「うむ、我らインフェルシアが天空や地上の者共に侮られるとは由々しきこと。」(Stage.35)
「ダゴン、お前が言うならよかろう。我が愛馬も、たまには走りたいであろうしな。」(Stage.42)
「覚悟の程は認めよう。だがやはり、力不足だ……冥府神最強のこの俺の力を、思い知るが良い!!」(Stage.48)
データ(プロフィール)
身長 | 58.1m(縮小時:258cm) |
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体重 | 26.6t(縮小時:118kg) |
武器 |
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得意能力 |
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CV | 梅津秀行 |
SA | 日下秀昭 |
概要
ダゴンによると、「冥府神随一の攻撃力を誇る戦闘神」。一人称は『私』だが、『俺』と言う事もある。威厳のある古風な口調で話す。
人物
外見
原典のスレイプニルは足が8本ある北欧神話のオーディンの馬だが、こちらのスレイプニルは金色の線に彩られた漆黒の甲冑で全身を包んだ騎士の姿をしている。
性格
同じ二極神のドレイクとは対照的に寡黙で重厚な性格であり、上記の台詞からして敵でも信念を通そうとする者に敬意を払う高潔さも伺る。何かと曲者揃いの冥府神の中では比較的良識がある部類で、他の冥府神と揉める事はほとんど無い。主であるン・マに絶対的な忠誠を誓っており、同じく忠誠を誓っているダゴンとは盟友の関係。
他方ン・マを復活させる為には手段を選ばないような節が見られ、Stage.42ではダゴンの「神罰執行中のドレイクに加勢しろ」という闇の戒律に反した命令に何の疑問も示さず従っている。冥府神という地位に執着している他、ン・マ転生に懐疑的な意見を聞くと普段の冷静さを殴り捨て声を荒げるほどに激怒する。
能力
馬の力を司り、恐るべき馬力と素早い脚力を兼ね備えており、右手に「オーディンスピアー」なる巨大な槍を、左手に「オーディンシールド」と言う堅牢な盾を装備しており、前者の槍からは『フレンジー・スピアー・クラッシュ』なる最強の槍術を繰り出し、後者の盾もマジレジェンドの『スクリューカリバー・ファイヤートルネード』をもあっさりと防ぐ程に強固。
おまけに尾には「シグルドサーベル」と言う剣まで隠し持ち、メンタル面も含め攻守共に隙が無い。
そして2匹の魔導馬に引かせた巨大な「魔導馬車(まどうばしゃ)」を駆り、その車輪で道征く先の全てを蹂躙し、瓦礫の山に変える必殺技『魔導馬車・八脚突進(まどうばしゃ・はっきゃくとっしん)』の前には如何なる存在も粉砕される運命にある。尚、馬車を引く魔導馬はとても気性が荒く、基本的に誰の言う事も聞かず制御不能なのだが、スレイプニルは何とその2頭を恐怖を抱かせる事により、力ずくで従わせている。
この様に豊富な武器・技を持ち、完全なる攻撃力を誇る彼は『インフェルシアの矛』と呼ばれ、同じく『インフェルシアの盾』と呼ばれるドレイクと肩を並べるのも納得の猛者である。劇中でも冥府十神のリーダーで三賢神のダゴンも彼を「戦士の中の戦士」と称し、五武神のワイバーンからも「一番頼りになる存在」と評される辺り、如何にスレイプニルが他の冥府神からも一目置かれ、恐れられているかが分かるだろう。
それでいて絶対神ン・マの転生を願うリーダー格のダゴンと考えを同じくしている為、彼とは深い信頼で結ばれており、その証として普段の戦術もダゴンに任せている。
活躍
初登場回のStage.35『神々の谷〜マジ・マジ・ジジル〜』では自分たちに立ち向かってきたマジレジェンドをオーディンスピアーの一閃で変身解除させ、力の片鱗を見せつけた。
Stage.38『アニキとの約束〜ゴー・マジロ〜』ではサイクロプスが倒されたことで他の冥府神が動揺していた際には檄を飛ばした。
Stage.42『対決!二極神〜ゴール・ルーマ・ゴル・ゴンガ〜』で苦戦するドレイクをサポートする為に一度登場し、マジレジェンドを圧倒。止めを刺そうとしたところに介入したウルザードがウルケンタウロスになって阻止。オーディンスピアーからシグルドサーベルに持ち替えそのままウルケンタウロスとの激しい騎馬戦を繰り広げるが、ウルケンタウロスからウルザードが急分離するという奇策で一瞬の隙が生まれ、そこを突かれ魔導馬車を破壊されてしまい、ウルカイザーとなって必殺の『天空魔槍斬り』を喰らって怯んだところに魔法陣へと押し込まれて撤退させられた。
Stage.43『茨の園~マジ・マジ・ゴジカ~』ではコレクションの整理の予定をおじゃんにされたことに不貞腐れていたトードをティターンと共に窘めた。
Stage.45『二人はともだち~ジー・ゴル・マジュナ~』ではン・マの魂を見て絶対神誕生の礎になれるなら自分の命を喜んで献上する姿勢を見せた。
Stage.48『決戦〜マジ・マジュール・ゴゴール・ジンガジン〜』ではン・マ復活後、ダゴンの手によってスフィンクスが粛清された後、彼女に代わって第8(最後)の神罰執行神として選ばれる。
自身に課した『魔導馬車・八脚突進による地上界の蹂躙』というルールの下、神罰執行の為に地上へに出現。ビル群を次々に破壊し、辺り一面を瓦礫の山に変えて行く中、マジレンジャーが現れる。
「冥府神スレイプニル、裏切り者のスフィンクスに代わり神罰を下す!」
そう宣言するスレイプニルに対してマジレジェンドとなって応戦する5人。だが、必殺の『スクリューカリバー・ファイヤートルネード』をオーディンシールドで防ぎ切ると、上記の台詞を言い放ち、その上で更に「お前達の力など、神の前では無に等しい!」と言ってシグルドサーベルでマジレンジャーを容赦無く斬り刻み痛め付ける。
「さらば、魔法使い共……フレンジー・スピアー・クラッシュ!!」
そしてオーディンスピアーで必殺の『フレンジー・スピアー・クラッシュ』の猛撃により、5人を変身解除にまで追い遣るスレイプニル。一度はその立ち向かおうとする心すらねじ伏せ、等身大となって止めを刺そうとする。だが、深雪の言葉に勇気を取り戻した魁の『レッドファイヤークラッシュ』によってオーディンシールドを割られ動揺。マジレッドが立ち直ると共に次々と復活する兄弟達の気迫の前に「止めを待つばかりだった魔法使いが、この期に及んで復活するとは……どういうことだ!?」とスレイプニルは度肝を抜かれる。そして5人が繰り出す渾身の『ファイブ・ファンタスティック・エアリアル』がスレイプニルに炸裂。
「ぐわぁぁ――――――ッ!?こ……これが……スフィンクスの言う、勇気の力か!?確か……に……」
スフィンクスが興味を抱き、地上界を残そうとした切っ掛けはマジレンジャー達の持つ無限の勇気と絆の力だった。本来なら人間如きが敵わないはずの二極神である自身を倒す程の、その強さの片鱗を味わい認めながら、スレイプニルは爆散して逝った。
パワーレンジャー・ミスティックフォース
ブラックランス名義で登場。吹き替えは山本兼平氏が担当する。
余談
モチーフは北欧神話の神馬・スレイプニルと騎士。「槍を持ち、馬に乗った騎士」というデザインは北欧神話でのスレイプニルの主たる主神・オーディン(本作のスレイプニルの武器名の由来でもある)やソロモン72柱の魔神・エリゴス(地獄の実力者である点も近いものがある)を思わせる。
『東映スーパー戦隊シリーズ35作品記念公式図録 百化繚乱下之巻 戦隊怪人デザイン大鑑 1995-2012』(グライドメディア)での篠原保氏のコメントによれば馬車に乗っている想定だったのだが、馬車を出すのが難しいという事情から、馬車とウマの意匠が鎧にも取り入れられた「セルフ馬車」的なデザインとなった(馬車の車輪は盾と肩にある)。なので、本当にTVで馬車に乗るとは思わなかったとの事である。
声を演じた梅津氏は2年前の『爆竜戦隊アバレンジャー』ではナナクサルンバの声を演じていた。更に2年後の『獣拳戦隊ゲキレンジャー』にも幻獣バジリスク拳サンヨ役で出演する事となる。
本シリーズ出演時はコミカルな敵役が多い梅津氏だが、スレイプニルを演じる時は鬼灯幻月のような低音でシリアスな声色を用いていた。
ちなみに退場回で流れた曲こそ知る人ぞ知る『勇気はフェニックス』という曲である。
関連タグ
魔法戦隊マジレンジャー 地底冥府インフェルシア 冥府十神 二極神 準ラスボス 悪のカリスマ
スレイプニル 騎士 剣士/剣豪 忠臣 騎士道精神 武人肌 真面目 高潔 悪の美学
冥府神ドレイク:相方。ただし性格は正反対である。スレイプニルとドレイクの中の人はDEATHNOTEにて死神役で共演している(ティターンとワイバーンの中の人もDEATHNOTEに出演している)。
冥府神ダゴン:盟友。
冥府神トード:同胞。性格と戦闘力は正反対。
小津麗/マジブルー:スレイプニルと同じく真面目な性格の持ち主。劇中彼女との個人的な絡みはなかった。
小津勇/天空聖者ブレイジェル/魔導騎士ウルザード/ウルザードファイヤー:スレイプニルと同じく騎士道精神/武人肌の持ち主。第42話では激しい騎馬戦を繰り広げた。
ドーラナイト:『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場した、同じく黒い甲冑を纏う騎士繋がりの戦隊怪人。
デュークモン カオスデュークモン:右手にランス、左手に盾を装備した騎士繋がり。
姫柊雪菜 ユーリ・フロストル:他作品における槍使いで真面目な性格の持ち主。ただし彼女たちはメインヒロインにして麗と同じブルーヒロインである。