概要
北東部の大西洋岸にある11番目の州。最大の都市は州名と同じニューヨーク市だが、州都はオールバニ市。人口はカリフォルニア州・テキサス州・フロリダ州に次ぐ全米第4位で、南端部はニューヨーク市などの大都市圏である。
人口はかつて全米トップだったが、寒冷、物価・税金高、貧困の格差、移民の拠点性などによって最大人口の州をカリフォルニア州に譲っただけでなく、ニューヨーク市以外の都市、特に五大湖周辺は人口減少を続けており、ニューヨーク市とのそれ以外との格差が深刻な問題となっている。
日本ではあまりそのイメージを持たれていないが、牧草地、山林が広がる意外と広大な州であり、畜産、酪農も盛ん。州域はカナダ国境のナイアガラの滝周辺まで拡がっている。北部の五大湖岸にはかつて鉄鋼、製粉で発展した工業都市のバッファロー市と世界屈指の光学都市ロチェスター市(ゼロックス、イーストマンコダック、ボシュロム創業地)、ほかにカレッジスポーツが盛んな学園都市シラキュース市(トム・クルーズ出身地でもある)などがある。ニューヨーク市周辺は温暖・湿潤気候だが、内陸の高原地帯は冬の寒さが厳しい。また五大湖沿岸は降雪量も多く、ロチェスター、バッファロー、シラキュースは日本の北陸地方並みの降雪量があったりする。
同じニューヨーク州でもニューヨーク市とそれ以外の地域では、主要産業・人口密度・生活(例えば移動手段は自家用車と公共交通機関のどちらが中心か)などが大きく異なり、新型コロナウイルス感染症が流行した際には住所・職場がニューヨーク市内の人達と、ニューヨーク州のそれ以外の地域の人達の間ではかなりの温度差が有った。
また州都オールバニは充実した医療制度、生活費、家賃の安さなどから暮らしやすさが見直され、再び人口10万人に回復した(都市圏人口では110万人以上の、そこそこの規模)。