ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

概要と定義

パニック買いおじさんとは、主に一部のガンプラファンを指すネットスラング、蔑称である。略してパニおじとも呼ばれる。

2020年以降、新型コロナウイルス感染症の流行により自宅で過ごす機会が増え、『自宅にいても楽しめる趣味』としてガンプラの需要が上がった。それと同時に転売ヤーにも目をつけられた結果、2019年以前ならば選んで変えるほど売り場にあった商品が次々に姿を消した。

また、製造メーカーであるバンダイが過度な需要に十分対応できていないことから、これを逃すといつ手に入るかわからない、今買わないと後悔するという強迫観念に駆られた結果、必要以上にガンプラを入手しようとする人々が増加した。

売り場に殺到した挙げ句、販売店に迷惑をかけたり、客同士のいざこざに発展した様子から、パニックを起こしてまでガンプラを買うおじさん(実際ほぼ男性)=パニおじと呼称されるようになった。

パニおじが増えた結果

一度パニックになってしまうと、大して購入意欲のないキットも欲してしまうようになり、さらには「SNSで積みプラを自慢し承認欲求を満たす」、「持ってることがステータスであるとの思い込みから他人を煽る」等の行為に発展した。結果、おじさん同士の悲しい争いが見受けられるようになった。

ガンダムシリーズは、戦争や紛争などの争いが物語の背景となっている作品郡なのに、皮肉なものである。

そして、過激化した一部のパニおじがガンダムベースサイドF、果ては一般の家電量販店や模型店などで商品を購入する際、様々な迷惑行為を行うようにまでなってしまった。このことから、今やガンプラ界隈では、転売ヤーと並ぶ二大害悪と化している。

問題点

とにかく商品の確保に躍起になるあまり、お店や他のお客さんに大変な迷惑をかける行動が多い。具体的には

  • 開店ダッシュ、店内ダッシュ
  • 入荷するまで店頭や売り場を仁王立ちして監視
  • 酷い時には搬入口や問屋のトラックまで監視
  • 店のバックヤードに侵入
  • 売り場を無許可で連日撮影する
  • 品出し中のダンボール等から商品をひったくる
  • 入荷してもパニック買いによりすぐ棚がスッカラカンになる
  • 店員にクレームや罵声を浴びせる
  • 客同士で喧嘩する
  • 棚や他の商品を壊す
  • キープ目的等で他のプラモデルの裏、あるいは別の売り場の棚に商品を隠す

事などが挙げられる。中にはれっきとした犯罪としか言いようがない行為もある。

人気商品やそれまで再販の機会に恵まれていなかった商品等がこの被害に遭いやすく、その結果、平日普通に仕事や学校終わりに買いに行く頃には売り場が焼け野原になっていたり、メインターゲットの子供が買えなくなってしまうなどの状態に陥る。

特に家電量販店等の大型店舗に比べ、小規模な地方の個人模型店などで顕著になっており、問屋から注文した数が入ってこないためにこうなっているのだという(ひどい場合では、表向き非公開であるはずの再販商品の情報を嗅ぎつけて取置を求め、それに対応してしまう小売店などもあり、ただでさえ少ない入荷分が食い潰され、店頭に1つも並ばないという笑えない事態にまで陥っている)。

とはいえこれに関しては、メーカーの生産が追いついていないなどの事情があるため、仕方のない部分はあるだろう。

そういったこともあり、売り場に何もないことが常態化したためか、2023年度はほぼ主人公やライバルの機体しか再販されなくなってしまった。その効果か、界隈は少し落ち着きを取り戻した雰囲気であったが、2024年1月に劇場版ガンダムSEEDの公開とともに新規ユーザーの流入により再加熱する。

SNSで購入の指南をするアカウントも現れ、パニックは以前より激化した。

※それまでSEEDシリーズの機体は余りがちであったが、映画とともに売り場から消えた。特にデスティニーガンダム

品薄の影響…。

主な事例

※補足、追記等ありましたら加筆お願いいたします。

ガンダムファイトin名古屋

2022年4月、ガンダムベース名古屋店にて男性客2人による喧嘩が発生し、警察沙汰となる事案が発生。事のあらましはこうである。

加害者がHGコーナーを見ていた被害者を「邪魔だなぁ」と蹴る

いきなり蹴られた被害者が切れて加害者をぶん殴る

店員がブチ切れてる被害者を抑える

何故か加害者が警察に通報

加害者が買い物を終えて店を出たところで警察到着

この一件に対し、ネット上では『リアルガンダムファイトと呼ばれる一方、『本当にこういうのはやめて欲しい』『ガンべは警察沙汰にしたくない』などのファンの切実な意見が見られた。

舞い降りた惨劇

2024年5月3日、ゴールデンウィークの最中、ガンダムベース東京店にいわゆる徹夜組が多数現れたところから事は始まった。

この日に発売されるベース限定の新商品(HGデルタガンダム弐号機、MGSDフリーダムクリアカラーver.)と一般商品(MGEXストライクフリーダム)の再販を求めて多くの客が殺到した。

当該施設内にはラウンドワンもあるため、深夜でも入れる点が悪用されてしまった。

ちなみに、この日に再販のMGEXストライクフリーダムが店頭に並ぶことは明言されておらず、再販スケジュールからの予想である。

その結果公式は午前4時前に整理券配布開始をX(旧Twitter)でポストし、配布を実施。始発で来た客がかなり遅い時間の整理券となってしまった。

その上、開店からわずか12分後に整理券の配布が終了。観光客も激怒し、さらに整理券配布終了で入れないと分かった男性が店員にブチギレ警察沙汰となり、警官に連行されたという。

以降、警官が配備される事態を招いた。X(旧Twitter)でも警官が店の入口に立っている画像が拡散された。それが功を奏したのか、3日の惨状は繰り返されなかった。さらに公式も指定時間より前に来た客の入店を禁止したものの、この一件により信用は失墜してしまった。

当たり前だが、深夜に長蛇の列をなすと言う行為は店側にはもちろん、近隣住民や他の利用者にとっても非常に迷惑な行為なので良識のある人は真似をしないように。

ちなみに、MGEXストライクフリーダムが店に並んだのは、ゴールデンウイークが終わった後であった。毎日並んだパニおじも多数おり、ゴールデンウイークを無駄にした。

また、真偽不明だが、後に某知恵袋にて、この日が転売ヤー組織によるせどりツアーの対象とされていることが言及され、ネット上で話題となった。

シンジュク・シティ

2024年5月、ヨドバシカメラ新宿西口店のプラモデルコーナーにて、多数のガンプラファンと見られる客が、店側からなんの告知もないにもかかわらず空の売り場を取り囲むように再販を待っている場面がSNSに投稿された。投稿を見たユーザーからは『さすがにみっともない』や、『店の迷惑』など批判的な意見が多かったものの、その一方で『じゃあ本当に欲しい人はどうすればよいのか』や、『これも全て転売ヤーのせい』などの意見も散見された。

写真では、大体の人が腕組をしていた。

駆け抜けられなかった嵐

2024年6月、大阪にあるヨドバシカメラ梅田にて51歳の男性が開店と共にダッシュ(本人曰く早足だそうだが)したところ、エスカレーターの中央を陣取っている男性により足止めされてしまったのだという。

「すみません、どちらかに寄ってもらえますか?」と問いかけたところ、「走る必要ないじゃないですか」と言ってどちらかに寄る様子は無かったそうだ。

すると、男性は本人曰く「お前がオレがどうするか決めるな!!」と思ったらしく、「うるさいんじゃ、ボケェ!!」とその男性に罵声を浴びせたというのだ。(しかも男性には同伴者がおり、「アンタは品がない」と言われてしまった上、やっと辿り着いた売り場には「今週再販予定のバンダイのガンプラ・キャラクタープラモデルは日曜日に販売いたします」の張り紙が…。)

ちなみに本来エスカレーターというのは駆け上がって登るようには作られていないため、罵倒された男性は普通にルールを守ってエスカレーターに乗っていた。その上、事案発生の少し前には女性がエスカレーターに首を挟まれ死亡するという痛ましい事故も起きている。1人で事故っても店にとって大迷惑をかける事になるが、一歩間違えば他人を巻き込む大惨事になりかねないのだ。にもかかわらずパニおじの男性はそれにオレを巻き込むななどと開き直る始末。駄目だこいつ早くなんとかしないと

その他

上記の他にも、並んでいる列への割り込みや、商品を手に取ったところ強奪された、挙げ句の果てには商品を奪い合う客同士の喧嘩に遭遇した抽選入場を知らなかった客がブチ切れて看板を破壊したなどの報告も上がっている。

他には

  • 深夜早朝から店の前に待機列を形成する
  • 定期的なガンプラパトロール(店をいくつも巡回する行為)を実施し複数買いを行う、またはSNSで在庫の実況を始める
  • 子供や家族を動員して個数制限のある商品を複数買う
  • 自身がパニおじ・転売屋なのにもかかわらず、待機列を指し「アイツらはパニおじだ!」と喚く
  • 所有している、作らないにもかかわらずガンプラプレゼント企画には必ず名を連ねている

などが挙げられる。

また一部では

  • 積みプラを山の写真を見せつけパニおじでは無いと反論する
  • 購入したキットを毎回報告する
  • 積みプラを背景にしたり、自作福袋を紹介するなどレアキットを見せつける

などの自慢や見せびらかし、ガンプラを使って承認欲求を満たそうとする輩も存在する。

被害者も加害者も転売ヤーもしくはパニおじでありどちらも排除される存在である事には変わりがないのだ

また、新作ガンプラの発売日に泣いている子供に購入した新作ガンプラを譲った嘘松ポストが見られており、その現象をパニクラと呼ぶユーザーも出始めている

挙句の果てには、新品・中古問わずガンプラの購入ツイート(ポスト)をしただけでパニおじ認定されてしまうというレッテル貼りも起きており、もはやガンプラ関係のツイート(購入報告・完成報告等)を辞めるかSNS断ちをして自衛するしかない時代になっている。

そしてついに…

2024年6月、こうした現状に鑑みてかとうとうバンダイは、流通向け情報の一般公開自粛要請、つまり事実上の公開禁止に踏み切った。それまでも再販商品アナウンスは一般ユーザー相手に取りやめてはいたが、一部のブロガーやYouTuberが一般向けにリークしていたため、これを牽制する狙いがあると思われる。

これに対し、『今まで以上に手に入らなくなるのでは』『転売ヤーの思うツボではないか』と懸念する声も上がっているが、そもそもバンダイが非公開にした再販情報をYouTuberやブロガーがリークして噂を流し、それに踊らされたファンが前日から徹夜で並び、開店とともに店内へ雪崩れ込み、挙句に他の客に怒声を浴びせ、何も店側から告知がないのに売り場を監視するというカオス極まりない状態を考えればやむを得ないだろう。

行くべきなのはプラモデル売り場ではなく病院である。

今後この惨状がどうなってるかはまだわからないが、一日も早く平穏な店頭に戻ってほしいものである。

別名・表記ゆれ

パニおじ

関連タグ

ガンプラ 積みプラ

転売ヤー:こちらも買い占め行為でガンダムファンからの憎しみの対象となっているが、ほとんど利益がでない相場であるため、実は買ったパニおじ自身が冷静になり、不要なガンプラを転売しているとも思える。

依存症:簡単に言えばこれの事。

コメント

パニック買いおじさん
9
編集履歴
パニック買いおじさん
9
編集履歴