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概要

戦いなどの物事をうまくいかせるための考え方計画


“戦術”と“戦略”の違い

よく戦術と混同される傾向にあるが、その違いは包括する規模にある。


戦術は「一度の戦いにおける戦いの計画」に対し、戦略は「特定規模の戦い全体に対する計画」である。


戦法(戦い方)を講じて戦術(勝ち方)を編み出し、戦術の数と幅を広げて戦略(成功)を導く】

基本的には「戦法<戦術<戦略」の式で考えてもらって良いだろう。

もしくは戦争での膨大で大規模な軍事行動を戦略、戦術はそれに沿って個々の部隊が行う軍事行動といったものであり、その為に戦略的失敗を戦術的成功で取り戻す事は出来ないと言われる。


ちなみに「作戦」は勝つための具体的な段取りのことで、規模としては「戦術」と同等だが、意味としては「どんな戦法を用いて戦術を成功させるか」の内訳と言った方が良いかもしれない。


ロシアではアレクサンドル・スヴェンチンが提唱した作戦術という思想において、戦略・作戦・戦術を階層的なものとし、戦術による戦闘でのそれぞれの勝利を活用して作戦を成功させ、各役割を与えられた作戦を個々に成功させることで戦役、ひいては戦略を成功させるとしている。

第二次世界大戦のソ連軍はこの思想を活用して、例えばクルスクの戦いでは、ドイツ軍はクルスク占領を図るだけの作戦に対して、ドイツ軍の攻勢を受ける作戦、ドイツ軍の攻勢後に反攻する作戦などの複数の作戦を展開して戦略的勝利に結びつけている。



違いの一例

野球の一試合の場合

『野球で先発打者が快調に飛ばして相手投手にプレッシャーをかけることに成功(戦術的勝利)、しかし後が続かず結局僅差で敗北(戦略的敗北)』、となる。

1シーズン単位で考えれば、『今年は主力選手が体調不良で各試合で苦戦を強いられる(戦術的敗北)、しかし動ける選手の得意分野を活かして登板させて勝ち点を稼ぎリーグ優勝につなげた(戦略的勝利)』、といえばいいだろうか。


史実の戦争の場合

戦国時代でいうなら「次の合戦に勝つ方法」(兵糧攻め水攻め火攻めなどの作戦)が“戦術”、「天下統一への計画」が“戦略”といえる。

太平洋戦争でいえば、「ミッドウェー海戦敗北での主力空母の壊滅」は“戦術”面での不備に、「大本営が物流と物量を軽視して戦線を拡大したことで惨敗を重ねた」ことは“戦略”面での不備に、それぞれ原因がある。


シミュレーションゲームの場合

ステージの規模などによって戦略級戦術級に分けられる。

以下はその一例である(一部SRPG含む)。



国際外交の場合

とある国際的事件において中国レアアースの輸出制限」を出したが、それにより国際社会において「レアアースを使わない精密機器の製造技術の発達」「中国以外のレアアース産出国、市場の開拓」が加速化し、その結果、日本だけでもレアアースの輸入量が1/4になり価格も暴落した。これは中国の「戦術的勝利・戦略的敗北」ととらえることも出来る(要検証)。


総合して

戦術として成功していても、結局その後を踏まえた戦略がなければ、本当の意味での勝利は見えてこないもので、古今東西、多くの戦争において戦略をしっかり見据えた側に勝利は多く勝ち取られている。


基本的には戦術的勝利は戦略的勝利に繋がる場合が多いが、状況によっては戦術的勝利が戦略的敗北に繋がることも少なくない。

(例)メルセルケビール海戦


一つの戦いにこだわるのも構わないが、達成すべき目標を見定め、そこへ向かって勝ちに往く先見性・計画性も、“勝つ”ということには必要な事柄なのだ。


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英国面ご利用は計画的に…。


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