概要
仲が良い者同士、利害が一致する者同士が、密かに通じ合って(結託)周りから伏せて事を進めていること。
また、単に(表面上)特定の二人が仲良くしているだけでなにも事態が進んでいないような状況のこと。
仲良くなって良好な関係を気づいておくことは大事だが、馴れ合いによって特定の人たち同士だけで通じる暗黙の了解が増えてしまい、本来なら正式な手順を踏んでオープンに進められるべき物事がなあなあになってしまったり、内輪だけになって人間関係における公平性や多様性が失われてしまったり、といったデメリットがある。
対戦型ゲームにおける「馴れ合い」
(コンピュータ)ゲームにおける「対戦」とは「ルールに則って、それぞれが勝利のために試合に参加して相手と競い合うこと」であるが、対戦中にプレイヤー同士で過剰にコミュニケーションを取り、連れあって試合に関与せず過ごしている状態のことを「馴れ合い」という。
具体例としては、試合と直接関わりのないマップの隅で二人(以上)のプレイヤー同士操作を放棄していたり、無意味なアクションを繰り返していたり、といったことが挙げられる。他にも挑発やアピール、「煽り」などを試合の進行と関係なくお互い繰り返す、(何かを運ぶ、何かを攻撃するといった)ゲームのルールに一切関与しない、などが挙げられる。
フレンド同士の対戦(例えばリアルな世界において、友達と隣同士で同じゲーム機に複数のコントローラーを繋いで遊んでいる場合など)や仲間内の大会などクローズドな場、プライベートな場で遊ぶ場合は問題ではなく、オンラインのランダムマッチングや、アーケードゲームにおける同店舗の別プレイヤーとのチーム戦といった、無関係なプレイヤーが巻き込まれるような状況で結託して馴れ合いするのが問題である。
このため、1vs1が基本のゲームではあまり問題視されることはなく、2vs2以上のチーム戦のあるゲームにおける問題の一つと言える。
(チームの)味方同士のこともあれば、本来なら敵となるプレイヤー間でも行われることがある。
また、馴れ合いを拒否したプレイヤーに付き纏ったり、(敵の場合)他のプレイヤーと結託して執拗に一人だけを狙ったりするケースもある。
馴れ合いに参加しているプレイヤーは、味方プレイヤーからすれば「利敵行為」と見做されて批判の対象となり、敵プレイヤーからすれば「絶好のカモ」と見做され狩りの対象となる。
試合放棄の一種となることからゲーム自体の公平性が失われることになり、負けた場合「勝てるかもしれない試合に味方のせいで負けてしまった」という理不尽さ、勝てたとしても「自分の真の実力を発揮できたとは言えず嬉しくない」という虚しさを他プレイヤーに与えることになる。
また、他プレイヤーに馴れ合いを妨害されると攻撃を仕掛けてくる、というプレイヤーもおり、結果として他プレイヤーが注意できず放置してしまう、放置されたことにより馴れ合いプレイヤーが増長する、ということになりかねない。
馴れ合いによって真面目に試合に取り組んでいるプレイヤーの士気が下がり、プレイヤーがが減って対戦やゲームそのもののクオリティ、評判を下げることに繋がるので、馴れ合いは「煽り行為」や初心者狩りなどとともに、対戦型ゲームにおいて避けるべきマナー違反行為の一つである。