曖昧さ回避
概要
モデラー・デザイナーのNAOKI氏が、メカニックデザインや設定を手がけ主導する形で展開されている、ロボットもののキャラクターモデルのシリーズ。2019年に企画が発表され、2023年になって商品展開がスタートした。
複数の模型メーカーが企画に参加しているのが特徴のひとつで、2025年現在はプラモデルメーカーのコトブキヤとグッドスマイルカンパニー、カプセルトイメーカーのSO-TA(スタジオソータ)が製品を送り出している。企画開始時には青島文化教材社(アオシマ)の参加も発表されていたが、その後続報はない。
等身大のパワードスーツや巨大ロボットなど、メーカーごとに担当分野が分けられている。
先行する『フレームアームズ』や『ヘキサギア』、他メーカーの『30 MINUTES MISSIONS』といったシリーズほど顕著ではないが、パーツの組み換えによるカスタマイズも推奨されている。
世界設定
地球への隕石群の落下によって引き起こされた「審判の季節」と呼ばれる大災害から、人類文明が数百年がかりで再興された後の遠未来。地球上には隕石に含まれていた「ラウズ鉱石」によって、高効率な新エネルギー源「ラウジール」と、ラウズ鉱石に依拠した生態を持つ敵性生物「クリプテッド」がもたらされていた。
「審判の季節」を経て地球の勢力図も様変わりしており、フェイエトール帝国、ワイズ連邦、軍需産業国家キャスレリアといった諸勢力が勃興。ラウズ鉱石という新資源を巡って時に人類同士、時に人類対クリプテッドという形で戦闘が繰り返される世界は、これまたラウズ鉱石を利用した制御コアを搭載して戦場を闊歩するようになった人型兵器の姿から、ギリシア神話に語られる巨人たちの戦場「ティタノマキア」と呼ばれるようになった。
ラインナップ
エグゾスケルトン
等身大の強化外骨格。いわゆるパワードスーツ。元は兵士個々人の戦闘能力を重視していたフェイエトール帝国が、兵士の能力の底上げを目的として開発したものだが、技術の流出によって他陣営でも用いられるようになった。
プラモデルは1/12スケールで、コトブキヤが担当。人体のラインがはっきりと現れたデザインであり、構造的にはコトブキヤがメカ物と併せて得意とする美少女プラモデルの系譜に属する。男性モデルに対しては、「男美プラ」なる評がなされたことも。美少女とは。
ゲイルハウンド
グラキエス社開発の「ハウンドシリーズ」のひとつ。シンプルかつ高性能なことから、各陣営で導入されているオーソドックスなモデル。キットは男性の着用時を再現している。
ストラトハウンド
近接戦闘に主眼を置いたハウンドシリーズの軽量型。キットは女性の着用時を再現しており、肌も多少は露出している。
リーパー
いわゆる人型機動兵器。ラウズ鉱石採掘用の多目的重機を武装化したもので、キャスレリアの前身であるキャスレーン共和国がラウズ連邦向けに開発したものがルーツ。頭頂高6m級の汎用機「リーパー」と10m級の決戦用機「グリムリーパー」に大別されるが、コアとなる「ユングフラウユニット」は共通化されている。
プラモデルは1/48スケールで、グッドスマイルカンパニーが担当。同社の「MODEROID」ブランドから発売されている。サイズ感は、リーパーがガンプラで言うHG、グリムリーパーがMGに相当する。なお、企画開始当時はアオシマもこちらを担当する予定だった。
エーデルシュタインII
「αグレード」に分類されるワイズ連邦軍のグリムリーパー。特殊な制御コアの採用によって高出力を実現した高性能機だが、その機動性を御するには、通常のコアを搭載しデチューンされた先行量産機でさえエース級の技量が必要とされる。
フォーゲルグ
ワイズ連邦軍の現行主力リーパー。汎用性と生産性に優れた量産機で、連邦非加盟国に対しても輸出されている。ユングフラウユニット自体はエーデルシュタインIIと概ね共通のもの。
パンヘッド
索敵用センサー類を収めた頭部と大型スラスターを装備した、強行偵察仕様のフォーゲルグ。
ブリッツシュラーク
近距離における白兵戦に主眼を置いて開発されたリーパー。ワイズ連邦加盟国が開発した機体ではあるが、ユングフラウユニットはフェイエトール帝国の同盟国である「倭の国」製のものをライセンス生産して採用している。
クロックワーク・クリプテッド
伝説上の生物を模した形状の多目的ドローン。民生用の製品だが軍事転用もなされている。AIが経験を積むことでより複雑なボディを制御できるようになるため、運用にはボディを幼体型から成体型へ換装する「成長」プロセスが組み込まれている。
商品展開はSO-TAが担当。現行のラインナップは1/12スケールの竜種・二脚型のみ。幼体型はカプセルトイ形式、成体型はブラインドボックス形式で販売されており、いずれも組み立てキットだがランナーレスである。