概要
どこにも味方しない、属さない、肩入れしないというスタンスであり、第三者の公平な立場に位置する事。pixivではヘタリアの中立兄妹を指して使われることがある。
国際法上の中立
国の場合、特定の戦争でのみ中立の立場をとる事がほとんどだが、常時中立の立場を貫く国もあり、後者の中でもその立場が国際的に認められているものは永世中立国と呼ばれる。
また武装中立と非武装中立の区分も存在し、前者の代表例がスイス連邦、後者の代表例がコスタリカである。
対立のどちらにも加担しないという事はどちらも敵に回す可能性もある危険でデリケートな立場でもあり、相応に高い政治力が求められる。仮にA国とB国が戦争している場合、中立のC国の(陸空海問わず)領域をB国の軍が通過した場合、それは国際的にはB国に加担したとみなされ、中立とは表明できなくなる。また、第二次世界大戦時のルクセンブルクなど中立を表明していても無視されて侵攻を受けるケースも少なくない。
なので中立国で有名なスイスなどは自身の領空侵犯にはかなり敏感である。冷戦時代のスウェーデンのように表向きは中立の立場を取りつつも裏で一方の立場で参戦するという密約が結ばれていたケースもある事からも、舵取りの難しさがわかる。
なお、非武装中立の代表例とされるコスタリカだが、実質的には国家警備隊及び地方警備隊としてかなりの戦力を保有している上、領土内にアメリカ軍の駐留を認めるなど明らかに米国寄りのスタンスであり、実態としては非武装でも中立でもないとしばしば指摘される。