第三中隊の任務が輸送だけだと思ったら、大間違いなんだからっ!」
カタログスペック
全高 | 15.3m |
---|---|
重量 | 45.5t |
型式 | 東方様式・現行機 |
分類 | 近接戦仕様・人馬型機 |
所属 | フレメヴィーラ王国・銀鳳騎士団 |
主搭乗者 | アーキッド・オルター ヘルヴィ・オーバーリ |
概要
カルディトーレと同時期に発表されたフレメヴィーラ王国の制式機。
御前模擬試合で御目見となったツェンドルグの発展量産型(カラーリングも孔雀色からメタリックブルーに変更)。
機体の制御術式が完成した事で単座型に仕様変更され、一般の騎操士(ナイトランナー)にも扱うことが可能となっている。
だがそれによって騎操士の負担も増大しており、本機の育成が課題も生まれてしまった。
この問題を解決するために、乗馬と変わらない感覚で操縦出来る補助機構や一部動作の自動化といった改良も行われている。
それでもこれを当初配備された隊(銀鳳騎士団第三中隊)の訓練時間が、他の隊よりも遥かに掛かっているにもかかわらず十分な練度が引き出せなかった。(後教担のアデルトルート・オルター(アディ)の感覚メインの指導も難航の一因でもある)。
ちなみに団長のエルネスティも本機の操縦は出来るとの事(恐らく直接制御と思われる)。
活躍
銀鳳騎士団のヘルヴィ・オーバーリが指揮を執る第三中隊の主力機として運用開始。
機体の戦闘力は証明されてはいたものの、魔力転換炉二基使用と「輸送機」としての有用性への疑問により、可動当初は銀鳳騎士団と王都への少数だけに配備を止められていはた(同期の新型カルディトーレの生産・配備と重なったことも少なからず影響している)。
しかし殻獣(シェルケース)の群れが一斉移動してきた事変において、輸送機としての力を最大限に発揮。自身も含めた銀鳳騎士団三個中隊以上の戦力を短時間で森都(アルフヘイム)に運び、見事防衛に成功。
その一件によってその有用性を改めて認められ、各地の戦力の見直しが図られる形で余剰化した魔力転換炉を転用、増産される運びとなった。
後にこの機体が街道を輸送機として運用される姿が、フレメヴィーラにおいて日常の光景となっている。
その後西方諸国で勃発した大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)においても、機動力と輸送力をもって活躍。
敵主力ティラントーを寄せ付けず、対飛空船 (レビテートシップ)の主力として迎撃し、一機も撃破されることなく戦い抜く。
また魔力転換炉の二基搭載により出力が高いことを生かし、鹵獲した飛空船の機関部に接続して動力炉代わりに使用されることもあった。
巨人戦争時は主戦場が空であったために主な出番は無し。
その後の銀鳳騎士団の組織改編において、団長ではなく騎操士を続けることを希望したヘルヴィが中隊員との話し合いの末に第三中隊を解体。それぞれの希望に応じて移籍もしくは残留することなった。
派生機
ヘルヴィ機
隊長機である事を現す角飾りが施されている。
キッド機
試作機に搭乗した縁でアーキッド・オルター(キッド)にも受領。
大西域戦争を戦い抜くが、終盤の四方楯要塞(シルダ・ネリャク)の戦いの際、新生クシェペルカ軍本陣に特攻する飛竜戦艦(ヴィーヴィル)を撃破する為に突撃し、墜落する戦艦と運命を共にする形で破棄され大破した。
後の浮遊大陸編でもキッドの愛機として登場しているが、残骸を回収修復したのか新造なのかは不明。
(アニメ版では角飾りに加えツェンドルグのカラーをそのまま引き継いでいる。判別として胸部に施された蒼のカラーリングが施されている。
アディ機
キッドと同じく受領、大西域戦争を戦い抜く。
(アニメ版では角飾りに加えツェンドルグのカラーをそのまま引き継いでいる。判別として胸部に施された赤のカラーリングが施されている。
その後の新婚旅行の移動手段として使い、そのまま浮遊大陸でも使用されている。
シルフィアーネ
後に登場した派生機で、本機の機体構造を元に作られている。
兵装
荷馬車(キャリッジ)
ツェンドルグからの継続。
戦馬車(チャリオット)
戦闘用に重装させた荷馬車で、別名「三式装備」。
側面には突撃用の斬獣剣(ビーストスレイヤー)、上部には大型魔導兵装『轟炎の槍(ファルコネット)』を搭載させている(漫画版では、エルネスティ曰く「これがあれば魔獣の100や200など殲滅できる」との事)。
トイボックスの二つの転換炉から供給される魔力によって稼働する依存装備の為、試作機のみ製作された。
イカルガ完成後は、下記に改装されるまで倉庫に死蔵されていた。
- 三式装備(改)・戦馬車紅(チャリオット・クリムゾン)
紅隼(こうじゅん)騎士団団長となったディートリヒ・クーニッツが引き取り改修した、グゥエラリンデ・ファルコン用の追加装備。
2023年1月14日、グッドスマイルカンパニーのMODEROIDブランドからプラモデル化される事が発表された。ツェンドリンブル自体はプラモ化しているのに加え、トイボックスも立体化が発表された中での三式装備プラモ化される事に……。
魔導飛槍(ミッシレジャベリン)
一般騎操士でも飛空船に対抗できるようにするために開発された対空兵器“攻撃用大型ワイヤージャベリン”。
幻晶騎士が使う大型の投槍に、推進・姿勢制御用の触媒結晶と魔力と術式を伝える銀線神経をつなげた有線制御の遠隔兵装。
専用の垂直投射式連装投槍器(バーティカルロンチドジャベリンスローワ)とのセット装備。
銀線神経の長さの限界まで飛翔した後投槍から銀線神経が切り離され、慣性飛行へ流れる形で攻撃する。
また次弾の装填には、装填手として幻晶甲冑を装備した歩兵が必要となる(劇中では、バトソンが装填手の一人として活躍していた)。
本来は「飛空船への牽制装備」として開発されたものだが、初運用時の初撃で船を轟沈させたことでその実用性を証明している。
第三中隊他全本機に装備され、ミシリエ砦の立役者となった。
後に歩兵用として単発式のものも開発されている。
余談
web版のみの設定において、キッド機は「ツェンドリンブル・アーロ」、アディ機は「ツェンドリンブル・キール」という専用機にカスタマイズされている。
※ただし、あくまでこの名称は設定で語られたのみであり、web版本文中ではそのような描写はなく、通常機のままと思われる(いわゆる没設定である模様)。
スーパーロボット大戦30では試作機のツェンドルグが自身の役割まで食う形で参戦した為出番無し。