概要
『機動戦士ガンダムSEED』前半主役機ストライクの近接用兵装「対装甲用コンバットナイフ」のペットネーム。名前はドイツ語で「鎧を切断するもの」を意味する。
一見すると左右一対のナイフの様な外見であるが超硬度金属製であり、スイッチを入れる事で超振動モーターが刀身を超速振動させる一種の振動剣であり、触れた物体を一瞬にして裁断・貫通する。
流石にPS装甲は貫けないが、適切な部位を攻撃すれば内部にダメージを与える事が出来、少なくとも関節部などを狙えばひとたまりもない。
初使用された際には、超速振動により突き刺したモビルスーツの駆動系全体にダメージを与え続け、機体自体を機能停止に追い込んでいる。
小型電源を内蔵している為、ストライク本体の残存電力を気にせず使用出来るという利点が有り、PS装甲やビーム兵器により電力消費が激しいストライクにとって重要なサブウェポンと成っている。
作中ではキラ・ヤマトが初めて動かした際、ストライカーパックシステムやビームライフルが無かった為これしか使用出来ず、両手に装備してジンの胸部上部に2本とも突き刺した。
因みにイザーク・ジュールが顔に傷を負った原因もこの武器をデュエルの急所に突き立てられてコクピットが爆発した為である。
「鎧を切断するもの」という名前ながらキラにより使用された際は往々にして敵機に突き刺す(あるいは突き立てる)様に使用されており、切り裂く様に使われた事は一度もなかった。
キラがこの予備扱いの兵器でザフトのMS(内一機は超エースであるアンドリュー・バルトフェルド専用ラゴゥ)を撃墜した功績から、ソードカラミティにも採用された(形状がシースナイフ式に成っている)。
『GUNDAM_EVOLVE』では近距離ながら投擲しジンの肩関節を切断している。
更に言うなら「これを使わなければならないほど追い詰められている」とキラは殺すのを躊躇わなくなるので、下手にライフルやビームサーベルがある時より、PSダウンしてからのキラの方が怖いとよく言われる
また『機動戦士ガンダムSEED_ASTRAY』では叢雲劾がジンやアストレイブルーフレームで使用。
後者では亜光速で発射されるビームをアーマーシュナイダーの特殊コーティングで切り払うというスパロボみたいな真似を成し遂げている。
後にザフトが開発したインパルスにも同様の武装「フォールディングレイザー」が採用されている。
余談
元ネタは『機甲戦記ドラグナー』のD兵器が搭載するも未使用に終わったアザルトナイフ(アサルトナイフとする表記も)。
『SEED』の監督である福田己津央は以前に同作に参加しており、その主役機ドラグナー1型も上記のアーミーナイフの様な武器を装備しているが、『ドラグナー』の監督だった神田武幸はそれを「(子供が見るアニメでは)悪のイメージ」と看做した為、作中では一度も使用していなかった。
その時の反省を活かして『SEED』では劇中で何度も使われている。
ストライクが装備するものの形状はフォールディングナイフとなっているが、折りたたんだ状態でも切っ先部分がグリップから出た状態となっている。
同様の構造となっているものは現実にも存在しており、ザボナイフとも呼ばれるナイフで、畳んだ状態でも短いシースナイフとなり、広げれば長いナイフとなるようラスィ・ザボがデザインしたもの。欠点としては刃が出ているので鞘を必要とすること。
デザインはキャラデザの平井久司氏によるもの。
関連イラスト
関連項目
ガンダムSEED 地球連合軍(ガンダムSEED) 地球連合製のMS・MA・戦艦
プログレッシブナイフ(新世紀エヴァンゲリオン):先駆者。ただ、身長が倍くらい違うので、こっちの刃渡りはストライクのビームサーベル並みである。