概要
ギリシャ神話に登場する芸術を司る女神たちであるムーサ、あるいはニュムペーの一柱。
長母音を省略して「エラト」と表記される場合もある。
それぞれの解説は下記を参照されたし。
ムーサとしてのエラトー
芸術を司るムーサたちの1柱で、抒情詩、歌唱、舞踏により愛情を芸術的に表現する“独唱歌(独吟叙事詩)”を司る女神。表される持ち物は“竪琴”。
他の姉妹たち同様にゼウスとムネーモシュネーの娘であり、一説では音楽家のタミュリスは彼女の子供だとされている。
ニュムペーとしてのエラトー
アルカディア地方に住んでいたとされるドリュアスの一柱。
元々はリュコラスの近くにあったデスポイネ女神の神域のパーン神域に仕えていた巫女で、参拝者に神託を伝える役目を果たしていたが、それは古の時代のことであり、パウサニアスの時代にはイスト既に廃れていたとされる。
後にアルカスと結婚してアザーン、アペイダース、エラトスを生んだといわれている。
余談
上述した2柱以外のもネレイスの1人、アルゴス王・ダナオスの50人の娘たちダイナスの1人、ヘラクレスと結婚してデュナステスを儲けたテスピオスの50人の娘の1人にも同名の人物(神)が存在している