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幻晶騎士

しるえっとないと

小説「ナイツ&マジック」に登場するロボットの総称。「幻晶騎士」と書いて「シルエットナイト」と読む。
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概要


・注意!
この内容には「ナイツ&マジック」本編のネタバレを盛大に含みます!
本編をまだ読んでない方はブラウザバックを推奨致します!







ナイツ&マジック作中の世界における全高約10メートルほどの巨大ロボットの総称。
その構造は生物機能の単純模倣と呼べるものであり、大気中のエーテルを魔力に変換する半永久機関である魔力転換炉(エーテルリアクタ)を原動力とし、メインフレームに相当する金属内格(インナースケルトン)に駆動系とコンデンサを兼ねる結晶筋肉(クリスタルティシュー)を全身に張り巡らせ、外装(アウタースキン)を着せることで形作られる。
機体の制御はコンピュータに相当する魔導演算機(マギウスエンジン)が担い、騎操士(ナイトランナー)が操縦席で機体を操作するとそれに対応した術式が結晶筋肉を駆動させ、機体を動かす。
金属内格・結晶筋肉・外装は消耗品故に量産が効くが、大型のパーツを一体形成する技術が無い為、細かいパーツを強化魔法で結合させる事で機体を支えており、強化魔法を維持する魔力が途切れれば機体は自壊してしまう(ただし、魔力転換炉に組み込まれたリミッターによって滅多な事では自壊する事は無い)。
また魔導演算機と魔力転換炉は技術の漏洩・拡散を防ぐ目的でブラックボックス化しており、機体の高コスト化を招いている。特に魔力転換炉の製造方法は厳重に秘匿されている。
武装は人間の振るう剣や槍などを幻晶騎士用にスケールアップした物や、戦術級魔法(オーバード・スペル)と呼ばれる大規模魔法を行使する為の魔導兵装(シルエットアームズ)を使用する。

当時の幻晶騎士の開発スパンは数百年単位にも迄び、それでも骨格の再設計や結晶筋肉の配置転換程度のものが殆どであった。
これは幻晶騎士が「人体を模倣した物である」という常識が長い歴史の中で定着し、筋肉の組み方を変えたり、手足を増やしたりといった考えに誰もいたらなかったためである。
それ故に革新的な技術や新型機は滅多に作られなかったが、エルネスティ・エチェバルリアの登場によってそれが崩されていく事になる。

各国の主力兵器として配備されており、国によって機体の特色も異なる。例えば、フレメヴィーラ王国では様々な魔獣と戦うことが多いため、どの戦局にも対応できるように高い操作性と汎用性が重視されている。


構成技術

  • 魔力転換炉(エーテルリアクタ)

大気中のエーテルを取り込み魔力に変換する動力炉で、人体における心臓および呼吸器官に相当する。
周囲にエーテルが存在し続ける限り魔力を生み出す事が出来る半永久機関。
その製造技術は国家機密で製造技術及び製造元は厳重に秘匿されており、幻晶騎士の高コスト化の一因となっている。

精霊銀(ミスリル)に「命の詩(ライフソング)」と呼ばれる大規模な術式を織り込んで製造するが、森都(アルフヘイム)に住まうアルヴの民しか伝えられていない秘術であり、普通の人間(アルヴの民の言う所の徒人(「ただびと」と読む))に製造する事はまず不可能。
魔力の変換効率は、炉に組み込まれる触媒結晶の品質によって左右され、量産向けの転換炉には品質の安定した採掘品が用いられる。
魔獣に用いられる結晶を使った場合、高効率の魔力変換が可能だが品質が安定しておらず、製造段階で触媒結晶に合わせた調整が必要となる。
炉に供給されるエーテルの濃度が高ければ出力される魔力量も上昇するが、高濃度エーテルの投入は炉を劣化させるデメリットもある。
人間の身でこれを作る術を編み出したのは、実質エル一人のみ。
(擬似的なものでならオラシオ・コジャーソも製作している)

  • 魔導演算機(マギウスエンジン)
人間の脳にあたる、膨大にして緻密な術式を内包した演算装置。言わばcpuのようなもの。
結晶筋肉を駆動させる術式や、魔力転換炉の出力制御等を司る。
その性能は術式の改良こそされているものの、三百年以上もの歴史の中でも目立った変化は見られなかった。
東方様式の成立後は空き容量に火器管制(ファイアコントロール)システムが組み込まれ、魔導兵装の照準機能などが追加されていった。

  • 結晶筋肉(クリスタルティシュー)
魔法を行使する為の触媒結晶を、錬金術で加工した人工筋肉。
特定の魔法術式と魔力の作用で形状を変化させる性質を持ち、それを利用して機体を駆動させる。
また、魔力転換炉で生成された魔力はそのままではすぐに大気中に拡散しエーテルに還元されてしまう為、それを防ぐ為のコンデンサとしての機能も持つ。
後に筋肉を編んで出力と耐久性を向上させた綱型結晶筋肉(ストランド・クリスタルティシュー)、魔力蓄積に特化した板状結晶筋肉(クリスタルプレート)などに派生。

  • 金属内格(インナースケルトン)/外装(アウタースキン)
幻晶騎士の骨格及び装甲部。
ある程度小さなパーツを組み合わせ、強化魔法で強化結合している。
これによって幻晶騎士はその見た目に反して高い剛性を誇り、その巨躯を支える事が可能になるが、十分な魔力がなければ機体を支えられない欠点を孕んでいる。逆に、意図的に一部分だけ強化魔法を切ることで不要になったパーツをパージすることもできる。
後に板状結晶筋肉を装甲の裏に取り付ける蓄魔力式装甲(キャパシティフレーム)が生まれた。

  • 眼球水晶/幻像投影機(ホロモニター)
幻晶騎士の頭部に取り付けられた外部カメラと、そこから得られた情報を投影する為のモニター。
東方様式を採用した機体は、火器管制システムの恩恵によって幻像投影機に背面武装の照準を付ける為のレティクルが投影される。

  • 魔導兵装(シルエットアームズ)
人間用の杖をスケールアップした遠距離法撃兵装。
紋章術式(エンブレムグラフ)によって杖に魔力を流すだけで戦術級魔法(オーバード・スペル)を容易に扱う事が出来るが、魔導兵装一つにつき扱う事が出来る戦術級魔法は一つのみ。
必要に応じて盾や剣と持ち替えるのが基本となっていたが、エルにより背部に取り付ける補助腕(サブアーム)を介して背中にマウントする背面武装(バックウェポン)としての使用が可能となり、他の武器との併用や火力の増強につながっていった。

主な幻晶騎士

フレメヴィーラ王国機

フレメヴィーラ王国の前主力幻晶騎士。
後述のアールカンバー、グゥエール、トランドオーケスの三機はこれを鍛冶学科の学生がカスタマイズしたもの。

アールカンバー


エドガー・C・ブランシュの駆るライヒアラ騎操士学園の訓練機。白き装甲を持つ幻晶騎士。
長剣と盾を装備し、攻守共にバランスに優れた機体。

グゥエール


ディートリヒ・クーニッツの駆るライヒアラ騎操士学園の訓練機。紅き装甲を持つ幻晶騎士。
陸皇事変でエルがディーから半ば強奪する形で搭乗・直接制御(フルコントロール)による全力運用を行った結果、金属疲労と魔力切れによって自壊。
その後テレスターレの技術を投入して改良された。

訓練機


ヘルヴィ・オーバーリの駆るライヒアラ騎操士学園の訓練機。
陸皇事変で大破し、テレスターレの一号機に改造された。

サロドレアの次世代となるフレメヴィーラ王国の制式量産機。
サロドレアからの変更点は筋肉の張り方や骨格の構造を改めている程度で、性能に殆ど差は無い。

サロドレアをベースとしたフレメヴィーラ王国の国王騎。
王城の玉座の間に鎮座されている。

テレスターレ


エルのアイデアを元に騎操士学園で開発された新型幻晶騎士。
後に続く東方様式(イースタン・モード)の祖と言える存在。

国立機操開発研究工房(シルエットナイトラボラトリ)がテレスターレをベースに開発した量産試作機。

カルダトア・ダーシュの改良型でカルダトアに代わる制式量産機。
テレスターレの最新技術とフレメヴィーラのお家芸である操作性の高さを両立した傑作機。

ツェンちゃん


エルがアンブロシウス国王(当時)との約定を果たす為に発案した人馬を模した(当時としては)前代未聞の幻晶騎士。
試作機に当たるツェンドルグは術式が未完成なため、二人で機体を制御する仕様となっている。
術式が完成した事で、量産機であるツェンドリンブルは一人乗りに仕様変更された。

エルが先王となったアンブロシウスとその孫エムリスの依頼でカルディトーレをベースに開発した金獅子と銀虎。
外装は異なるが、性能等は同一の兄弟機。

銀鳳騎士団第一中隊の隊長となったエドガーの専用機。
アールカンバーに似せてカルディトーレを改修しているが、アールカンバーと同じくベース機から殆ど手は加わっていない。

グゥエールを模してカルディトーレ(Web版ではその近接戦仕様であるカラングゥール)をベースに改修された銀鳳騎士団第二中隊ディー専用の幻晶騎士。

イカルガ(アニメ版)


銀鳳騎士団旗機。
エルネスティのエルネスティによる、エルネスティの為の専用幻晶騎士。
「鬼神」「地上最強の戦闘能力を持つ史上最高の欠陥機」等の二つ名を持つ。

飛行可能な一般機を目指して開発された空戦仕様機(ウィンジーネスタイル)仕様の幻晶騎士。
人魚のような外見をしている。

シルフィアーネの量産型。基本構造は試作機と変わらない。後述のイズモのような飛空船との連携を前提としている。

ボキューズ大森海における穢れの獣(クレトヴァスティア)との戦闘で大破したイカルガとシルフィアーネの使えるパーツをかき集め、大森海で収集可能な素材を使用してエルが作り上げた機体。
開放型源素浮揚器(エーテルリングジェネレータ)によって自機はもちろん周囲の物も浮遊させることが可能。

カササギと再建させたイカルガを即興で合体させた機体。
「急場しのぎの産物」ではあるが、巨大な穢れの獣「魔王」をもほぼ単騎で倒すほどの最強の機体。


ジャロウデク王国機

間者集団「銅牙騎士団」の使用する潜入工作用幻晶騎士。
戦闘力を犠牲にしながらも隠密性に特化している。

  • ヴェイロキノス
ヴィッテンドーラをカスタマイズした機体。
素早い挙動で一撃離脱戦法や奇襲を得意とする。

ジャロウデク王国の「黒顎騎士団」が使用する重量級幻晶騎士。
書籍・アニメ版では軽歩兵型の量産機ヴォラキーロが登場しないため、ジャロウデク王国の「黒顎騎士団」の使う量産機は全て本機で統一されている。

  • ヴォラキーロ
ジャロウデク王国の「黒顎騎士団」が使用する軽歩兵型幻晶騎士。Web版でのみ登場。
東方様式を採用している次世代機であり、ティラントーに比べ標準的な体型を持つ。

  • ソードマン
グスターボ・マルドネスの専用機。
彼の趣味に合わせて全身にこれでもかと言う程に剣を取り付けている。
武器は当然剣のみだが、剣は失っても次々と持ち替える事ができる上補助腕を使って最大四本の剣を同時に振るう事も可能。
また、取り付けられた剣の鞘は(グスターボは意図していないが)追加装甲としての役割も発揮する。
Web版ではヴォラキーロをベースに、文庫版・アニメ版では完全なワンオフ機として登場している。

ジャロウデク王国王族専用の幻晶騎士。
容易に動けない国王騎に代わって実質的なジャロウデク軍の旗機としての役割を担っている。

グゥエラリンデとの戦闘で大破、放棄されたソードマンの代替機としてグスターボに与えられたアルケローリクスの改造機。
「死者の剣」とも表記される。

  • アンキュローサ
鹵獲したレスヴァント(アニメ版ではティラントー)に、後述のレスヴァント・ヴィードと同様の装備を施したもの。


クシェペルカ王国機

クシェペルカの制式量産機。他国の機体よりも細い独特なシルエットが特徴。
その見た目から「案山子」と揶揄される事もある。

レスヴァントに4本の補助腕と背面武装及び外付けの大型蓄魔力式追加装甲「ウォールローブ」を装着し、多連装の魔導兵装による法撃特化型とした改修機。
当初はレーヴァンティアがロールアウトするまでの繋ぎだったが、その有用性から法撃戦仕様機(ウィザードスタイル)が確立された。

フレメヴィーラ国王リオタムスの了承を得てカルディトーレの設計を参考にして開発されたクシェペルカの新型量産機。
対空装備の魔導飛愴(ミッシレジャベリン)を背面武装の代わりに装備したバリエーションも存在し、後の投槍戦仕様機(ジャベリニーアスタイル)の原型となった。

クシェペルカ王国の国王騎。
ジャロウデク軍の王都襲撃の際破壊されたが、エレオノーラ・ミランダ・クシェペルカの即位後に複座型のカルトガ・オル・クシェール二世が新造された。

その他

  • 幻獣騎士(ミスティックナイト)

ボキュース大森海に取り残された第一次森伐遠征軍の生き残りの子孫「小鬼族(ゴブリン)」が使用する幻晶騎士。
第一次森伐遠征軍が派遣されたのが数世紀前であるため、サロドレアかその前の世代が元と推測されるが、現地改修が繰り返されており、もはや原形をとどめてない。

幻晶甲冑(シルエットギア)

陸皇事変でライヒアラの保有する訓練機の大半が大破し、訓練課程に空いた穴を埋める為にエルネスティの発案した小型幻晶騎士とも言えるパワードスーツ
詳細は該当項目へ

飛空船(レビテートシップ)

オラシオ・コジャーソが一族の秘術である純エーテル作用論を応用して作り上げた世界初の本格的な航空戦力。
「源素浮揚器(エーテリックレビテータ)」によって高濃度のエーテルを生成し、そこに発生する浮揚力場(レビテートフィールド)により浮遊する。
船を逆さにしたような形状を持ち、船首に騎士像(フィギュアヘッド)と呼ばれる上半身だけの幻晶騎士が備わっている。推進力は騎士像の両腕に搭載した起風装置(ブローエンジン)で帆に風を送る事で得ている。
当初は飛空船自体が戦闘に参加するケースは少なく、幻晶騎士の空輸や空挺降下に使用されているのみだったが、エルが対空装備を開発した事で火力の強化や推進機関の変更などの進化が促された。
大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)とジャロウデクの事実上の敗戦に伴い、各国に基礎技術が伝わり、大航空時代の幕開けとなる。

  • 飛竜戦艦(ヴィーヴィル)
戦闘力と機動力を持つ航空戦力として建造された完全戦闘用飛空船。
オラシオの描く「大空の支配者」を体現した存在。
当初から純戦闘用の飛空船として考案されていたが、推進力不足という欠点を抱えお蔵入りとなっていた。
後に機動力の問題を魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)の解析・採用にて克服、更に動力と迎撃システムを兼任するアンキュローサの搭載によって完成に至った。
ジャロウデク軍で唯一イカルガに対抗できる戦力。
魔獣を模す異形の機構(時期的にツェンドリンブルと思われる)の話に影響を受けて古の魔獣「竜(ドレイク)」を模す方向へ仕様変更されており、大型魔導兵装「火竜撃咆(インシニレイトフレイム)」による法撃能力に加え、「格闘用竜脚(ドラゴニッククロー)」で格闘戦も可能。
しかし、魔力転換炉13基(騎士像の1基とアンキュローサ12基)を持ってしてもその巨体を支えるのは難しく、後に高濃度エーテルに対応した「竜血炉(ブラッドグレイル)」を増設して欠点を克服。
最大化形態(マキシマイズ)によってイカルガを苦しめるが、僅かに及ばず撃墜された。
アニメ版ではイカルガの魔導噴流推進器を故障させる煙幕を放つ特殊砲弾や、最大化形態時に巨大な竜を模したバリアを張る等、機能が追加されている。

  • 対空衝角艦(ジルバヴェール)
鹵獲した飛空船を銀鳳騎士団が改装したもの。
艦首装甲の強化と衝角の搭載、推進機関の魔導噴流推進器への換装等が行われている。
動力はツェンドリンブル二機に搭載された魔力転換炉で賄われているが、代替としてイカルガを動力源にする事も出来る。
ジャロウデクの飛空船とは異なり艦橋から船内の各機関を遠隔操作する事が出来るため、操艦に必要な要員の削減につながっている。

  • イズモ
大西域戦争後、エルが前世の空母をモデルとして開発した飛翼母船(ウィングキャリアー)。船長は「親方」ことダーヴィド・ヘプケン。
従来の飛空船や急造品の対空衝角艦とは違い、当所から空戦仕様機の運用や空中戦を前提としており、空戦仕様機を一個中隊(10機)まで搭載できる。緊急加速用の魔導噴流推進器を装備しており、複数搭載している法撃戦仕様機により、戦闘能力も高い。

立体物

バンダイのロボット魂シリーズに『ロボット魂SIDE:SK アールカンバー』、『ロボット魂SIDE:SK グゥエール』がラインナップ。10月13日に発売された。


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