リュウオーン「まだまだだ!」
登場話数:Task.1「魔神の心臓」、Task.2「竜の略奪者」
概要
ジャリュウ一族が使役する巨大改造恐竜。作中に最初に登場した個体でもある。
頭目である創造王リュウオーンが、遺伝子操作で作り出した首長竜に数々のサイボーグ手術を施す形で、その身体能力を強化した存在である。その胴体周りは機械的なパーツで占められている他、所謂獣脚類のように二足歩行で活動するなど、元となった首長竜としての特徴を残しつつも、それとは大きくかけ離れた要素も兼ね備えたものとなっている。
体内には竜人兵ジャリュウが複数体乗り込めるコックピットも備わっており、活動時はそこからの指令、もしくはリュウオーンからの遠隔操作によってコントロールされる。
戦闘においては、両肩に備わっている一対の「テラーキャノン」からの砲撃で敵を攻撃する他、後足に比べると華奢な感のある前足も、その見た目とは裏腹な怪力を発揮し強力な武器となる。この他自爆装置も内蔵されており、不利な状況に置かれた際には体内に仕込まれた15ktの爆薬で、敵を道連れに自爆することさえ可能である。
作中での動向
ゴードム文明に伝わる秘宝を入手すべく、その遺跡の様子を密かに監視していたと見られるドルドは、復活した大神官ガジャの操る巨神ゴードムが敗れ去った直後に海中から首を伸ばしてガジャを呑み込み、プレシャス「ゴードムの脳髄」を入手すべく行動を開始する。
一方、ボウケンジャーもジャリュウ一族の狙いがゴードムの脳髄にあると睨み、「別のゴードムの神殿があった」と伝わる北米のドイル大密林に急行するが、到着早々彼等を待ち受けていたのは、プレシャス確保までの間の時間稼ぎを任されたドルドの急襲であった。
かくして、この両者の間で巨大戦が展開される中、ドルドは合体したダイボウケンを相手にテラーキャノンからの砲撃を見舞うも、ゴースコッパーによって巻き起こされた土砂で拘束された上、透かさず繰り出されたアドベンチャードライブを喰らい大ダメージを負ってしまう。
形勢不利と見たリュウオーンは、遠隔操作によってドルドの自爆装置を作動させ、ダイボウケンもろとも吹き飛ばそうとするが、そのダイボウケンは足をマニピュレーターアームに変形させてドルドの首を掴み、フルパワーで投げ飛ばすことによりこれを回避。結果として最後の務めも果たせぬまま、ドルドは乗り込んでいたジャリュウ達と共に爆発四散するに至った。
この顛末は、目的達成の為ならば仲間の命すら平然と使い捨てるジャリュウ一族と、動機こそバラバラながらも仲間としての繋がりに重きを置くボウケンジャーとの、明確なスタンスの違いを如実に示すものともなったのである。
備考
デザインは篠原保が担当。ジャリュウ一族の一番手ということもあり、(既にレギュラーキャラクターのデザインモチーフに引用していた)『恐竜戦隊ジュウレンジャー』繋がりでキングブラキオンをベースとしつつ、脚本からの要請も汲む形でカウントダウン用のタイマーも盛り込むなどしてこの形になったという。
篠原は、首長竜はどうしても操演になる分難しいものがあると前置きしつつ、実際の映像上では彼のイメージとはやや異なる仕上がりになっていたと、また逆に言えばキングブラキオンがモチーフになっていなければ、自分の中からは首長竜という発想は絶対出てこなかったとも語っている。