曖昧さ回避
ヘイズル(Hazel)とは
- ハシバミ属の英語名。ヘーゼルとも表記される。
- イギリスの児童文学『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』に登場するキャラクターであり主人公。本記事で解説する。
- ガンダムTR-1[ヘイズル] - 『ADVANCE OF Z』に登場するガンダムシリーズのモビルスーツ。名称の元ネタは2。
ウォーターシップダウンのヘイズル
ウォーターシップ・ダウンのうさぎたちの主人公。名前はハシバミの英語名に由来する。
サンドルフォード繁殖地の巣穴に住む心優しい仲間思いの兎。弟ファイバーの予知を聞き、村から出るために行動を起こした。序盤からリーダーシップを発揮し、常に先頭に立つ危険をおかし仲間の危機を救っている。
カウスリップの村やナットハンガー農場での活躍を経て、名実ともにウォーターシップダウンの長(ヘイズル・ラー)として認められる。
高い判断力・実行力・カリスマ性を備え、銃を携行した人間を前に自ら陽動を担当して奇跡的に生還を遂げるなど、勇敢で自己犠牲を厭わない。物語序盤でファイバーの予知を信じ、何匹かのうさぎを集めて村を脱走した時点で彼のリーダーシップは開花していたと言える。
将来を見通して子供を産めるメスウサギの確保(誘致)に動いた事は、「行政」の長としても好印象。また、運が絡むとは言え彼の作戦成功率、作戦遂行能力は非常に高かった。
以上の点から仲間からの信頼も厚く、完璧とまでは行かずとも「理想的なリーダー」と評価されている。
エフラファ遠征軍の侵攻においては、正体を隠してウーンドウォートとの交渉に赴くも決裂。ファイバーの神がかり状態に影響され、天啓を頼りにダンディライアン、ブラックベリと共に犬をエフラファ軍に誘導するため、再びナットハンガー農場に侵入。その後は人間に保護されていたが、フルドド(乗り物)に搭乗し、無事ウォーターシップ・ダウンに帰還する。
何度目かの春を迎え、サクラソウが咲いた頃。衰えたヘイズルの前にエル・アライラーと思しきうさぎが現れ、彼のアウスラ(上士,幹部)として勧誘される。ヘイズルは誘いを承諾し、“不思議と軽くなった”体を走らせ、何処かへと消えた。
彼の役回りと最期は、リーダーシップ・宗教的な寓意を含む物語と評価される一因となった。
ガンダムシリーズのヘイズル
ガンダムTR-1[ヘイズル]、ガンダムTR-S[ヘイズル・フレア]として登場。
TR計画におけるガンダム・インレを最終到達点とする計画の技術試験機(TR-1)、そのコアの量産MS(TR-S)であり、今やヘイズルと名前のつくモビルスーツだけで膨大な数に膨れ上がっている。
余談だが、カイ・シデン役を務める古川登志夫氏は映画版ウォーターシップダウンでヘイズルのCV(吹き替え)を担当している。ついでに言えばインレの黒うさぎのCVは永井一郎氏である。
TR-1、TR-S関係のワードの由来
TRシリーズの名称は、英語とウォーターシップダウンのウサギ言語(lapine)に由来。
- ラー:群れの長、アウスラ=幹部(上士)。ウォーターシップダウンではヘイズルは尊敬の念を込めて「ヘイズル‐ラー」と呼ばれる。
- ウォーターシップダウン作中にはハイゼンスレイ、プリムローズという牝兎がいる。ハイゼンスレイはlapineで露のように光り輝く毛、プリムローズは英語でサクラソウを意味する。またプリムローズはTVアニメ版におけるハイゼンスレイの代替キャラでもある。
- ラブスカトルはエルアライラーのアウスラのうさぎで、彼の右腕的存在であった。
- エルアライラーとはエリル-フレア-ラーの短縮形。エリルはイタチやテンといったウサギを狩る敵の総称。フレアはいっぱい、たくさん、大勢、千の意。それらを繋げて“千の敵を持つ王”エルアライラーと呼ぶ。
関連タグ
ガンダムTR-1[ヘイズル] ガンダムTR-S[ヘイズル・フレア]
古川登志夫:映画版ウォーターシップダウンでヘイズルの吹き替えを担当
永井一郎:映画版ウォーターシップダウンでインレの黒うさぎの吹き替えを担当