概要
備中国赤浜村(現在の岡山県総社市赤浜。岡山自動車道岡山総社ICの至近)に生まれ、幼少の頃に井尻野村(現在の総社市井尻野)の井山宝福寺に連れられて仏門に入り、10歳頃に京都の相国寺で春林周藤に師事して禅の修行を積むとともに、天章周文に絵を学んだ。
その後、大内教弘周防の国に移り、住居兼アトリエの雲谷庵を構え雪舟と号した。
遣明船に乗って明に渡り二年の滞在の末に水墨画の技法を自己のものとし、山水画を大成した画人として、日本美術史上の巨匠の一人。
代表作に「山水長巻」「破墨山水図」「天橋立図」などがある。
ねずみの絵
雪舟に関する有名な伝説。
宝福寺に入った幼い頃の雪舟だが、修行をおろそかにして絵ばかり描いていたため、寺の和尚は雪舟の心を入れ替えさせるため仏堂の柱にしばりつけてしまう。
その夕方、和尚が雪舟を柱からほどくため仏堂に行くと、雪舟の足元にはねずみがいた。驚いて追い払おうとするも、それは雪舟が床に落とした涙を足の親指につけて描いたものだった。その見事なねずみの絵を見た和尚は、雪舟が絵を描くことをとがめなくなった。
初出は江戸時代に綴られた『本朝画史』。後年の創作という説もある。
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雪舟をモチーフとしたキャラクター