概要
2022年2月8日にイラストレーターのクレハ氏(Twitter,pixiv)によりTwitterに投稿された。可愛い女の子がサイゼリヤのミラノ風ドリアとエスカルゴのオーブン焼きを美味しそうに食べており、非常に幸せそうである。
これがバズり、他のキャラクターに置き換えたイラストが多数投稿された。グラビアアイドルの花井美理など、自身で実写化した写真を投稿した者も現れた。
しかし、一部のTwitter民からは「男に媚びた服を着てサイゼリヤのような安い店で喜んでいる、男に都合の良い女を描いた女性蔑視の絵だ」「デートで女の子をサイゼリヤに連れていくのはありえない」という批判が上がり、若干炎上した。この炎上を巡っては、これを実写化した人に対する誹謗中傷や関連したイラストを描いた別のTwitter絵師がアカウント凍結に追い込まれるという出来事も起こっている(ついでに言うと前者リンク先の人もその後Twitterアカウント凍結に追い込まれている)。
もっとも、大勢の意見としてはそうは思わないというものが大半を占め、「ただ女の子が美味しそうに食べているだけのイラストなのに深読みしすぎ」「『サイゼリヤ=安い店』はサイゼリヤに対して失礼」「若いカップルならむしろ自然なのでは」と批判に対する批判もなされており、「自身の対価を金銭を軸とした物の見方でしかできなくなっているから『市場価値のない女』として評価される事を最も恐れているのでは?」という分析もなされた。
ちなみに批判された当人はこの問題に対し「初手サイゼが許されるかどうかは2人の年齢とか距離感とか空気によって左右されますよって全員にリプしたい」と返している。
その後
これで一件落着かと思われたのも束の間、2022年6月には別のTwitterユーザーによる「サイゼリヤで満足する人は貧しい」という発言がきっかけで再燃してしまう。前回の炎上ですっかり目をつけられてしまったようで、当時のレスバトラー達も次々と参戦してきた。
これについて料理研究家・YouTuberのリュウジ氏は「サイゼリヤで満足するのが『貧しい』のではなく相手が心から楽しみ、美味しいと思ってるものにケチつけて否定してしまう心が一番『貧しい』」と至極真っ当な苦言を呈したのだが、主に批判側から差別どころか性別について一切触れていないにも拘らずアンチフェミニストだのミソジニストだのと罵られるという意味不明な問題まで発生している。当然本人はかなり困惑している。これについては、「どうも一部の人達は「サイゼリヤはキモいオタク専門店になったんだ」と思い込んでるようで。」といった考察が寄せられている。この後もサイゼリヤがTwitterで話題になる度に炎上が蒸し返されるということが続き、今なお禍根を残し続けている。実際先述の考察を自ら証明するかの如くオタク叩き・チー牛批判を意図したサイゼリヤ批判が展開されることが以降も度々起きていたりもする。2024年7月にサイゼリヤの会長がある取材で 「初デートにサイゼリヤはちょっと違うかもね」等と答えた際にも同趣旨のポストが多く見受けられた(特にこの話題を扱ったあるインフルエンサーのポストについたコミュニティノートに対するものは殊更多かった。(一例)。また2024年11月に「『初デートでサイゼリアは有り得ない』みたいな話はXでよく目にするけど、普通にサイゼリアでカップルが楽しそうに食事してるから、これを言ってる連中は何となく察しがつく」というポストが話題になった際にも、同様のサイゼリヤ批判が多く確認された。(中にはそのポスト主のアイコンがいわゆるアニメアイコンであることに関連付けたものも見受けられた。資料)
ところで2022年と言えばウクライナ侵攻や円安によって食物市場が混乱した年でもあるが、サイゼリヤは値上げをせずにこの1年を乗り切っている。「サイゼリヤ=安い店」は最早誉め言葉ですらある。
実際にその安さから景気が悪くなった中国市場ではかなりの成功を収めており、2023年の11月初めにはこの話題が出た2022年の2月に比べて株価は2倍にまで上昇した。
結局のところ、安い店をネガキャンして騒ぎ立てた輩ではなく、こうした今後の需要と供給を見抜いて資産を増やした女性が、サイゼで喜ぶどころかサイゼで笑った女となったのは言うまでもない。
余談
「喜ぶ」「ファミレス」という点では、あつまれどうぶつの森ハッピーホームパラダイスにおいて条件を満たすと開店できる「レストラン」でもどうぶつ達が同様に料理を前に喜んでるポーズをしている事がある。
また、ラブプラスでもほとんど同じアングルでデートでレストランに行くと同様の光景ができる事から、『サイゼで喜ぶ彼女』自体は以前から漫画・アニメ・実写問わず食事風景は一場面の描写や題材としてはごくごくありふれたものだったのである。でないと飯テロ・マンガ飯といったジャンルは生まれない程である。
関連イラスト
幸せなひと時。
ちなみに彼氏(?)版もあったりする。
味にうるさい美食家もこの顔である(?)
メニューが全て食い尽くされる予感。
関連タグ
チー牛:類例その1。すき家のメニューに由来するスラングで、こちらは主にそれを好む(ような)男性の容姿を揶揄する、完全なる悪意を込めて広められた。やはりすき家利用者を中心に批判も起きている。
献血 宇崎花:類例その2。こちらは公式コラボ広告を巡って同様の論争が起きた。論争に大きなアクセルをかける言動行動があった点や大きな禍根を残し論争炎上が定期的に再燃している点も共通。なお余談だが、この件を公式コラボと誤解してオタク批判を行ったTwitterユーザーがいた模様。(ソース消失)