はズングリした機体が熊のようであり、乗員が女の子であることもあってこれらが登場する童謡『森のくまさん』からもじって、「ボリノーク・サマーン」と命名したと「月刊アウト」のインタビューでデザイナーが答えている。
この経緯から、「SD戦国伝」に登場する本機の武者版は「森之熊参」と名付けられ、「SDガンダム外伝」のモンスターに、これをモチーフとした「ボリノークベアー」「ボリノーグリズリー」が登場する。
関連イラスト
関連項目
ブリッツガンダム:17年後の作品に登場。右腕の複合兵装防盾システム「トリケロス」の運用方法が本機体と酷似している。
ガンダムTR-6:キハールⅡ形態EWACタイプとアッシマーで使用可能なレドームタイプ大型ブーストポッド後端にボリノーク・サマーンの頭部と同型のサブアンテナが備えられている。コンポジット・シールド・ブースターが複合武器となっている。