曖昧さ回避
- ギリシャ神話の民族。本項で解説。
- オンラインブラウザゲーム「リヴリーアイランド」の登場キャラクター(「ピグミー」タグのほとんどはこのキャラクター)
概要
ギリシャ神話に登場する小人族の一種で、原語では「ピュグマイオイ」と表記する。
ヤギの背中に乗ったり、羊に化けてオケアノスを渡る鶴(あるいはコウノトリ)と戦う奇妙な生活を送っている。なぜ、鶴やコウノトリと戦うのかは諸説あるが、大抵は神后ヘラに対して働いた不敬が原因だと言われている。
『変身物語』においては彼らの女王であるグラーナがヘラの聖鳥である鶴に変えられ、彼女の子孫である鶴との因縁ができたという経緯が語られている。自分たちの女王を酷い目に合わせた女神の使いなので、怒りをぶつけたくなるのもわからないでもない。
別の説ではピグミー族のニコダマスが人間のオイノエーと結婚するも、オイノエーはヘラを敬わなかったせいでコウノトリに変えられ、息子モプソスに会いに行こうとピグミー族を訪れたが、追い返されてしまう。この事がきっかけでコウノトリはピグミー達を攻撃するようになったという。
また、ヘラクレスを縛りあげようとして振り落とされた伝承が後世でガリバー旅行記の元ネタとなったという説もある。
転じて単に小人のニュアンスで使用されるようになり(ピグミーマーモセットなど)、近世には中央アフリカに住むバヤカ族の事を指すようにもなった。
なお日本でも江戸時代にはこの伝承が知られていたらしく、安永8年の黄表紙「怪談豆人形」に登場する小人国からやってきたという化け者たちは、雪舟の描いた鶴の絵を恐れて逃げ出したと描写される。