概要
1984年4月から同年9月にかけて 毎日放送制作・TBS系列局に加えてフジテレビ系列局約2局(しかもいずれも後にフジテレビ系列局から離脱)にて放送された。
『超時空要塞マクロス』 ⇒ 『超時空世紀オーガス』に続く超時空シリーズ第3弾にして最終作。SF作品分類ではファーストコンタクト物に当たり、惑星 「グロリエ」を襲う異星人・ゾル人との戦いを、若い3人の職業軍人の女性兵士を通して描く。
当初は全39話(3クール)を予定していた。しかし視聴率は低迷し、16 話分のエピソード(「1クール」 + 「0.5クール」、約4ヶ月分)を残したまま番組が打ち切りとなった。
このため、ゾル人の起源などのストーリーの核心となる部分が、結局最後まで明かされないままとなっている。
ビックウエストがフィルム制作、タツノコプロがフィルムの実制作と企画、ストーリー構成、デザインを担当した。このためタツノコプロとビックウエストの間で権利を巡る裁判闘争が起こり、再放送が出来ない状況下にある。後述の海外商品の項も参照。ただし2000年9月22日にパイオニアLDCから「超時空騎団サザンクロス DVD PERFECT COLLECTION」がリリースされた。
ストーリー
21世紀末、戦争等により汚染され居住不可能になった地球を捨てた人類は火星の「マルス・ベース」、木星の衛星群である「ジュピター・ベース」(※)を介し、新天地を目指した。
※(機甲創世記モスピーダ のスタジオ「アートミック」による人類の外宇宙進出の中継拠点の設定を流用。)
既に開発に目処のついた近隣の「アルファ・ケンタウリ(連星)」とその伴星である恒星「プロキシマ・ケンタウリ」から構成される拠点星系「プロキシマ恒星系」の惑星「リベルテ」( Liberté:フランス語で「自由」を意味する)に次ぐ新たな植民地として開拓されつつある、エリダヌス座イプシロン (" ε ")星系の 惑星「グロリエ」( Glorie:古フランス語で「栄光」を意味する)は、人々が住む都市部を離れると荒野と砂漠が広がる過酷な環境ではあるが、ようやく資源・食料などの必需物資の自給自足も可能となり始めていた。
西暦2120年のある日、突如惑星の上空に異星人「ゾル人」の巨大宇宙船団が現れ、惑星の明け渡しを要求する。
到底、受け入れられない要求を前に開戦を余儀なくされた、グロリエを警備と守備をつかさどる開拓惑星軍「サザンクロス軍」【 Army of Southern Cross , A.S.C. 】は、母星である惑星「リベルテ」からの支援を受けられず、独力で全く正体不明の敵、ゾルを迎え撃たなければならない。
危機を迎えたサザンクロス軍。 その中には奔放ながら持ち前の行動力で物事に立ち向かう戦略機甲師団の分隊長ジャンヌ・フランセーズ少尉、男勝りで姉御肌の宇宙機甲隊中隊長マリー・アンジェル少尉、規律と職務に忠実な憲兵隊少尉のラーナ・イザビア[イザヴィア]、そしてジャンヌの部下の面々といった多くの若者達がいた。
主要登場人物の一覧
主人公(三人娘のユニット )
- ジャンヌ・フランセーズ (CV: 富沢美智恵)
: 本作の主人公。戦略機甲隊第15分隊の小隊長。軍規違反の常習犯で、営倉に入れられるのも日常茶飯事という札付きの女性軍人。第1話ではジャンヌとシャルルで営倉入れ替わりという光景もみられる。もともとシャルルの部下で副隊長だったが、彼が降格処分となり、隊長が営倉入営にて不在時に指揮を執った第2話における戦功により、次席の地位と階級(曹長)であった彼女が少尉に任命され、小隊を指揮することとなる。
軍人であることを除けば、少尉任官式でスパルタス頭部にウサギの耳を模した飾りを付け、シャワーを浴びるのが大好きで、おしゃれにも結構うるさい、年頃の少女である。
ロボテック版では、「超時空要塞マクロス」のマクシミリアン・ジーナスとミリア・ファリーナ夫妻の娘(長女)、コミリア・マリア・ジーナスに相当する人物になっている。
詳細は 、
- ロボテックシリーズの登場人物 - ロボテック・クロニクル ->「3 第2世代」 編の解説を参照ください。
: 宇宙機甲隊〔戦術機甲宇宙軍団〕 ( Tactical Armored Space Corps, TASC )の男勝りの女性 少尉。あだ名はコスモ・アマゾネス。戦闘で負傷し入院していた際にシャルルが見舞いに訪れ、急速に仲が進展していく。
: 泣く子も黙るグロリエ惑星軍憲兵隊少尉。 軍規違反を繰り返すジャンヌやシャルルを目の敵にする。
陸海局
- アンジェイ・スラウスキー (CV: 目黒裕一)
: グロリエ内戦( 内乱 の鎮圧)を経験したジャンヌ小隊こと第15分隊の軍曹。実戦経験もない小隊の兵士たちを事あるごとに馬鹿にする。小隊内では数少ない軍人気質の堅物で、ジャンヌが小隊長に任命された際、「女が隊長になるなど言語道断!!」と一番猛反対をする。
命名の由来は、カティンの森 で著名なポーランドの映画監督 である「アンジェイ・ワイダ」( ポーランド文字表記: Andrzej Wajda )から。
ロボテックシリーズにおいては、マイクローン化した元ゼントラーディ人という設定で、小隊内では数少ない軍人気質の堅物の為、こちらでもやはりジャンヌ・フランセーズ副隊長が小隊長に任命された際には一番猛反対をするが、一旦彼女の戦功を目の当たりにしてからは考えを改め、年下の異性(女性)の上官の言動に振り回されながらも、同じゼントラーディ系出身者という共感もあって、しっかりと最終回まで補佐役を務めあげた。
- シャルル・ドゥ・エトワード(CV: 島田敏)
: 元中尉でジャンヌの上官だったが、上官の恋人に手を出したとのことで営倉に入れられ、そのまま二等兵に降格処分される。ただし、降格に関して本人はあまり気にしていない。飄々とした性格で数々の女性遍歴があるプレイボーイだが、宇宙機甲隊のマリーと恋仲になる。プラモデルは中尉時代のアーミング・ダブレットの姿で発売された。
- ルーイ・デュカス (CV: 二又一成)
: ジャンヌ小隊きってのメカマニアの兵士で、暇さえあれば銃やメカの整備をしている。 階級 は伍長。メカの扱いにかけては天才的で、独力で戦術支援システム(第16話:参謀本部>クロムウェル技術少佐 > " S.V.T.L " の項目を参照 )を開発するほど。
後に第16話で、彼の考案が不本意にもスパルタスの射撃管制装置のプログラムに取り入れられた際には、「自分の考案が戦争の道具に利用されたこと」 に対し憤慨し、火炎放射器でスパルタスを焼き払おうとした行動を、ジャンヌ隊長や元敵方であるサイフリート・ヴァイスに一喝され、我に返るエピソードがある。
なお海外「ロボテック:シャドウ・クロニクル (影の年代記)」(Robotech:The Shadow Chronicles)では、 ルーイ・ニコルス という氏名に変更され、サザンクロス軍崩壊後に、遠征艦隊軍(UEEF/REF) の科学調査艦「デュカリオン」 の艦長として、深宇宙の科学探査に活躍し、技術少佐に昇進している。さらには ヴィンス・グラント艦長の片腕として 航空宇宙重巡宙艦「イカロス」に乗船し、他の同作品の登場人物と共に リック・ハンター (一条輝)提督や リサ・ハイエス ( 早瀬未沙 )艦隊司令を捜索・救助に向かうなどの活躍をみせる。
- アラン・デイビス(CV: 井上和彦)
: ラーナ少尉の上司で憲兵隊中尉。融通の利かない性格ではラーナと同等かそれ以上。 第15話で、レオン総司令官の意に沿わない人物を第三次攻撃隊に編入する人選リスト作成で、誤って「デニス・ブラウン中尉」を編入したラーナ少尉のミスを庇うが、参謀本部ジョー・ヤザワ大佐に叱責される
- マウリ・セキーシマ (CV: 拡森信吾)
: 都市防衛隊長で大尉。彼の勇み足(ロルフ参謀長官の発言)による対衛星/宇宙艦ミサイルによる先制攻撃から戦端が開かれる。
- ボウイ・エマーソン (CV: 長谷有洋)
: グロリエ惑星軍の参謀総長(副司令官 )を父親に持つ、ジャンヌ小隊の上等兵。ピアニストになりたかったが、無理やり軍隊に入隊させられており、父親には反発している。隊舎ではいつもピアノを弾いている、心優しい少年兵である。ジャズピアノの演奏を得意とする。戦闘中にムジカと出会い、彼女に恋心を抱く。
- サイフリート・ヴァイス (CV: 平野義和)
: 第10話「アウトサイダー」でサザンクロス軍に回収された、敵方の指揮官用と思われる「紅いバイオロイド」( 前期 II 型・改「ジスタ・ドュール」)に搭乗していたパイロット。
どうやら素性はグロリエの第2衛星アルス基地の兵士で、基地が襲撃された際に敵に捕らえられ洗脳されていたようである。元友軍兵士ということで、監視の意味も含めてジャンヌ小隊の預かりとなっている。
ロボテック版では、プロトカルチャーの生き残りとしてのかつてのゾル人の科学者「ゾア・デリルダ」(Zor Derelda) の情報を探るため製造されたクローン「ゾア プライム」(Zor Prime) であり、かつ捕らわれた地球人(グロリエ人)に偽装して送り込まれたスパイという複雑な設定を持ったキャラクターとして登場する。
航空宇宙局
航空宇宙局 ( Aeronautics and Space Administration, ASA )は、アメリカ航空宇宙局 ( National Aeronautics and Space Administration, NASA )にその出自を由来するが、陸軍出身の最高司令官クロード・レオンの施策により、予算や兵站支援に関して不利な取り扱いを受けている。
- パウル・ノードフ (CV: 沢木郁也)
: 階級は大佐。マリーの所属する「戦術機甲宇宙軍団」( Tactical Armored Space Corps , TASC ) の軍団長で、マリー少尉の直属の上司にあたる。
今井科学から発売された 1/12 の「アーミング・ダブレット」のプラモデルは左利きと設定され、「宇宙機甲スーツ ポール中尉」の商品名にて過去の時代の階級にて模型化された。
- デニス・ブラウン (CV: 戸谷公次)
: 戦略群【TAC】・宇宙機甲軍団【TASC】内の 飛行/航宙中隊 「ブラック・ライオンズ」(Escadrille "Black Lions") の中隊長。
ラーナ・イザビア少尉が第15話「ラブ・ストーリー」("Love Story")の後半の逸話(Bパート)において、マリーが男女関係のもつれにより自暴自棄になり、自車を暴走させた騒動について、実行者がマリーであると軍警察【 Global Military Police / GMP 】に発覚しないようにと、身代わり運転手となりマリーを庇った行動と、ラーナの憲兵将校という立場を踏まえた彼の対応の好漢ぶりに片思いする男性。マリーと同じ宇宙機甲軍団所属で、最終決戦でもマリー少尉や ロルフ参謀長官と行動を共にする。
- ジョージ・ルーカス (CV: 戸谷公次)
: 古参のマリー少尉にとって「格下の同僚」で 可変戦闘機である VFH-10A「オーロラン」 飛行小隊長。彼の指揮する飛行小隊は、度々マリー指揮下の飛行隊の応援に助けられている。命名の由来は アメリカの映画監督、映画プロデューサー、脚本家である「ジョージ・ウォルトン・ルーカス・ジュニア」 (George Walton Lucas, Jr.) 。
参謀本部
- クロード・レオン (CV: 郷里大輔)
: 陸軍の軍閥出身のサザンクロス軍最高司令官(陸軍大将)。頑固で和平交渉など念頭に無い典型的なタカ派軍人。第9話では捕らえた捕虜を治療・調査尋問もせず「既に死亡した」として焼却処刑するなど、横暴さが目立つ。最終話では、ゾル軍の総攻撃により大量破壊兵器による攻撃を受けて、司令本部の消滅と運命を共にする。
海外ロボテック版ではデストロイド開発計画「プロジェクト・エクスカリバー」の責任者をしていた経歴のため、空軍、宇宙軍、海兵隊、海軍を見下しており、その為かサザンクロス軍は陸軍に予算の大半を使うという偏った軍事力配分構成の組織となってしまっている。
HWR-00系列 デストロイド・モンスターの機動力や運用の困難を無視した非常識な大艦巨砲主義的な設計は、超重戦車である、日本のオイ車やドイツのVIII号戦車 マウス(超重戦車マウス)の例にならい、レオナルドの開発企業に対する横槍で実現したものと設定された。
小説版ほか各社の漫画作品の文芸設定の構成も担当したマッキーニによれば、『闘将ダイモス』の三輪防人長官や『機動戦士Ζガンダム』におけるティターンズのジャミトフ・ハイマンとバスク・オムの役割を併せ持つ存在として人物を翻案元原作に対して追加・肉付けしたとのことで、海外ロボテック版では設定が肉付けされ、各種の漫画作品で主人公達の市民感情や和平への道を阻害する自軍の悪役的人物(獅子身中の虫)として公式設定作品や様々な二次的連続性作品に登場する。
- ロルフ・エマーソン (CV: 麦人)
: ボウイの父親でグロリエ惑星軍の副司令官(参謀総長)。顔には出さないが、前線で戦う息子の身を案じている。クロード・レオンの無謀な作戦を度々諌めるが、彼を左遷 、あわよくば戦死させようと企むレオン派の策略によりアルス開拓基地に追いやられ、不十分な物質補給のまま「宇宙軍司令長官」として無理な作戦をレオンより強いられる。
息子のボウイと分かり合えることなく終盤で戦死し、ボウイとムジカに臨終を看取られる。
なお、ロボテック版では、実の親子ではなく養父であり、遠征艦隊軍(UEEF/REF)に参加する艦長 ヴィンス・グラント、軍医 ジーン・グラント 夫妻が養子として預けたという設定になっている。
特殊技術院 ( 統合技術研究開発部 )の徽章(紋章)
- クロムウェル技術少佐 (CV: 山口健)
:「特殊技術院」( 統合技術研究開発部 / Robot technology Research and Development Group , RRDG ) の技術少佐。 第16話「ハンター・キラー」で、ルーイ伍長の戦術支援システムを新兵の訓練装置に応用すると偽り、ジャンヌ少尉とルーイ伍長をコンピュータープログラムおよび装置の試作品完成に向けて協力させ、そのデータを解析して スパルタスの射撃管制装置のプログラム Sight Vison Tracking Link - system 、略称 「 S.V.T.L 」 (サイト・ビジョン・トラッキング・リンクシステム、邦訳 : 「視線画像化・誘導追跡・連繋照準システム」 )に取り入れる。
- シモーヌ (CV: 安藤ありさ)
:第10話 " Outsider " と 第11話(第11話は台詞なし)にてマリー・アンジェルが負傷し軍病院に入院した際の軍看護婦主任(准尉)。 シャルル二等兵がマリーに花束を渡すために見舞いに来た際に、二度の面会要求に対して「面会謝絶」を理由に一歩も譲らない強さを見せる。それゆえにシャルルは、一歩も退かない“淑女”シモーヌに敬意を表し、マリーに渡す予定だった花束を、代わりに看護婦「シモーヌ」に渡して引き下がる。
民間人
- ジョルジュ・サリバン (Georges Sullivan) - (CV: 銀河万丈 / 唄: 影山ヒロノブ)
: 第 9 話「スターダスト」"Star-dust"(星屑)に登場。第 7 話でジャンヌがバトロイド形態の「スパルタス」にてバイオロイド( 前期 II 型「トゥ・シィエンドラル」 )ごと捕獲してきた敵の操縦士につき、レオン大将の命令による焼却処刑が行われ、これに落ち込むジャンヌが、気晴らしに部下のボウィ上等兵を連れて出かけたピアノラウンジ「ハーフムーン」(Half Moon) の男性ステージ歌手。持ち歌は「STAR DUST MEMORY」。
ジャンヌに後日二人きりで会いたいと持ちかけ、デートの予感に彼女は色めき立つ。しかし真意は妹「ミレーネ・サリヴァン」 (Mylene Sullivan) の死に目に際して憲兵に連行され、「特殊技術院」( 統合技術研究開発部 / Robot technology Research and Development Group , RRDG ) に強制徴用された根本原因であるゾル軍艦隊への復讐にヒロインのジャンヌを利用しただけだった。
それでも真意を知った上でなお、待ち合わせ場所に来たジャンヌに感銘し作戦に協力するが、マリー搭乗の VF-8「ローガン」可変軽戦闘機 が、バイオロイドが彼を捕獲していることを知らずに誤射したことにより死亡し、作戦も失敗に終わる。
- ミレーネ・サリバン - (CV: 神田和佳)
: ジョルジュ・サリバンの実妹。ゾルのバイオロイドの対地攻撃の際、瓦礫の下敷きになり失明を含め身体各所に重傷を負う。 余命が幾ばくも無いのを察して、唯一の家族であり兄であるジョルジュに、せめて臨終最期まで傍らに付き添って貰うことを願ったが、サザンクロス軍憲兵が彼を「特殊技術院」でゾル艦船の弱点解析に就かせる為に強制連行してミレーネから引き離してしまい、彼女の願いは叶わず、失意のうちに誰も居ない病室で息を引き取った。
- ジル・リジーナ ( Jill Regina , CV: 香坂優 )
:第15話「ラブ・ストーリー」("Love Story") に登場。 いわゆる プレイガール( 女遊び人 )で、異性遍歴はプレイボーイを自称するシャルル以上のものがある。
男性に対して免疫が無くプレイボーイのシャルルに対して真面目に対応するマリーを嘲笑う為に、戯れにマリーの面前で、シャルルに対してディープキスを見せつけたり、性交渉をほのめかす発言をした為、イブニングドレス/ オフショルダー(Evening gown)を用意してまでシーンをパーティ会場まで迎えに来ていたマリーは、自暴自棄になり自車を市街地に向けて暴走させてしまう。
ゾル
: 生粋のゾル人で、バッキ人(バッキびと、ローマ人の貴族[パトリキの発音より転化した、訛り]、 かつ文民の市民を指す彼らの身分階級の呼称)の「シャンタール」(音楽家の意味 → ラテン語の「歌い手」から)でゾル人の人格分担である「情報・判断・行動」のうち、情報を担当し、判断・行動を担当するムジエ・ムゼルと共に3人で1個人を形成する。
楽器担当は「デージピセル」(フィルム音声トラック上はデージピセルだが、原意上の発音は「レェーヴ・フィセル」。Leve ficelle , ラテン語 "Leve" とフランス語 "Ficelle" の合成語で「光の弦」の意味)と彼らの言語で呼ばれるレーザー・ハープ。なお、本編においては、姉妹間でも完全に対等な関係ではなく、ムジカは他の2姉妹から妹分的な扱いを受けている。
第7話「ラビリンス」のエピソードにおける 第15分隊のゾル母船(アズシャール級)侵入の際にボウイと出会い、当初は音楽家同士として、次第に男女間の恋愛感情の相手として意識し、ゾル人の間に定められていた禁忌を犯す。この結果としてムジエ、ムゼルは不完全者「アンフェタード」 (仏: Unfettered) の収容施設に入れられることになり、ムジカは同胞を裏切ったことで思い悩むことになる。
ロボテック版では三姉妹のオリジナル「ムジカ」が欠損(死亡)したために、新たに製造されたクローンであるとして、ムジエ・ムゼルとの力関係の差の整合性をつけている。
このため、第12話「ロストメモリー」(ロボテック 第二世代編 第49話「新兵」[ A New Recruit ] )Bパートにおけるサイフリートの回想中、原作ではサイフリート (ロボテック版の氏名「ゾア・プライム」[16]) により人質に囚われ、ゾル軍の装甲兵の合図により逃げ出す際に流れ弾に当たる描写中、原作では射撃直後に大腿部を映し、致命傷でないと視聴者に推測させる場面の絵が省かれて、これによりロボテック版では、オリジナル「ムジカ」が死亡したと判断させる構成がとられている。 なお、名前は同じ"Musica"だが、他の2姉妹がそれぞれ、ムゼル (Muselle) が 「アレグラ」( Allegra )、ムジエ (Musiere) が 「オクタヴィア」( Octavia ) と命名変更されている。
- ファイド・ファイダ・ファイズ 【 Faido, Faida, Faizu 】 ( CV : ファイド - 沢木郁也 、ファイダ - 飛田展男 、ファイズ - 大塚芳忠 )
:クリエール ( フランス語 Courriere ) と呼ばれる貴族武家階級の戦士。ムジカら三人姉妹の共同連帯者( 許婚者との予備同居生活を想起させる最小単位の社会共同体 )になることを上層部より決定され、この決定を拒否するムジカを異端視する。
一卵性三兄弟のうち、特に「ファイド」は、その隠された嫉妬の感情の発現に自身でも気づかずに、その敵意をサザンクロス軍や彼らに従って投降し難民になろうとするゾル同胞の民間人の射殺などの形であらわにする。なお、ロボテック版では カルノ/カルナ/カルア (Karno, Karna, Karua) と名称変更されている。
- ラテル 【 Latelle 】 ( CV: 平松広和 )
: 第18話 "Wonderland" ( 「 御伽の国 」 ) に登場。 一卵性三生児の兄弟たちがゾル民族特有の道徳基準に反する考えを抱いてしまった為に人権を剥奪され、兄弟たちは負傷兵士のクローニング補修の臓器提供者にされ、一方で、たった独り残されたラテルは、三位一体が崩れた「不完全者個体」として収容施設で単純作業をこなす日々を送っていた。
ジャンヌ少尉はゾル艦内に侵入し、ゼントラーディと星間混血児の才能であるゼントラーディ語に堪能 (プロトカルチャーの末裔であるゾル人の言語と “ ある程度の” 互換性がある 【 注 】 )な才能を活かして不完全者収容施設の民間人に接触した。
薄々彼女がサザンクロス軍の兵士であることに気付きながらも、会話をする内に好意を持ち、母艦内のダーナの部下たちの居場所を教える。最終的にダーナの脱出を案内する途中、ゾル兵士に見つかり、新生児養育施設の赤子とダーナを共に庇う形でゾルの兵士に裏切り者として射殺される。
【 注 】 しかし
ラテル : 僕は君が好きになってしまったのかも知れない。
ジャンヌ : あら、この船の仲間たちのところに留まりたいの? そういうことならば、私たちの処へは連れてはいけないわ。
Latelle: I may have come to like you.
Dana: Oh my, do you want to stay with your people on board this ship? If you want so, I can'not take you to us.
という会話もなされており、必ずしも言葉が通じていないか、あるいは双方の言語で同じ単語の語彙(ごい)が、違う意味に変化している可能性がある。
- ジェシェア、ジェシカ、ジェシノ 【 Jesshea, Jessica ,Jessinno 】 ( CV: 小金澤 篤子 )
: 同じく 第18話 "Wonderland" に登場した「女医」 。 シャルル・ドゥ・エトワード二等兵を「診察」した上で、感情の表出形態のゾル人基準からの逸脱度合いを判断し、敵兵と見破りゾル官憲に通報した。なお、架空の文書からの引用を用いる作風が有名な『ジャック・マッキニー』両名( Jack McKinney 、ブライアン・デイリーBrian Daley とジェームズ・ルセーノ James Luceno の共同執筆ペンネーム )のロボテック小説版に於いては、三人姉妹中、シーン二等兵を「診察」したオレンジ色の髪の毛をした 1名 のみ「スプリーラ」【 Spreella 】とファーストネームの言及があるが、他の二人の姉妹については言及がない。
- デス・デラ・デミ (CV: 鈴置洋孝)
: 元老院「ゾスマ・ゾスム・ゾスモ」の命を受け、惑星グロリエの地球人との戦争の指揮を執る総司令官。目的のためには同胞を犠牲にすることも厭わない。
登場メカ
サザンクロス軍側
主力可変戦闘車輌・航空機
- スパルタス ( Spartas )
部隊内識別記号: ATAC・01-SCA 。ヒロインであるジャンヌ少尉が所属する戦略機甲隊 (“ATAC”, Alpha Tactical Armored Corps,直訳は「選抜・戦術機甲軍団〔または 師団〕」) が使用するホバー式の可変戦闘車輌。状況に応じて、
- 「スナイピング・クラッパー」と呼ばれる高速移動用のホバークラフト形態。
- 「ウォーカー・キャノン」と呼ばれる火力支援のための中距離砲と反動吸収のための2脚の「翼の無いガウォーク類似」の形状を持つ 自走高射砲( 自走砲 + 高射砲 )形態。
- 「バトル・スナイパー」と呼ばれる精密射撃( 狙撃手 )と格闘のための人型(バトロイド)形態。
の3形態に変形可能。
バトル・スナイパー(バトロイド)以外の形態では標準では開放型操縦室(オープン・コクピット)で、防護は操縦者が着用する動力付き甲冑に頼ることになるが、選択装備として気密装備も取り付け可。
なお、ポピーが1984年8月に発表した完全変形玩具に関する報道向け資料では、「汎用・発達型・ホバークラフト・自走砲」として、MAHG / Multi‐purpose Advanced Hovercraft self-propelled Gun の兵装システム名称が付与されている。
ロボテック版 での型式番号は、ベリテック・ホバー・タンク (Veritech Hover Tank) の略号 VHT-2 。旧来型を A1 とし、気密装備と露出され無防備だったホバー形態および ガウォーク 形態での操縦席に透明ガラス防護風防と気密装備、宇宙空間での敵艦占拠を目的とした降下用スラスターを追加した A2 などの派生型があり、従来型車輛 VHT-2A1 に対して VHT-2A2 などと記載する。
- ローガン ( Logan )
部隊内識別記号 TASC・01-SCF 。 ヒロインの一人、マリー少尉が所属する宇宙機甲隊〔 戦術 機甲 宇宙軍団〕 ( Tactical Armored Space Corps , TASC ) が 第11話 まで使用した可変戦闘爆撃機。全長 6m 強 と、この種の機体としては小型簡易化の傾向。状況に応じて
の2形態を選択可能。
ただし、この機体の「ガウォーク」は有翼ではあるが、膝が逆関節ではなく正立であるなど、その特性は人型(バトロイド)形態に近い。
ロボテック版 での形式番号は、ベリテック・ファイター (Veritech Fighter ) の略号 VF-8 。その可変戦闘機としてはあまりにも小さな寸法と重量により軽戦闘機〔軽・可変戦闘機〕 (Light Veritech Fighter ) と区分される。なお、デザイン制作集団 「スタジオ・アンモナイト」による初期設定では主役機の交代劇を前提としない別デザインも存在した。(下記の線画がその設定の復元となる)
- オーロラン ( Auroran )
部隊内識別記号 TASC・02-SCF 。宇宙機甲隊(略号:“TASC”,Tactical Armored Space Corps, 直訳は「戦術宇宙機甲〔飛行/航宙〕軍団」)が第13話以降、激化する戦局に対応して使用した可変戦闘機。全長(全高)12 m 強、戦闘機形態でのローター除く胴体長 9 m と本作品の可変戦闘機としては最も大型の部類に入る。
命名は 戦乙女「バルキリー」(ワルキューレ)が天空を翔る際に、光り輝く鎧の軌跡が「オーロラ」であるとされた伝承に因むもので、暗に超時空要塞マクロスに登場した初代可変戦闘機「VF-1 バルキリー」との超時空シリーズとしての後継機的な関連を示唆している。
- 宇宙空間・高空では X 字型翼を固定翼としたファイター形態。
- 低空・対地攻撃では X 字型翼を回転翼とした、安定性・信頼性の高い(※)回転翼機 / ヘリコプター形態。(二重反転式ローター 及び ホットサイクル式ローター)
- 追撃掃討作戦に適した人型(バトロイド)形態。
の3形態に変形する。
(※)ガウォーク形態に比較して回転翼に胴体が吊り下げされる形のため空力上の揚力の重心が低くなり、高い空中静止(ホバリング)安定性を有する。これに伴い航空電子・操縦制御機器、パイロット双方の負担が低い。また消費エネルギーもガウォーク形態に較べて相対的に低くなる。
超時空シリーズの脚付き変形メカとしては珍しくガウォーク形態を持たず、その形態の代替用途に当るもの(※※)としてヘリコプター形態が設定されている。
(※※)ただし、後述のデザイン元から考慮すれば、ヘリコプター形態が通常の可変戦闘機(「VF-1 バルキリー」など)の基本形態( ファイター形態 )に相当し、通常の可変戦闘機での中間形態(ガウォーク形態)が、本機の「ファイター形態」に相当する設計・運用思想であると思われる。
ゾルとの実戦参加後、直ちに主戦場を宇宙空間に移して展開したため、大気圏内低空での対地攻撃を任務とするヘリコプター形態が本編で活躍することは一度もない。
なお同年8月に発表のポピーの完全変形玩具に関する報道向け資料では、「汎用・発達型・攻撃ヘリコプター」として、MAAH / Multi‐purpose Advanced Attack Helicopter の兵装システム名称が付与されている。デザインの基になったのは、ロッキードによって開発された、アメリカ陸軍向けの試作攻撃ヘリコプター、AH-56 シャイアン と、高速水平飛行時には固定翼に加えて揚力を増すために、機体上部のローターを停止・固定して機体上部に位置する補助固定翼として用いる特徴が共通する シコルスキー S-72(シコルスキー Xウイング) ( Sikorsky S-72 )。
ロボテック版 での型式番号は、ベリテック・ファイター / ヘリコプター (Veritech Fighter / Helicopter) の略号 VFH-10 。バトロイド形態での頭部の火器を廃止した替わりにハードポイント倍増と装甲 、エンジンを強化した「VFH-12 スーパー・オーロラン」なる発展型も存在する。
その他の戦闘ロボット・戦闘車輌および戦闘航空機
- VF-7 シルフィード
航空隊の多目的戦闘機。第2話から登場。全長12.8m と小型。制空やゾル単艦への対艦攻撃機としても用いられる。本編では描写はないが、ナレーションやデザイン制作集団 「スタジオ・アンモナイト」によれば可変戦闘機であるとのことである。
- F-206 ファルコン II
防衛航空隊(防空軍に当たる)の 迎撃機。第4話から登場。全長19.8m と戦闘機としては大型。
- AF-2 キマイラ
宇宙隊の全長20.1m の大型護衛戦闘機。第6話から登場。大気圏内では大口径主砲を活かした前世紀の ヘンシェル Hs129 の運用と同じく対地攻撃が可能。宇宙空間では宇宙艦艇や輸送シャトルの護衛艇として用いられる。
- C-37 アルバトロス
大型貨物の長距離空輸能力を持つ高速戦術輸送機 。全長73.4m、最大有償荷重 250t。5話と16話でジャンヌと配下の15分隊を空挺戦車扱いの「スパルタス」ごとゾル母艦まで輸送する。
- VC-150 フォティナス 重貨物輸送艇[21]
垂直離着陸による、大型貨物の近距離・超低空(4,000 ft. 、メートル法換算 1,219.2 m 以下)の空輸に特化した戦術輸送機。最大有償荷重 120t。
- ARV-15 バンブルビー
サザンクロス軍・陸軍で直協偵察機 。(戦術偵察機・近距離偵察機)、同軍・海軍で対潜哨戒機、同軍・戦術空軍で観測機または偵察機と、三軍で共用(トライ・サービス)される内装式回転翼による垂直離着陸機 ( VTOL )。全長7.3 m。制式記号は Air Reconnaissance Vehicle の略。6話で陸軍の「偵察分隊」( RE.P )所属機が、第5話でグロリエ地表に不時着した総司令官「デス・デラ・デミ」らの座乗した旗艦 (アズシャール級)上空を偵察する。
- ARR-15 モノクル
サザンクロス陸軍・戦略偵察分隊( RE.P )が第5話でゾルの科学調査艦 (キルトラ・ドラニッツ級)に対する偵察攻撃に出動するが、応援に駆けつけたゾルの母艦からの戦術核兵器報復攻撃により部隊は壊滅。 他の陸戦バトロイドと異なり航空機開発企業ノースロップ・グラマン社による陸軍納品のため「航空偵察ロボット」Air Reconnaissance Robot と定義され、各種センサーが充実し跳躍飛行が可能だが、装甲は最小限で 乾燥重量 12.0tと軽量。海外ロボテック版ではサイクロプス(FRB-7 Reconnaissance Battloid "Cyclops")の別名。 全高 6.1m 。
- GMP・05-SCP ガルム
第1話より登場の惑星グロリエ軍事警察( 憲兵隊、 GMP )が用いる人工知能 搭載の軍法執行ロボット。 「番犬」の意味どおり、憲兵自らは搭乗せず、軽微な軍規則違反であれば、軍法のデータベース 内部ストレージおよびコンピュータネットワーク検索により、過去の判例と照合して自らその場で兵士の処分を決定する。海外ロボテック版では〔三軍〕 統合軍事警察(Global Militaly Police , 略語は 原作と同じく GMP) 所属の QRP-19「ゴーレム」と改称され、憲兵指揮下で一般操縦士の搭乗する運用が前提の、人工知能を搭載しない派生型 SRP-19「ボビィ」もあり。
- MBR-13 サラマンダ
第2話より、最終回の第23話まで登場。 戦略隊( Tactics Corp , TC )が用いる。型式名 MBR (Main Battle Robot)は現用の主力戦車、MBT (Main Battle Tank) に由来する。
- MBR-21 バジリスク
第5話より、最終回の第23話まで登場。過酷な砂漠の環境に対応した機体で、主に砂漠分隊が用いているが、元来は MBR-13 サラマンダの後継機であるという設定であり、最終決戦では「戦略隊」など他の陸軍主力部隊が用いている状況が描かれている。
- SC-32 ゴッサマー級・重装甲輸送・衛星軌道往還艇
それ以外にも惑星グロリエの開拓守備軍であるサザンクロス軍では、宇宙機甲隊を除く空宇局(航空宇宙局)の各軍団には非変形の戦闘用航空機もしくは戦闘用宇宙艇が、戦略機甲隊を除く陸海局の各軍団には非変形の戦闘用ロボット(バトロイド)が配備されている。
当時、放送前から玩具店に無料配布された三社合同冊子『超時空情報』によれば、都市部守衛を戦術主眼に置いた戦略隊( TC )、そして防衛隊( CDU )配備機以外の局地部隊のロボットやパワードスーツは、極地防衛 と 開拓支援(工兵)目的ゆえの独特なデザインが多い。その理由として戦闘のみを想定した運用のみならず、屯田兵のように植民惑星開拓事業にも従事していたものと考えられる。
艦船
- バンシー級 / グレムリン級・駆逐艦 :全長 約195.1m
- ジュネーヴ級 / バトル級 / ディフェンダー級・巡宙艦 :全長 約286.5m
- トリスター級・重巡宙艦 、アルゴノーツ級・巡宙戦艦:全長 約466.6m (トリスター級) / 470.6m(アルゴノーツ級)
開拓惑星の工業生産力の事情から、全て同一の竜骨構造材を共通構造として船体の延長および拡張と装備(装甲・兵装など)の追加により駆逐艦から重巡宙艦、さらには巡宙戦艦までの規模を実現した艦船群。いずれも艦船規模により移動能力に差はあるがフォールド航行能力を持つ。駆逐艦など小型の艦船は惑星グロリエからブースターにより打ち上げられ(第13話ほか)、それ以外は第2衛星アルスに設営された「アルス開発基地」から曳船に曳航され衛星軌道上に投入される(第14話ほか)。
駆逐艦級の竜骨を基本単位とし、この共用された竜骨を組み合わせて巡宙艦以上の大型艦船を建造せざるをえなかったため、開拓母星「リベルテ」の第一線の主力艦艇に較べて構造強度が劣る。また、ゾルの艦船に対しては能力的にもかなり見劣りし、数的に優勢ながら陸軍出身のレオン総司令官の稚拙な戦略と無謀な命令もあって、停戦までにその大半が撃破される。
なお、設計開発と建造及び回航まで一貫してリベルテ側で行われ、ベージュ色を基調に艦首にネービーブルーのワンポイントの入った、いわゆる「リベルテ塗装仕様」のこれら三種の艦級がリベルテ宇宙海軍でも採用され、トクガワ級など主力艦級の補助艦級として運用されている。
惑星リベルテ
- トクガワ級・超時空々母 / 揚陸艦
第10話「アウトサイダー」にて惑星リベルテのラインハルト総司令官の命によりサザンクロス軍の支援に派遣された全長1,120mの大型宇宙空母。惑星グロリエの艦船群より能力的に優れ、大気圏内外で活動可能な艦載機(宇宙戦闘機)AF-1「ヴァルター」( Vulture )を搭載し、単艦で長駆フォールド航法により惑星グロリエの衛星軌道の近傍に到達可能。
ジョージ・ロンバル大佐を艦長とする二番艦「ハンニバル」は単艦でリベルテのラインハルト総司令官からの極秘の返答を通信ではなく、直接サザンクロス軍総司令官クロード・レオンに通告する任務を帯びて、大気圏再突入【大気圏突入】進入経路上を塞いでいたゾル母船アズシャール級艦隊中の1隻に対して単艦同士の一騎討ちを挑むが、やはり科学技術力で人類側の造船技術を超越したゾル艦船の前では艦載機共々その攻撃力および防御力では歯が立たず、撃破される。
個人用軍装
- HR-32「フラッシュ・クラッパー」
民生品の自動二輪車に較べて高価になるホバークラフトによる浮上型トライクにもかかわらず、陸海局の兵士の全員に行き渡るべく大量産が掛けられた個人用装備品。 何故か、ヘッドライトがゼントラーディ軍の戦闘ポッド「リガード」のカメラアイと同じデザインであり、開発背景も似ている。
愚連隊気風の第15分隊はパトロール名目で市街地遊覧に用いることもあり、憲兵隊長の取り締まり対象となる場面が多々みられる。
- アーミング・ダブレット (Arming doublet , A.D.)
ジャンヌほか、惑星グロリエの軍隊で着用されている、動力付き軽甲冑の総称。
戦闘車両等にはこれを着用して搭乗する。特に車両・航空機との操縦伝達等のためのリンク機構などは設けられておらず、この点では通常のパイロットスーツと大差はない。
動力アシストは、「倍力なし。補助比率:1対1のみ」から特別な外骨格の補強を必要としない、倍力限界である 「最大値 4 倍 = 0.8馬力」まで。
軍隊内の各々の役割である小隊長(尉官級)、分隊長(軍曹、伍長の下士官級 )、一般兵と階級に合わせてヘルメットのデザインや小火器の形状が変えられている。
小口径の小銃や、小口径粒子ビーム銃にある程度の距離で耐えるボディアーマー(プレートキャリア)程度の装甲しかないが、パワードスーツのように着用者の動きを妨げることなく、着用したままヘルメットを外すだけで、飲食や用便を足せるなど、衣服のように使用できる点と、惑星グロリエの厳しい高温・低温の温度差や乾燥・高湿度等の自然環境を緩和する「敵対的環境からの防護服」の役割を持つ。極寒で活動する寒冷地分隊、偵察分隊や砂漠分隊、海洋分隊など作戦を展開する環境や任務特性に合わせて部隊ごとに甲冑のデザインが異なっている。
航空宇宙局(空宇局)の甲冑に関して、航空隊(戦術空軍)や 防衛航空隊(防空軍)は耐Gスーツの機能を兼ね備え、宇宙隊(戦術宇宙軍団)や宇宙機甲隊(戦術宇宙機甲団)に関しては宇宙服の機能を兼ね備えている。
地上部隊のスーツに関しては厳密な意味での気密は施されていない [3]ため、本来は宇宙空間での使用には耐えない。そのためジャンヌ達が宇宙空間で作戦する16話以降、簡易宇宙服の機能を有するように改造が加えられたようである。
なお、アーミング・ダブレット(Arming doublet)とは、15世紀から17世紀頃の、主に男性向けの腰のくびれたフェンシング胴着に由来する。
運用特性
デザイン制作集団 「スタジオ・アンモナイト」による運用特性の設定[ imaifiles_final_9 102頁 、109頁 2016年11月11日閲覧>https://onedrive.live.com/redir?resid=8CBDE9664C9B7709!190&authkey=!AL81540jGyvPz3E&ithint=file%2cpdf26]は、以下のとおり。
- 強化甲冑を着用するには、先に専用のプロテクターを着用しなければならないが、プロテクター側で甲冑と筋肉の動きを読み取り、甲冑に連動させる。
- 強化甲冑同士の対戦(原文「強化甲冑 対 強化甲冑」)の場合、体力の勝る方が比較的勝算が高いが、例外もある。例えば着用者が強化甲冑の手を動かそうとしたとき、着用者の微妙な筋肉の動きを読み取り、倍力比例動作により強化甲冑側の手を大きく動かす。ゆえに慣れにより体力の消耗を最低限に抑えることができる。逆にいえば初心者など扱いに慣れない場合、大きく疲労する。
- 熟練者同士の戦闘では、体力よりもむしろ戦略と戦闘経験(原文「知恵と勘」)が大きく影響する。
- 指揮官級は、敵陣の数百メートル上空よりその戦力や状況を正確に把握する携行無人偵察機 を標準装備する。
ゾル軍
機動兵器
- バイオロイド(グロリエ側呼称)
異星人ゾルが使用する全高約5m程度の生体部品使用の人型機動兵器。パイロットは胸部と頭部の間にある気密繭(まゆ)に座位で姿勢し、機体と生体的にリンクして自分の手足の延長として動かすため、厳密には操縦するロボットではなくパワードスーツに近い。派生型(サブタイプ)、型式等記号は未解読につき不明。
なお、ゾル側呼称のカタカナ【英文字綴り】は、海外ロボテック版で、オリジナル・メカデザイン・グループのデザイン制作集団 「スタジオ・アンモナイト」が名づけた機種の愛称である。
グロリエ側区分 | ゾル側呼称 | 英文字 | 邦訳 | 解説 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
前期 I 型 | ノス・ドュール | Nous'dohl | 戦士 | 初期量産型。 | 劇中「青色」塗装。 |
前期 II 型 | トゥ・シィエンドラル | T'siendral | 歩哨 | 上記センサー能力改良型。 | 劇中「緑色」塗装。 |
前期 II 型改 | ジスタ・ドュール | Gister'dohll | 戦将または指揮官 | 上記II型をマイナーチェンジした指揮官仕様。サイフリート・ヴァイス搭乗。 | 劇中「濃赤色」塗装。 |
中期 I 型 | トゥ・シィエランプ | T'sienramp | 観察者 | 耐圧&耐衝撃性能、センサー等探査能力強化型。偵察機として、戦域偵察にも多用される。 | 劇中「淡水色」塗装。 |
- | |||||
中期 II 型 | インヴィダ・シィエンディエル | Inbida -T'siendiel | 対インビット 用・歩哨 | 立体的な「三位一体」立体攻撃作戦行動のために 3機1組 で行動出来るように、連動行動の戦術リンク & 通信システムや、コンビネーション作戦用の行動ソフトウェアが組まれている。 | 劇中「鮮赤色」塗装。 |
後期 I 型 | スザッチ・ドュール | Szatchi'dohl | 革命的戦士 | 前期I型の改良型。量産性およびセンサー能力向上。エネルギー資源枯渇のため、性能を維持しながら、省資源性が考慮されている。 | 第18話以降に登場。青または赤色塗装。対地上戦投入分はサンディ・ブラウン&ブロンズ塗装。 |
後期 II 型 | ツゼンシィ・ドュール | Tzensi'dohl | 前線指揮官 | 前期II型及びII型改の後継機。主な改良点は耐衝撃性能。その他の改良点は後期I型に同じ。 | 劇中「古代紫」塗装。 |
- バイオバー(グロリエ側呼称)
飛行能力を持たないバイオロイドを載せて低空を最大速度 約 400 km 弱で飛行可能で、移動や立体攻撃に使われる支援機動兵器。海外ロボテック版では「スカイ・スレッド」( 飛行橇(そり) )の名称で呼ばれ、マッチボックス社から単独で玩具も発売された。
艦艇など
- 母船(アズシャール級 , Azashar )
全長約7kmから10km程度の六角平面形の巨大な船体長を持ち、長距離・超光速航法を可能にするフォールド航行機能や資源循環再利用システムを搭載した殖民船。緊急時には惑星大気・重力圏に降下可能で、 救援および回収を目的として母船同士を上下に吊り下げ連結可能(第9話)。
デザイン制作集団 「スタジオ・アンモナイト」による当初の設定図面では大気圏への降下に際して、空気抵抗を低減するために最適化された形状に変形可能な構造を持つ予定だった。ジョルジュ・サリバンが死亡する第9話「スターダスト」にて描写された前記の連結機能は、その名残りである。
元々は輸送船であり、ゾル人の故郷への帰還に際して、武装や宇宙空間に浮遊している粒子やスペースデブリ、小惑星などの衝突、放射線などの自然災害から身を守るための複数種の 防御幕シールドが設置され、空軍航空隊の要撃機 VF-7 「シルフィード」の対艦ミサイル攻撃をまったく受け付けない。(5話)
- ランディング・フリゲート (グロリエ側呼称)
異星人ゾルが母船と惑星間の往来( 再使用型宇宙往還機 )に使用する揚陸艦。 船体長約120m程度と我々の水上艦艇の基準で 駆逐艦 ほどの寸法と質量を持ちながら、空軍航空隊の VF-7 「シルフィード」を全く寄せ付けない、隔絶した機動力と飛行速度を持つ。(2話ほか)
本来の揚陸艦あるいは輸送機用途としての「バイオロイド」および兵員輸送のほか、斥候艦、「トゥール・デトレル級」駆逐艦の補佐、単独攻撃や地上部隊の指揮など、母船が行えない様々な多目的任務に用いられる汎用艦艇である。
グロリエ側呼称「フリゲート」に反して、ゾル艦隊の用途により コルベットを意味する「ロイル」(Roil)を接頭詞とする 攻撃型「ロイル・チュルヴォ」(Roil Tiluvo)、電子戦用「ロイル・クエル」(Roil Quel)、指揮用「ロイル・ロウトヅ」(Roil Luhoutzs)、砲艦「ロイル・リヒナル」(Roil Lihinal)、強襲用「ロイル・デストリン」(Roil Destrin)、歩兵強襲作戦用「ロイル・ティルボセン」(Roil Tiluvosen)、軌道往還軽輸送艇/民間人員貨物輸送艇「リストラディン」(Listradin)など7種の派生艦級がある。
- 駆逐艦 (トゥール・デトレル 級 , Taul Detrel )
船体長は約350mと、我々の水上艦艇の基準で 原子力空母 ほどの寸法と質量を持ち、艦首の周囲に 4 門 配置されている触角のような形状の主砲粒子砲は、惑星グロリエはおろか、惑星リベルテの主力艦艇をも一撃で撃破する。(16話)
- 科学調査艦 (キルトラ・ドラニッツ 級 , Quiltra Draenitzs )
ゾル人の生命の源「生命の花」の原種(プロト・ゾル)が自生する惑星グロリエの地域で、サザンクロス軍 コードネームで SX83地点(SX Point-83)と呼ばれる遺跡を事前調査していた(4話)、船体長が約510mの科学調査艦。
無人探査機(ドローン)52機のほか、バイオロイドとバイオバーの組み合わせを自衛艦載機として 30組、内火艇として ランディング・フリゲートを3艇積載可能。
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主題歌
オープニング テーマ主題歌
『星のデジャ・ブー』
(歌: 鹿取容子、作詞: 三浦徳子、作曲・編曲: 佐藤 健)
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挿入歌
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(歌: 鹿取容子、作詞: 三浦徳子、作曲・編曲: 佐藤 健)
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『いのちのはな・生命の花/(乙女達)』(歌: 日高のり子、作詞: 竜の子プロ文芸部、作曲: 檀 雄司、編曲: 檀 雄司) ゾルの民族歌( 民族音楽 )。第20話「デイ・ドリーム」以降、シリーズ構成 および 演出上の必要性から最終回まで複数回利用されるも、同作品のサウンド・トラック中、唯一音源化がなされていない。
『Let's GO!SOUTHERN-CROSS』(歌: 山中のりまさ、作詞: 竜の子プロ文芸部、作曲: 佐藤 健、編曲: 和田春彦) 第15分隊歌。
『私の白い部屋』
(歌: 富沢美智恵 、作詞: 庄司 菜穂子、作曲: 檀 雄司、編曲: 富田芳正)
AR (アフター・レコーディング収録) 歌 - 「星のデジャ・ブー」
歌 - 富沢美智恵 / 作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 佐藤健 / 編曲 - フラワーズランド ( TDCD-1077 とうきょうデンキKIRAKIRA合唱団 THE TV SHOW 曲目番号 3 番 に収録。 )
主題歌シングル・サウンドトラックなど
上記のほとんどの曲を収録した アナログ盤 ( LPレコード によるサウンドトラック )、後の時代に発売された CD 媒体によりデジタル化されたサウンドトラックの大半は、いずれも 徳間ジャパンコミュニケーションズ より発売された。 また、オープニングとエンディング主題歌の EPレコード (ドーナツ盤 ) の発売元も同社である。
本シリーズのアナログ盤は、2 種類の主題歌(オープニング、エンディング主題歌)を収録したシングル盤(ドーナツ盤) のほか、サウンドトラックが 2 種類、ジャンヌのリベルテ軍の幼年学校時代を描いたドラマ編( 新規挿入歌 2 曲 )が 1 種類、先に発売された 2 種類のサウンドトラックから楽曲を選別した上で シンセサイザー にて編曲した 2 枚 のアルバム( うち 1 枚 は 日本コロムビア 発売 )を含む合計 6 枚 が発売された。なお、徳間ジャパンコミュニケーションズ により後の時代にデジタル化されたサウンドトラック( ANL-1029 , ANL-1031 ) は 予算上の諸事情により原盤の音質・音圧調整(リマスタリング / デジタルリマスター )が行われないままでの録音データ移行のため、特にノイズリダクションなどの信号処理 に問題を残したままでのデジタル化となっている。
以下にその詳細を記載する。
品 番 | 題 名 - アルバム名 - | 発売元:盤態・録音方式 | デジタル化の有無および初回特典 |
---|---|---|---|
ANS-2011 | 星のデジャ・ブー 【デジャブ】 / 約束 | 徳間ジャパンコミュニケーションズ: シングル ・ アナログ | 未デジタル化 。 オープニングの主題歌/エンディングの主題歌を収録。 ただし全 2 曲の楽曲は全て( シングルカットなどの短縮無し ) ANL-1029 にて収録済。 |
ANL-1029 | 超時空騎団サザンクロス I - シャワー・コロン - | 同 上: LP ・ アナログ | 第二弾 ANL-1031 と合併の上で、27ATC-120 ( 1986年10月25日 発売 ) , 再発売 TKCA-70792 ( 1995年12月21日 発売 )の 2 種類の CD・アルバム によりデジタル化 。 |
ANL-1031 | 超時空騎団サザンクロス II - スター・ダスト - | 同 上: LP ・ アナログ | 第一弾 ANL-1029 と合併の上で、27ATC-120 ( 1986年10月25日 発売 ) , 再発売 TKCA-70792 ( 1995年12月21日 発売 )の 2 種類の CD・アルバム によりデジタル化 。 |
ANL-1035 | 超時空騎団サザンクロス III - メモワール - | 同 上: LP ・ アナログ | 未デジタル化 。初回特典: 全12頁の A5 変型判の小冊子:第 2 頁~第 5 頁『大森英敏』、第 6 頁~第 9 頁『北爪宏幸』、残りを『湖川友謙』描き下ろしによるカラー挿絵付属『ジャンヌのダイアリー 』【 ジャンヌ・フランセーズの日記 】がジャケット内部に同封。 |
ANL-1032 | アニメージュ・ハイテック・シリーズ:超時空騎団サザンクロス - スター・フィールド - | 同 上: LP ・ アナログ | 未デジタル化 。聖戦士ダンバイン等の数々の箱絵を手がけ、ファンタジックな描画で有名な VFX-JAPAN 理事株式会社ルーデンス代表取締役の増尾隆幸がジャケットを描いた。 初回特典: スパルタス( バトロイド形態 )と サイフリート専用の バイオロイド 前期 II 型・改「ジスタ・ドュール」を描いたポスターが店頭配布。 |
CX-7196 | デジタル・トリップ・シリーズ :超時空騎団サザンクロス・シンセサイザー・ファンタジー | 日本コロムビア: LP ・ アナログ | 未デジタル化 。 フェアライトCMI による楽曲作成。ただし DT-013 として CD-R が東海林修 公式ファンサイト限定で通信販売。東海林修オフィシャルファンサイト CD(1)のページ |
サウンドトラックは超時空要塞マクロス」で 羽田健太郎の楽曲や早瀬未沙、リン・ミンメイのドラマ編アルバムを多数発売したビクター音楽産業に代わり、「超時空世紀オーガス」以後は「徳間ジャパンが引き継いだ。残念ながら録音品質は特にヒスノイズの処理などが前任企業ビクターより劣っていた。
主要サウンドトラック I 及び II は後に合併した形でのWパックアルバムが発売されたが、
- 日本コロムビア、東海林修による CX-7196 デジタルトリップ: シンセサイザーファンタジー、
- 徳間ジャパンによる ANL-1035 サウンドトラック III ドラマ編 「メモワール」( 新作挿入歌2曲入り )、
- 同じく ANL-1032 アニメージュ: ハイテック・シリーズ 「スター・フィ-ルド」
以上3枚のアルバムは33年を経過した2016年12月現在でもデジタル化されていない
- 1 . 超時空騎団サザンクロス BestCollection ( シール帯 , Wパック仕様 )
型番 | 27ATC-120 |
---|---|
発売日 | 1986年10月25日 |
当時定価 | 税抜き 4,920 円 |
- 2. 再販: 超時空騎団サザンクロス オリジナルサウンドトラック I & II
型番 | TKCA-70792 |
---|---|
発売日 | 1995年12月21日 |
当時定価 | 税抜き 2,913 円 |
- ★【参考外部ウェブページ】
1: 超時空騎団サザンクロス・サウンドトラック - ロボテック・クロニクル -
各話リスト
話数 | サブタイトル(邦訳) |
---|---|
第1話 | Prisoner (囚人) |
第2話 | Make-up (化粧) |
第3話 | Star-angel (星・天使) |
第4話 | Half-moon (半月) |
第5話 | Trouble-city (混乱都市) |
第6話 | Prelude (前哨戦 or 前奏曲) |
第7話 | Labyrinth (迷宮) |
第8話 | Metal-fire (銃火) |
第9話 | Star-dust (星屑) |
第10話 | Outsider (部外者) |
第11話 | Déjà vu (既視感) |
第12話 | Lost-memory (失われた記憶) |
第13話 | Triple-mirror (三面鏡) |
第14話 | Iron-lady (鉄の女) |
第15話 | Love-story (恋愛小説) |
第16話 | Hunter & Killer (索敵と殺戮) |
第17話 | Bio-psycher (生或る魂達) |
第18話 | Wonder-land (御伽の国) |
第19話 | Crisis (危機) |
第20話 | Day-dream (白昼夢) |
第21話 | Night-mare (悪夢) |
第22話 | Catastrophe (大破局) |
第23話 | Genesis (創世【創生】) |
台本各話リスト
本テレビシリーズは、制作体制を一新した都合上、準備期間が三ヶ月程度と他作品に較べて極端に短く、第6話の脚本ならびに台本完成時までは作品題名も「超時空騎団レグルス」(仮題) と未定であったため、各々の話数(エピソード)の副題(サブタイトル)も本放送時に確定したものと多々異なる。
このため、当時のアニメ雑誌〔アニメージュ、マイアニメ、ジ・アニメ、アニメディア〕に掲載された放送予定表には、“台本に記載の副題が間に合わずにそのまま記載” されたり、一方で記事の締切日時により本放送時までに変更された副題が反映されるなど複数の“未確定と確定の副題が混在”し、当時の読者ならびに視聴者にいたずらに混乱を招いた。 以下に台本記載の副題を一覧表として示す。
^話数|^サブタイトル(邦訳)|
第1話 | Shower (eau de) Cologne (入浴香水) |
第2話 | Rabbit Hat (兎帽子) |
第3話 | Star-angel (星・天使) |
第4話 | Night-flight (夜間飛行) |
第5話 | Trouble-city (混乱都市) |
第6話 | Tropical Parfait (熱帯風冷菓) |
第7話 | Cosmic Harp (宇宙的竪琴) |
第8話 | Metal-fire (銃火) |
第9話 | Star-dust (星屑) |
第10話 | Outsider (部外者) |
第11話 | Déjà vu (既視感) |
第12話 | Lost-memory (失われた記憶) |
第13話 | Triple-mirror (三面鏡) |
第14話 | Marie Return (マリーの帰還) |
第15話 | Love Shack (愛の巣 or 愛の衝撃)(※) |
第16話 | Sad Game (哀しき遊戯) |
第17話 | "Da Capo" OR "Triumvirate"(「回帰」または「三人一組」) |
第18話 | Wonder-land (御伽の国) |
第19話 | To Battle (対戦) |
第20話 | Love & Guilt (愛と罪) |
第21話 | Why not? (何故[生きようと]しないの?) |
第22話 | The Flowres of Zor (ゾル花) |
第23話 | Genesis (創世【創生】) |
- (※) 1976年にジョージア州アセンズで結成されたアメリカ合衆国のニュー・ウェイヴ・バンドであるThe B-52's(ビー・フィフティートゥーズ)の歌曲である "Love Shack"(ラヴ・シャック、直訳は「愛の小屋」)と日本語カタカナ表記の通りの意味 "Love Shock" (愛の衝撃)の二つの意味を掛詞としている。
海外での原作版の放映(ロボテック以外)
上海放送増刊号:サザンクロス漫画の表紙 上下巻
海外での放映は大半がロボテック・シリーズの第二世代編である " Robotech:Masters " 及びそのロシア語版 “ Роботех:Мастера Роботеха ” (ただし後年原作版 “ Гиперпространственная Кавалерия Южного Креста ” 〔超時空騎兵団サザンクロス〕も放映) である。
だが、中国語圏内においては確かに「ロボテック:マスターズ」(太空堡垒:機器人統治者)が主流ではあるが、中華民国(台湾)と香港では日本の原作版の繁体字中国語字幕、及び吹き替えでの地上波放送、ケーブルテレビ放送、衛星放送、ビデオCDの発売が行われた。
中華民国(台湾)では中国電視公司にて、民国紀元76年(1987年)1月27日から、同6月17日まで週5日の帯番組として、[[繁体字の広東語字幕により、原作に忠実な "超時空騎團南十字星" (超時空騎団サザンクロス)を放映し、1996年から1998年にかけて 東視育樂台(Eastern Television / EBC東森綜合)、中都卡通台(Magic TV)、衛視中文台 (Star Chinese Channel)にて「日本語の音声トラックのまま、中文繁体字幕を載せた字幕版」の放送のほか、ユーリオ・ワンリン・ダイナミック精緻音響社 (潛力精緻影音有限公司, Yu Luo Wang Ling Dynamic Shading Sound Co., Ltd.) では広東語による吹替版の放送と字幕と吹き替えの音声トラックを収録したビデオCDも発売された。 この版を流用して香港の 亜洲電視( 亞洲電視有限公司, Asia Television Limited )では1987年に "超時空騎團南十字宮”が放映されたため、本作品の知名度は大陸側中国でロボテック版である「ロボテック:マスターズ」(太空堡垒:機器人統治者)、広東語圏の香港と台湾(中華民国)で原作「超時空騎団サザンクロス」の知名度が高いという逆転状態となっている。
詳細は「宇宙再生人」を参照
商品化
模型
プラモデルは前作「超時空世紀オーガス」までの「今井科学」・「有井製作所」に『機甲創世記モスピーダ』から新たに参入した「エルエス」が加わり、3社共同となった。ロボットアニメであるにもかかわらず、主人公側(サザンクロス軍)のロボット類の玩具や模型は、結局これらスポンサーからは発売されなかった。
ラインアップは1/12スケールの各種アーミング・ダブレットが9種発売されたものの、それ以外には1/48スケールのサイフリート・ヴァイス専用バイオロイド 前期 II 型改(赤)と1/20スケール の フラッシュ・クラッパー(ホバーバイク・ジャンヌのフィギュア付)の2種がエルエスから発売されたのみ。
イマイ( 今井科学 )の1/12プラモデルでは各部隊のメタルエンブレムのキーホルダーと、メタル製の足先と肩アーマーが付いていた。
有井製作所の憲兵隊・ラーナ少尉のアーミング・ダブレットのプラモデルには、装甲を外すと裸の上半身が露出する、装甲を外すと裸の上半身が露出する、現代の用語で云うキャストオフの新機軸が導入されており、当時のTVCMにもその画像が使用された。
初版の上半身パーツを収めたブリスターパックの台紙には、「ロリコンを採り入れたボディ」なる謎のキャッチフレーズ が添えられている。
ただし、この場合の「ロリコン」という言葉は、現在では廃れてしまった美少女の代名詞としての用法で用いており、現代用語に照らし合わせて変換すれば「美少女風味〔テイスト〕を採り入れたボディ」という意味で記載されている。
当初エルエスの戦略機甲隊・ジャンヌ少尉のアーミング・ダブレットのプラモには、上記ラーナ少尉や、今井科学の宇宙機甲隊長マリー少尉に付属した素顔の部品がなく、ヘルメット時の頭部のみだったが、主演声優の富沢美智恵及び当時のファンの強い要望で、第2版から素顔の頭部がブリスターパック入りで付属するようになった。
なお、主役三人娘にはボーナスパーツとして、プラスチック製の六角形台座やハンドバッグ、小銃を肩に担ぐための革ベルト(スリング・ベルト)が付属した。
玩具
前作までの「タカトクトイス」に代わりバンダイがメインスポンサーになった。
番組開始時にアニメ雑誌等で公表された情報によると、1/35 縮尺の「スパルタス」及び「オーロラン」の変形玩具を発売する予定となっていたが、関連商品を一切発売しないままスポンサーを離れた。TVCM は当時公開を控えていた『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか 』の商品のフィルムが流用の上で放映された。
選抜戦略機甲軍団(ATAC)の可変車輛(VHT)、宇宙機甲軍団(TASC)の可変戦闘機(VF, VFH)のいずれをも 「株式会社ポピー」(1983年3月 - 「ポピー」を「バンダイ」が吸収合併。「株式会社バンダイ ポピー事業部」に)から 1/35 完全変形模型玩具の企画が1984年8月1日付け報道発表はされたものの、番組自体の不振から結局実現しなかった。
Adventure creation 第13頁:魅力的なコスチューム。斬新な変形マシン群。ポピーの新挑戦、ここに始まる。 (1984年8月1日付け報道発表) )
海外商品
海外ではロボテックの放映時に、変形可能なスパルタスやバイオロイド(後期 I 型)、バイオロイド用・飛行橇(『スカイ・スレッド』名義)、ゾル軍の動力付き 甲冑(『バイオロイド・ターミネーター』名義)、ヒロインのジャンヌの可動フィギュアが騎乗できる構造のホバーバイク(『HR-32 ホバーサイクル』名義)など、数種の玩具が発売されている。
また、ロボテック公式ストア・ウェブサイトでは、本放送(西暦1985年)から28年振りとなる、2012年4月下旬に「ジョルジュ・サリバン」役の「ケント・ハリソン・ヘイズ」の歌うコンパクト盤(EP盤)ミニアルバムコンパクトディスク(CD) " It's You "(邦訳例:「君だけに・・・」、商品番号 "HGM - RT 1203A" )が発売された。
ただし日本国内では、それらの商品もタツノコプロとビックウエストの権利裁判闘争の煽りで、第三国を経由するか輸入代行業者を利用するか、個人海外旅行の帰路にて手荷物として日本国内に持ち込む等の手法しか手段が無く、日本国内の販売店や通信販売を含めて公式には入手不可能という実態である。
関連小説( pixiv 内 )
超時空騎団サザンクロスのED曲の歌詞です。
「もう一度 めぐりめぐって 生まれかわろう」 という歌詞の部分が何か良いんですよね。
関連「人物」イラスト
R-18作品:ラーナ・イザヴィア
R-18作品:ジャンヌとラーナの実寸大・抱き枕
関連「メカ」イラスト
外部リンク
- ロボテックシリーズの登場人物 - ロボテック・クロニクル - 【欠損の無い完全な文面としては最終記事となった、2017年 3月 12日 ( 日曜日 ) 16時 49分 時点におけるロボテックシリーズの登場人物 - Wikipedia 履歴 を全て再現】
- 超時空騎団サザンクロス - Wikipedia