チー牛
ちーぎゅう
2008年にネットで活動する「いびりょ」によって作成された自画像と称したイラストから連想されてできたネットスラングである。
イラストの内容は斜め横顔の男性がやや写実的な画風で描かれており、左側に「すいません。三色チーズ牛丼の特盛りに温玉付きをお願いします。」という吹き出しが示されている。男性は短めの黒い髪で眼鏡をかけており、中高生にも成人した人物にも見える。
このイラストのことを「典型的な陰キャ(この場合はオタクっぽい、大人しそうなという文脈で使われる)」と差別し、「すき家で三種のチーズ牛丼を頼んでそうな顔」=「チーズ牛丼(顔)」と表したワードが、本項で解説する「チーズ牛丼」である。略して「チー牛」とも称される。掲示板やまとめサイト、TwitterなどのSNSでは、もっぱら蔑称や煽り、自虐として使用されることが多い。
画像が作られた当初はほぼ反応がなかったが、10年の時を経て5ちゃんねるの板の一つである「なんJ」のとあるスレでイラストが貼られ、反響を呼んだ。その後、他の匿名掲示板やSNSでの拡散を経て、2020年には爆発的に流行し、「チー牛」と略され、スレッドやツイートが乱発されることとなった。また、 インスタ流行語大賞の第3位にランクインしたことや、そのことをテレビの情報番組が取り上げたことなどもあり、Twitter(現X)、youtube以外の現実社会にもワードは浸透していると考えられる。
後述のように個人の自虐ネタが流行ったという特殊例であるため、ネットスラングとしては極めて定義が曖昧で人によって言葉の受け取り方に差があるものとなっている。
当初はイラストに似た人物を比喩する意味合いだったが、現在は自身が不快に思った人物、コミュニティを煽るためのレッテル張りとして悪意たっぷりに使用されることもある。
このイラストが作成された状況は、作成者のいびりょが高校卒業した直後の18歳の時であり、当時のいびりょが好きだった友達の女子高生(永遠のJK)と卒業式、自転車小屋まで二人きりの帰路というチャンスだったにもかかわらず、いびりょがチキンを発動して告白できず、本人曰く「相当頭の中がカオスだった筈」という状況であった(リンク)。
また、本人によればこの画像は自画像であり、先述のブログでも「(前略)なんか意外と似てしまい『俺顔きめぇwww』と思いニヤニヤして現在に至る、と言うわけなんですが。」と言及している。
以上の状況から推測するに、作者自身がその女子高生の友達に告白できなかったのは自分の容姿のせいであるとネガティブな印象を持ち、自虐的なニュアンスで制作・発表したものが本イラストであることが窺える。
なおこれはあくまで作者が自分の見た目に対して感じたものをイラストに起こした形のため、実際の容姿が他人から見てどのような印象だったのかは不明。
少なくともその当時女子高生だった人物は上記の通りいびりょ氏と友達で卒業後も連絡があったらしいため、特に容姿に悪い印象は持っていないと思われる。
このイラストは、2008年3月26日にいびりょ氏のブログ「気ままにブログ!~帰ってきた21世紀の精神異常者~」に投稿された(リンク)。いびりょ曰く「当時20アクセスにも満たないブログに掲載したもの」であり、ツイートで元画像の制作日がわかる画像を示したほか、実際に2008年3月に投稿された当時の記事も残っている。※画像はアップローダーの期限切れにより削除されている。
なんJの書き込み
いびりょ氏のイラストが作成された当初は特に話題になることはなかったが、2018年のなんJのスレッドである「なんJ 昼のニート無職部 part3」に書き込まれた以下の書き込みに画像が添付され、それが広がりの起点とされている。
******
301 風吹けば名無し 2018/07/19(木) 17:11:15.64 ID:0V7RAyaFa
就労移行支援で面白かったのは利用者の若い男が皆同じ顔をしてた事
ザ・陰キャって顔
眼鏡
黒髪
子供のような髪型
覇気のない抜けた顔
(悪い意味で)童顔
大人なのに中学生のようで気味悪い
10人いたら8人がそんな顔
https://i.imgur.com/akAJmjk.jpg
人間顔で分かるんやなって
*****
反響
上記の書き込みに対して同スレッド内では自分に容姿が似ているなどといった書き込みが相次いだ。その後は、いわゆる無職スレ・発達障害スレにレスのコピペとともに画像が貼られるようになり、次第にまとめブログに取り上げられるようになる。後の2019年6月頃にはふたば☆ちゃんねる内で、女版やイケメン版などといったコラが大量に作成され、boketeなど外部サイトでも反応が見られるようになるなど一種の祭りのような盛り上がりを見せた。そして、コミケでもチー牛のコスプレをする人物が現れるまでに至った。
また、この影響でグーグル他各種検索エンジンで「チーズ牛丼」と画像検索すると、本来の食べ物としての牛丼ではなく、このイラストに関連した画像ばかりがヒットするようになってしまった。(Google画像検索)
なんJの一部では陰キャやコミュ障、発達障害者などの代名詞としてこの画像がしばしば取り上げられたが、下記の情報を参考にするとこの頃のネット上の反応ではさほど悪意が含まれておらず、作者の意図したような自虐ネタとして面白がっている層が大半で、現在のようなイラストに似ている人物を揶揄する状況になったのは2020年以降と見られている。
2020年5月4日には、はてな匿名ダイアリーで「チー牛っていう煽りが流行ってて悲しい気持ちになる」という記事が投稿され、ある程度の話題を集めた。その後の6月5日には「黒人差別とチー牛」や「被差別者中にも身分がある」という記事が約300ブクマほどの注目を浴びる。これらの投稿から、この時期には「チー牛」が自虐ネタではなく「差別用語」と関連づけられている(あるいは、そのように受け止めているインターネットユーザーが一定数いる)ことが明確になっている。
そして、2020年6月18日にはJCASTニュースの記事である「あの『チー牛』について、すき家に聞いてみた ネットでなぜか流行語化」という記事がヤフーニュースに配信され、スマホ版のヤフーニュースのトップ画面に掲載されるまでに至った。この記事には最終的に1300件以上のコメントが付いたとされる。
その後は障害福祉情報メディアにチー牛が取り上げられるといったことはあったものの、ある程度流行は収まりつつあった。
しかし、後述する2020年7月28日のSEGA公式放送の騒動で再び話題に上がり、ヤフーニュースにおいて関連記事が配信された。また、togetterにおいても「チーズ牛丼が差別用語化し始めてる世界線怖すぎだろ 食いもんだぞ すき家の」というまとめが、200件近いコメントを集めるなど再び注目を集めた。
2020年8月24日には香港の民主活動家である周庭(アグネス・チョウ)によって、「チーズ牛丼」という言葉が元となったイラストと共に「香港人に日本語を紹介しながら逮捕されたことについて語る」という自身の投稿動画内において取り上げられた。
同動画内の日本語教室コーナーにおいて、日本のネット用語で「男性が暗くてオタクぽいという意味」として紹介された。チーズ牛丼以前の言葉として「陰キャオタク」という言葉を示しつつ、広東語では下品な言い回しを使うことが多いので、香港人はネガティブな日本語の表現を面白いと思っていることが解説された。
2020年にミスコン・ミスターコンが行われた東大で、「顔で判断するな」というルッキズム批判の立て看板が設置されたが、それに対してチー牛の絵が描かれた反論の立て看板が設置された(リンク)。チー牛の反論の立て看板には「顔で判断して貰えるだけマシだと思え。見向きもされない人間がここにいる。ジャッジは性愛の本質。『○○で判断するな』 と言っていいのは無性愛者だけ。お前ら性愛者は全員同じアナのムジナ」と記されていた。このチー牛立て看板は後に設置者により自主撤去されたが、「UTokyo Diversity Network - 多様性を目指す東大有志のネットワーク」から公開抗議文が示され糾弾され、SNSで論争が生じた(リンク)。
2020年以降には各SNSにも広がり爆発的に流行した。5ch内ではチー牛関連スレが1万以上立てられ、Twitterでは毎日数千単位で「チー牛」の単語がつぶやかれている状態になった。なお、2020年頃の時点ではあくまで掲示板やTwitterなどのオタク層を中心としたネットスラングでしかなく、TikTokやInstagramといった所謂『陽キャ』の多い界隈やリアルではそれほど使われていなかったと思われる。
一方で、ウェブメディアのPetrelが発表した2020年のインスタ流行語大賞では、第3位に「チー牛」がランクインしていた(リンク)。なお、チー牛の意味としては「就労支援移行でよくみられる顔」といった意味ではなく、「なんだかイケてない人物」を表す言葉として扱われていた。このインスタ流行語大賞と第3位のチー牛は、TBSの情報ワイドショー番組「グッとラック!」で「"チーズ牛丼を頼む男性のイラスト"がSNSで拡散したことがキッカケ ※チーズ牛丼を略して『チー牛』 イラストの雰囲気から"なんだかイケていない人"を指す」としてチー牛画像と共に取り上げられた(リンク)。
2021年3月31日には第1期ジャンプの漫画学校卒業制作作品に読み切り作品として「転ゴリ~チー牛が転生したらゴリラだったウホッ~」(カズキ)がジャンプ+に掲載された(リンク)。作品内容は「バカにされがちなサラリーマンが、空から降ってきたゴリラに衝突してしまう。気がついたら、何故かゴリラになって檻の中に閉じ込められていて——…!?」というものである。
2021年7月3日にTiktokから転載された「チー牛、怒り狂う」というYoutubeのショート動画は、433万再生を記録している(リンク)
2024年4月24日に発売されたトイアンナの『弱者男性1500万人時代』(扶桑社)の背表紙側の帯と本文中にチー牛イラストが掲載された(リンク)。これは無断転載といったことではなく、トイアンナ側がいびりょに許可を取って掲載されたものである。
2024年8月7日にはてな匿名ダイアリーに「妻が、息子を、チー牛と言い出した」という記事が投稿されて、ブクマ数800件以上を獲得しバズった。そして、この記事がXに転載され2300万件以上表示されて、X上でもバズった(リンク)。
以上のように2020年代を通してネガティブな意味合いのワード・差別用語として少しずつ社会全体に普及してきている。2024年現在で既に現実世界でもかなり普及してしまっているようであり、最早かつてのような「あくまでオタク層の内輪ネタ」という見方も難しくなりつつある。
- 2020年6月時点でのInstagramでの「#チー牛」の投稿は150件程度とかなり少なく、当時は確かにTwitterなどのオタクが多いコミュニティの外では「チー牛を煽る」という流れはさほど反映されていないといえた。しかしこれも完全に過去の話となっており、2024年8月現在では実に約1.7万件もの投稿がされている。この事実はオタク以外にも単語が広まってしまったことの象徴といえるかもしれない。
- 内容としてはある意味インスタらしいような単にチーズ牛丼を食した際の写真も多い一方で、ネットスラングとしての意味合いを念頭に気持ち悪い男性を(恋愛面で)揶揄する投稿やダサいNGなファッションを紹介する投稿などにもハッシュタグが使用されていることが確認できる。
- 現実世界に関しては学校でのいじめの中で直接的に言われたなどという書き込みも多く見受けられるようになっている。
一連の流れに関するいびりょ側からの見解については本人のブログにて詳しく語られている。
後に画像が取り上げられたまとめブログで気持ち悪がられることについては仕方がないと諦めている様子である。。
本ワードを使った炎上(下記の記述を参照)が起きた際、元画像の作者のいびりょは当件への直接の言及を避けた上で、「あえて触れると、ネットミームを公の場に出して楽しいのかなぐらい」とツイートしている。
また、ブームとなった後に作者が首吊りをしているチー牛を発表している。真意は定かではないが、カエルのぺぺのような「自身の創作物を一方的にネットミームとして振り回されたことへの抗議」という可能性もある。
ただし、その後も自らネタにしたツイートや画像を発表しており、「(前略)…とは言え、実は役得もあるので。皆さんには、引き続きチーズ牛丼の件には、弱小ネットミームとして好きなようにしておいて。退屈だけさせないでね。」とブログで言及するなど、少なくとも本人の中ではある程度折り合いがついたものと見られる。
黒縁メガネでオタクをイメージする層がいたり、下膨れ気味の輪郭などアデノイド顔貌※らしい特徴、(あまり良い意味ではない)童顔、死んだ目などがしばしば取り上げられ、あからさまな悪意がこもった形で人様をバカにしていることが見受けられる。中には似ている犯罪者の顔写真が取り上げられ「犯罪者顔」と評したり、実在の犯罪者の顔をこのイラストに寄せた画風で描いたりという投稿も見られた。最低の行為である。
- ※アデノイド顔貌…アデノイド(咽頭扁桃)が肥大することでできる顔の特徴のこと。アレルギー性鼻炎などが原因で口呼吸をすることによりアデノイドが肥大し、顔全体に歪み・たるみが起こることで顔立ちが変化するというもの。元となった画像では疲れたような目元、突出した唇、後退した下顎、猫背気味の姿勢など、アデノイド顔貌の特徴が強くみられる。
ネットでは「チー牛煽り」が幅をきかせるようなことがある一方で、そのネガティブな意味合いから偏見やルッキズムを助長するとして反発がされることもある。
なおその煽りについてやイラストが流行った経緯の考察であるが、1980年代後半以降の日本では、宮崎勤事件による影響からオタクと言われる人たちに悪いイメージの偏見が持たれている傾向があった。
当時どういう風潮だったかは、このリンク先のページを見るとある程度分かると思われる。
またそれとは別にいつ頃かは不明だが、オタク=メガネを付けているというイメージも既に作られていたため、結果的にメガネを付けた男性=オタク、悪役という扱いもされるようになってきていた。
(近い時期に作られたこの作品の悪役はまさにその時代の影響を受けていると思われる。)
流行元は本家なんJだが、この偏見の影響を受けてオタクっぽい見た目=メガネを付けた男性に批判的な層がネット上にいるとするならば、本イラストがネガティブなイメージとして広まった理由も見えてくるかもしれないい。
チーズ牛丼の販売元のすき家やそれを購入する人に対する風評被害に発展する恐れから、この言葉を忌避する向きもある。実際に、後述のセガ取締役がネット番組で使った事で不適切な発言となり、謝罪する事態が起きた程である。
牛丼を普段から食べている人や店の関係者らからは「チーズ牛丼やそれを頼む人に、勝手にネガティブなイメージを与えられるのは心外である」という意見も出されている。
炎上と謝罪
2020年7月28日のYouTubeにおけるSEGA公式放送「セガなま」において、セガ取締役の名越稔洋が、ぷよぷよのゲーム大会で優勝した高校生ぷよぷよゲーマーの「ともくん」に対して、「真面目そうな子達というか…地味というか…上手く言えない…どっちかって言うとチーズ牛丼食ってそうな…」などと発言をした。
この発言が各種サイトに取り上げられ、後にセガは該当発言部分をカットした動画をアップロードして(※現在は視聴不可)「7月28日放送回の中で一部の方がご不快に感じる表現がございましたので、該当部分を修正し配信いたします。ご不快な思いさせてしまいましたことをお詫び申し上げます」と謝罪した。
これについては名越の思想や発言の意図そのものより「開発チームは異なるが、自社の製品を購入・利用している顧客に対し、社員が公式の場で(あまり良い意味で使われていない)インターネットスラングを、明らかに揶揄する文脈で使った」という部分が強く批判されている。
これに対して「話の全体をきちんと把握すれば悪意ある意図での発言ではないことはわかる」と擁護する意見もあるが、「そもそもが(ネットスラングとして)ポジティブな用途の言葉ではないので不適切発言には変わりない」「ネガティブなニュアンスと知らずに使っているのならそれもそれで問題」という厳しい意見も出ている。
なお、再度アップロードされた動画についてはあくまで先述の名越の発言のみを削除しており、その前後の選手に対する「修行僧みたいな」「地味」などの発言部分(名越だけでなく他の出演者も笑いながら発言している)はそのままである。
このSEGAの騒動は海外のゲームメディアであるKOTAKUに取り上げられた。
2020年8月25日のセガなま配信内で、名越はチー牛発言に関して改めて謝罪を行い、「ぷよぷよに対して、eスポーツ全体に対して、水を差すような発言をしてしまい、不徳の致すところであり、大いに反省している」などとコメントをした。
拡散の起点となり、チー牛顔を自認する人物が多発した「なんJ 昼のニート無職部」では、件の書き込みをした人物(ID:0V7RAyaFa)によると、「就労移行支援を利用する若い男性のほとんどがチー牛であった」とされている。
また、この人物は同スレ内で「就労移行支援は発達ガイジ※しか使えない場所だけど利用者は本当に皆こんな顔してた。若い男の8割はこれや。発達ガイジは見ただけじゃ分からないっていうけど、ぶっちゃけ差別だのなんだのうるさいから言う奴がいないだけで、分かるでこれ...」という文から滲み出て居る悪意しかない汚らしい書き込みをしており、チー牛顔と発達障害の関連について言及している。
- ※就労移行支援は、障害者総合支援法による障害者に対する職業訓練制度であり、利用できる人は基本的に身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病者といった、障害を持つ人に限定されている。なお、ここで言われている「ガイジ」は障害者を指す差別的な言い回しである。
発達障害の一つである自閉症スペクトラムと顔の形態に関する研究は行われているものの、明確なエビデンス(証拠、この場合は顔の形態が変化することのはっきりとした原因)は少ない。
自閉症スペクトラムと一般の人物を比較した多くの研究では、自閉症グループの方が眼窩、鼻、口腔の形態異常の発生率が高いことが報告されているが、所見には一般的に一貫性が見られない(1)。例えば、6つの研究では、診断された患者の眼窩間距離が非典型的であることが確認され、眼窩間幅の増加もしくは減少の両方が報告されているが(1)、他の研究では自閉症の成人・小児と定型発達者の間には眼窩間の違いは観察されていない(2)。
文献で調査された特徴の中では、自閉症スペクトラムにおける顔面非対称性の増加に関連する所見のみが、ある程度の一貫性を示している。2019年に発表された三次元写真測量を用いた研究では、顔面非対称性と自閉症児の関するそれまでの文献内容が確認され、さらに特に奥行方向の顔面非対称が有意に大きいことがわかった(3)。
そして、自閉症児の側方顔面非対称の増加は、自閉症診断観察スケジュール(第2版)の自閉症スペクトラム症状の重症度と関連していることがわかった。
ちなみに、顔の対称性は人の美しさの普遍的な要素の一つであると実証的に示されているので、顔面非対称性が大きいと一般的にはモテにくいと考えられる。
他には、2020年5月にASD(自閉症スペクトラム)、ADHDの当事者であるライター「rei」によって『何故、我々は三色チーズ牛丼顔なのか?』と、「チー牛顔」と呼ばれる人たちと発達障害の関連について考察する記事が投稿され、話題となった。
なお、食生活と関連した侮蔑語に関しては、ピザデブ、スイーツ(笑)、韓国のインターネットで普及しているキムチ女・寿司女といった語がインターネット上に数多く存在し、チー牛もそうした単語の系譜に位置づけられるものとされている。なお、こうした侮蔑語はインターネットに限らず、古い例では「黒人とスイカのステレオタイプ」といったものもあり、海外の方が食生活に関する侮蔑語が多いという意見がある。
海外の類語や反響など
- 欧米ではチー牛に近い概念として「soy boy」=「女々しい男(アメリカではsoy=豆をよく食べているような人物はあまり男性的でない、というイメージがある。どちらかといえば草食系男子に近い)」、「The Virgin Walk」=「童貞みたいな歩き方」という俗語が存在する。
- 2020年8月24日のアグネス・チョウの動画では、よく行動を共にしている香港の民主活動家、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)についても取り上げ、「チーズ牛丼」と一部で呼ばれているが、本人はあまり気にしていないことや、彼がすき家に行った時には行列ができていたため、チーズ牛丼を食べられなかったという投稿を紹介した。なお、広東語ではチーズ牛丼は「芝士牛肉飯」と表される。(「芝士」は「チーズ」のこと)
- 上記に関連して、9月2日には「黄芝丼(黄之鋒のチーズ牛丼)」というメニューが香港の飲食店で販売されるようになったと黄本人がFacebookに投稿した。
インターネット上の反響
- ホビー系情報サイトのホビログにおいて、チー牛のフィギュアが作成されている。
- 広がりの発端となった全ての元凶であるなんJでの書き込みをした人物(ID:0V7RAyaFa)は、同スレ内の「自分語り」によるとニートであり、アルバイト先を探していた。それまで就労移行支援に通っており、そこでの経験から就労移行支援の利用者のほとんど、若い男性の8割はチー牛顔であったと振り返っている。また、この人物は、いわゆる毒親に育てられて学生時代はいじめられ、後に荒れに荒れて人を殴り停学、そして万引をしたことがあるという経歴を持っていることを明かしている。
- 「チー牛煽りをしているのはチー牛」という風潮やその画像がある。後にあるツイッターユーザーがzoomのビデオチャットに映っていたあるチー牛を晒したときに、スクショではなく画面をスマホで直撮りしたため、液晶画面の反射からツイ主の顔がチー牛的顔立ちであること(晒されたチー牛とは別人)がわかってしまった。つまりブーメランとなっていた。
- 一部ネットニュースなどでは、「チー牛」の代わりに「派遣顔」という言葉があてがわれたことがある。
- なんJで生じたネット史上最大の炎上であるハセカラ騒動において、その元凶であり「なんJの王」を自称した長谷川亮太は、すき家のおすすめにチーズ牛丼を第一に挙げたことがある。
- 2020年にMOODYZが作成したアダルトビデオである「大嫌いな先生と中出しNTR見せつけられながら学園の人気No.1同級生にニヤニヤ射精管理され続けたボク」のサンプル動画内において、「チー牛のワイ、無理めの恋をする・・・」という文字列が表示されるシーンがある。
- チー牛以前になんJで流行した、ネガティブな表現の煽り・レッテル貼りとしては、高齢のニートや実家暮らしの未婚の人物を指す「子供部屋おじさん(こどおじ、女性に対しては「〜おばさん」)が、チー牛以後ではVtuberに「投げ銭」を熱心に行う視聴者を指す「カオナシ」などが挙げられる。いずれもなんJ由来である。
- セガなま騒動を受け、「チースポーツ」とeスポーツを揶揄する表現や、いわゆるゲーミングチェアに関して「チー牛のチャイルドシート」といった蔑称が確認されている。
- 一方で一部のeスポーツ選手側もこれをネタにしているようで、「レインボーシックスシージ大学対抗戦 powered by AORUS」の決勝トーナメントで、3位決定戦において沼津工業高等専門学校の「チー牛温玉付きで」というチームが勝利したことが報じられた。
- アキネイターにチー牛が登録されている。
(1)
- https://doi.org/10.1186/2040-2392-2-15
- https://doi.org/10.1371/journal.pone.0020246
- https://doi.org/10.1007/s10803-006-0103-4
- https://doi.org/10.1007/s10803-010-1018-7
- https://doi.org/10.1002/(SICI)1096-9926(199705)55:5%3C319::AID-TERA4%3E3.0.CO;2-U
- https://doi.org/10.1007/BF01537727
(2)
- https://doi.org/10.1155/2014/743482
- Ohdo, S., Madokoro, H., & Sonoda, T. (1986). Incidence of minor physical anomalies in patients with early infantile autism. Pediatrics International, 28, 633–638.
- Tripi, G., Roux, S., Canziani, T., Brilhault, F. B., Barthélémy, C., & Canziani, F. (2008). Minor physical anomalies in children with autism spectrum disorder. Early Human Development, 84(4), 217–223.
(3)
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幼井町のメスガキすぎる町長
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