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DAIVA

でぃーゔぁ

1986から1988年頃にかけて7機種で発売されたT&Eソフトのゲームシリーズ。
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ストーリー編集

マウトレーア歴3721年、ヴィシュヌ銀河を4000年の永きに渡り統治してきたインドゥーラ帝国の首都星アルジェナが、一筋の閃光と共にその姿を消した。


ディーヴァと呼ばれる正義の血を持つ7人の若者は、アルジェナ消失の原因究明とヴィシュヌ銀河復興の為に、悪の一族アスラを率いる元インドゥーラ帝国宇宙軍総司令シヴァ・ルドラと戦う。


概要編集

1986年から1988年にかけてリリースされた作品。

パソコン6機種+ファミコンの全7機種で発売されたアクティブウォーシミュレーションゲームで、多機種で相互に関連性のあるストーリーをもったタイトルを発売すると言う本作独自の斬新な形式は、当時PC雑誌とファミコン雑誌を巻き込んで大きな話題となった。


ストーリーは、星間国家を舞台にした陰謀と戦いをテーマにしたスペースオペラで、機種ごとに異なるキャラクターを主人公にして、それぞれの主人公のストーリーに関連性を持たせている。


ゲーム自体は、戦略的な惑星開発と詰将棋の様な艦隊戦に、アクションゲームライクな惑星戦の3つのパートで構成され、マシンスペックによるグラフィックの違い以外には大きな差は無い。

ただしファミコン版では政略モードが星間移動モードに差し替えられ、PC-9801版では惑星戦もシミュレーションに変更されている。

また、ウォーデータと呼ばれるパスワードを入力する事で、他機種の主人公と率いる艦隊を援軍として送り込む事が出来る。偶然にも後のソーシャルゲームのフレンドシステムに通じる要素と言える。


主人公によりイベントの重要性が異なる為、とある機種ではあまりふれなかったイベントが、別の機種では重要なイベントになっていたり、解明されなかった謎が別機種で解明されたりしている為、ストーリー全体を把握するには、すべての機種でプレイする必要がある。

これは本作発売当時は家庭により所有しているマイコンが異なるうえに互換性が無く、必然的にソフト会社は機種ごとに対応したソフトを開発せねばならなかった事を逆手にとり、友人関係を駆使する事を前提にしたのではないかと思われる(ウォーデータの交換も友人関係構築の一環ではないかと思われる)。


登場人物名や設定は概ねインド神話を基にしており、主人公の1人「ア・ミターバ」は「阿弥陀如来」から、「アクショー・ビア」は「阿閃如来」が名前の元ネタだったりする。その他にも「クリシュナ」「ソーマ」「ヴリトラ」「ニルヴァーナ」「アスラ」といったインド神話に登場する単語が出てくる。そもそもタイトルもサンスクリット語のデーヴァ(神々)から来ていると思われる。


ゲームシステム編集

前述の通り、ファミコン版とPC-9801版を除いて

  1. シミュレーションゲームパート
  2. アクションゲームパート

で構成されている。


シミュレーションゲームパートでは、手持ちの資金を投資して植民地にしている惑星の

  • ENVIRONMENT(環境整備)
  • RESOURCES(資源開発)
  • TECHNOLOGY(技術開発)
  • DEFENCE(星系防衛)

のレベルを上げる事で(投資1000ごとに1レベルアップ)、収入を増やしたり、敵艦隊の攻撃をうけた際に陥落する可能性を抑える事が出来る。


※STORY6では、惑星開発の要素は無く、攻略した惑星すべてのレベルの合計により建造できる艦船の種類が決まる。


また資金を消費する事で艦船の建造が可能で、最大で

で構成する艦隊を編成する事が出来る。なお建造できる艦船の種類は、惑星の資源や技術レベルが上がる事で増える。

敵艦隊と接触すると艦隊戦となり、艦隊を編成する艦艇の配置により結果が異なる詰将棋の様な艦隊戦を行う。ちなみに艦隊戦は先に仕掛けた側が後手になるので、必ず敵艦隊に仕掛けさせるのが基本。


惑星に降下するとアクションゲームスタイルの惑星戦となり、ドライビングアーマーと呼ばれるロボット兵器に乗って惑星上でアクションゲームを行う。

STORY1~5では4つのエリア(但し、STORY3は細分化)が定められており、作戦開始前に使用するサブウェポン、耐久力回復アイテム投下並びに援護射撃するエリアと実行時間を決める。

そして、作戦時間内に各エリア内の敵を破壊していき、作戦終了後に敵破壊率で作戦の成否が決まる。

STORY6ではボス格の敵を撃破するだけで惑星を占拠可。

前記の通りSTORY7では惑星戦のアクション要素は無い。


STORY1~6では、惑星マトゥラーを攻略すると、ナーサティア双惑星への道が開き、シヴァ・ルドラの決戦兵器であるヴリトラに対抗できる新型OM砲を入手してヴリトラを破壊すると、ナーサティア双惑星戦となりクリアするとシヴァ・ルドラが逃げるエンディングとなる。


※STORY6では、レベル4でスタートし、惑星マトゥラー攻略後に一定時間その場で待機すると手に入るガンマ3が必要。


TIPS編集

  • STORY6以外では、惑星開発に投資してさえいれば、税率90%でも反乱はおこらない。
  • STORY1~5では、ウォーデータの利用回数に制限が無い為、他機種の主人公の艦隊を何度でも呼び出す事が出来る。
  • 惑星マトゥラーを12月に攻略すると、機種によってはシヴァ・ルドラが登場するイベントが発生する。
  • STORY7のナーサティア双惑星戦にクリシュナ・シャークの艦隊を出撃させておかないとシヴァ・ルドラに逃げられる。
  • STORY1~6では、シヴァ・ルドラに逃げられるのが正規のエンドだが、STORY7ではバッドエンド。
  • STORY7でナーサティア双惑星を攻略する際に、ア・ミターバとラトナ・サンバの艦隊を出撃させておくとシヴァ・ルドラの最期が見られる。
  • STORY7は、シナリオ1~3をすべてクリアしてからシナリオ4をクリアしないと、マータリ・シュバンが新たなインドゥーラ帝国皇帝になるエンディングにならない。

タイトル一覧編集

No.タイトル機種主人公
STORY1ヴリトラの炎 FLAMES OF VLITRAPC8801mkⅡSRルシャナ・パティー
STORY2ドゥルガーの記憶 MEMORY IN DURGAFM-77AVア・ミターバ
STORY3ニルヴァーナの試練 TRIAL OF NIRVANAX1アモーガ・シッディ
STORY4アスラの血流 ASURA'S BLOODFUEDMSXラトナ・サンバ
STORY5ソーマの杯 THE CUP OF SOMAMSX2アクショー・ビア
STORY6ナーサティアの玉座 IMPERIAL OF NIRSARTIAファミコンマータリ・シュバン
STORY7カリ・ユガの光輝 LIGHT OF KARI YUGAPC-9801VM/UVクリシュナ・シャーク

STORY1 ヴリトラの炎編集

1986年11月に発売されたPC-8801mkIISR用FDソフト。7800円。

主人公は、辺境星系スートリの司政官「ルシャナ・パティ―」。大きな眼鏡がシンボルマーク。

惑星アルジェナ消失事件後、強力な防衛網を強いてスートリ星系を維持していたが、人工有機体ヴリトラの実験によりスートリ星系の母星にあたる惑星ベレナスが破壊され、婚約者のラーナを失う。

ヴリトラへの復讐の旅の途中でリュカーン教徒に囚われていたラトナ・サンバを救出し、クリシュナ・シャークから譲り受けた新型OM砲でヴリトラの破壊に成功する。

  • 裏技
    • ドライブ1にBディスク、ドライブ2にAディスクをセットして起動し、警告メッセージが表示されたら「NAITOH」と入力してリターンキーを押す。すると惑星戦のみプレイする事が出来るようになる。

STORY2 ドゥルガーの記憶編集

1987年2月に発売されたFM77AV用FDソフト。7800円。

主人公は、惑星エンタナの貴族ア家の後継者「ア・ミターバ」。金髪リーゼント。

惑星エンタナにて過去の記憶を喪失した女性サティ―と結婚したが、惑星内で起きた反乱の際にサティ―を奪われ、それが宇宙海賊マータリ・シュバンによるものと思い込んで捜索の旅に出る。

マータリとの邂逅により犯人はシヴァ・ルドラである事が判明したものの、サティ―は、ア・ミターバの眼前で惨殺されてしまう。

そして、傷心のア・ミターバの前にサティ―と瓜二つの女性ドゥルガーが現れる。ドゥルガーがシヴァ・ルドラの妻としての記憶を思い出した時ひとつの結末が訪れる。


STORY3 ニルヴァーナの試練編集

1987年2月に発売されたX1用FDソフト。7800円。

主人公は、崩御した皇帝マヌの侍従長の甥にしてインドゥーラ帝国宇宙軍に所属する戦艦ラージャ艦長「アモーガ・シッディ」。ラトナ・サンバの上司で、侍従長プルシャの命により、惑星アルジェナ消失の鍵を握る女性ラティーを追っていた。

戦艦ラージャには、ニルヴァーナと呼ばれる生体コンピュータが搭載されており、その中枢は、超能力者であるスーラ族を遺伝子操作したできたものだった。そして、自身の故郷だとニルヴァーナが言う霧の惑星ファンスルにて、アモーガ・シッディはスーラ族と呼ばれる超能力者達の襲撃と言う試練を与えられ、結果、命を失う。しかし、死体となっていたアモーガ・シッディを発見したアクショー・ビアが持っていたソーマにより蘇生した。

戦艦ラージャに帰還したアモーガ・シッディに対して、ニルヴァーナはスーラ族が惑星アシュビンと呼ぶナーサティア双惑星が謎を解く鍵である事を告げる。


  • 裏技
    • 惑星攻略戦でNMIリセットボタンを押すといつでもエネルギーパックを呼び出すことができる。

STORY4 アスラの血流編集

1987年4月に発売されたMSX用2メガビットROMカートリッジソフト。6800円。

主人公は、アモーガ・シッディ率いる艦隊のエースパイロット「ラトナ・サンバ」。

任務中に親友ラーヴァナに裏切られたラトナ・サンバは、アモーガ・シッディより、ラーヴァナの死んだ父がリュカーン教徒であった事を聞き、総本山である惑星トラントランへ向かう。

惑星トラントランでラーヴァナと再会したラトナ・サンバは、ラーヴァナの口から、彼の姉がアモーガ・シッディが追っている女性ラティーであり、姉弟二人はリュカーン教の神アスラの血をひいてる事を知る。

リュカーン教徒に捕えられたラトナ・サンバは、アスラの生贄として祭壇に運ばれる際にナーサティア双惑星と言う言葉を耳にする。リュカーン教の教祖だったシヴァ・ルドラを追ってきたルシャナ・パティ―により救出されたラトナ・サンバは、ナーサティア双惑星に向かう。


  • 裏技
    • ウォーデータ入力画面で「LAYDOCK」と入力すると、「レイドック・ミッションストライカー」のデモが表示される。
    • ウォーデータ入力画面で「EXERCISE」と入力すると、惑星戦のみをプレイ可能。
    • F1キーを押すと無敵になる。F5キーを押すと強制的に撤退する。
    • 「GRAPH」「SELECT」「カナ」「ESC」「B」を同時押しすると惑星戦の武器が4連射になる。
    • 惑星戦の最中に「ESC」を押し、「STOP」「SELECT」を同時押しするとエネルギーが満タンになる。

STORY5 ソーマの杯編集

1987年2月に発売されたMSX2用FDソフト。7800円。

主人公はインドゥーラ帝国の誇る天才科学者にして遺伝子工学の権威「アクショ―・ビア」。

オフレッサーではない。

スーラ族の遺伝子を利用したバイオコンピュータ・ニルヴァーナや人工生命体ヴリトラ開発を知り、帝国を離れて助手の女性ラティーと共に生命と肉体の蘇生薬ソーマの研究開発を行っていた。研究の果てにソーマは完成したものの、ラティーに実験試料を奪われ、ヴリトラの完成を阻む存在としてその命を狙われた。

彼女を追った先の惑星ファンスルにて死体を発見したアクショ―・ビアは、ソーマを使用して死体を蘇生させた。蘇生した男はアモーガ・シッディと名のり、ラティーを追っている事を告げた。


  • 裏技
    • ウォーデータ入力画面で「PUTTSUNSIMASUGOMEN」と入力すると惑星戦をせずに攻略可能になる。

STORY6 ナーサティアの玉座編集

1986年12月に発売されたファミコン用ソフト。5500円。なお発売元はT&Eソフトではなく東芝EMI(現ユニヴァーサル・ミュージック)。

主人公は、紫苑の海賊の頭目「マータリ・シュバン」。

幼い頃に「惑星アシュビンで皇帝になる」と言う啓示をうけたマータリ・シュバンは、惑星アシュビンを探す旅の中で、帝国の鉱石略奪を繰り返す最強の宇宙海賊として恐れられていた。

妻を誘拐されたと思い込んでいた貴族の青年ア・ミターバと出会い、濡れ衣を晴らしたマータリ・シュバンは、鉱石を買いに来たクリシュナ・シャークから、惑星アシュビンとはナーサティア双惑星である事を知らされ、己の玉座に関わる星ナーサティア双惑星へとマータリ・シュバンは向かった。


ユーザー層が若いFC版だけあって他機種と比べて複雑なシステムが無い分、とっつきやすい仕上がりで、惑星戦は強制スクロール並びに自機の向きは固定かつ、ボス格の敵を撃破すると攻略という従来と一線を画す仕様となっている。


  • 裏技
    • パスワード入力画面で「し」をすべて入力しエラーを出した後ゲームスタートすると、惑星10個占領した状態から始まる。
    • パスワード画面で「たすけてたすけてたすけて」と入力すると惑星9個占領した状態でスタートする。
    • 自分が占領している惑星が敵の攻撃をうけて点滅したら、母星に戻ってパスワードを表示し、リセット後タイトル画面に戻ってパスワードを入力する。すると惑星が点滅状態でなくなる(自軍占領状態)。
    • パスワード画面で「あいうえおかきくけこさしす」と入力しエラーを出す。その後ゲームをスタートするとすべての惑星を占領した状態で始まる。ただしこの状態ではクリアに必要なガンマ3も新型OM砲も入手できない為、ヴリトラ破壊エンドは不可能。
    • パスワード画面で「たたかう」と入力すると耐久力最大の状態で惑星戦だけをプレイ可能(但し、ストーリーの進展はない)。
    • ヴリトラにて惑星戦を行うと、クリアに失敗してもヴリトラも成長状態が初期化される。

STORY7 カリ・ユガの光輝編集

1988年1月に発売されたPC-9801VM/UV用FDソフト。7800円。

主人公は、全ての謎を解き明かす存在「クリシュナ・シャーク」。

出自や家族等その全ての記憶を失った男は、自分の正体を知る為にナーサティア双惑星を目指す。

旅の途中、宇宙海賊マータリ・シュバンから彼が帝国が奪った鉱石船を買い取る。そして積載された鉱石がガンマ3タイプの鉱石である事、艦内に残された資料からシヴァ・ルドラが人工有機体ヴリトラを実験段階とはいえ完成させていた事を知る。

ヴリトラ迎撃用にガンマ3鉱石を使用した新型OM砲を開発したクリシュナ・シャークは、ヴリトラの標的となった惑星ベレナスへと向かったが、時すでに遅く惑星ベレナスは破壊されていた。惑星ベレナスを母星とするスートリ星系の司政官ルシャナ・パティ―と出会ったクリシュナは、ヴリトラ打倒とシヴァ・ルドラへの復讐を誓うルシャナに新型OM砲を与えた。

4000年前の昔・・・ヴィシュヌ銀河は、首都星アルジェナと黄金帝マヌを失ったインデゥーラ帝国が衰退した現在と同じカリ・ユガと呼ばれる暗黒の時代だった。しかしインドゥーラ帝国の興りと共に現れた救世主の放つ光でカリ・ユガは終わった。そして今もまた人々は救世主の到来を望む。

そして記憶が蘇ったクリシュナは、自身が4000年前に現れた救世主”ディーヴァ”である事を思い出していた。

クリシュナに導かれた男たちは、ナーサティア双惑星を目指していた。


今までのシリーズに比べてシステムが複雑化しているに限らず、前述の通り惑星戦もSLG化した事と相まって、人気が芳しくなかった。


BGM編集

本作のBGMは、作曲家・音楽プロデューサー・ミュージシャンとして若き日の浅倉大介が担当している。その為、本作のCDアルバムがゲーム音楽コーナーに無く、浅倉大介のコーナーにあったりした。


※サウンドトラックCDには、浅倉大介によるアレンジバージョンが収録されている。


※なお、たまに本作のBGM関連について記載されたサイトで勘違いされているが、本作発売当時の浅倉大介はマイコン専門誌にパソコンで作曲する青年として登場する等ゲーム業界に近い存在だった事からの仕事であって、音楽家としての名声をソフトの売り上げに利用しようとして起用されたわけではない。(そもそも浅倉大介が音楽家として名声を得るようになったのは1990年代から)


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