概要
北アメリカ大陸のアメリカ合衆国とカナダにまたがる巨大な5つの湖。英語では Great Lakes と呼ぶ。
上流から順にスペリオル湖、ミシガン湖、ヒューロン湖、エリー湖、オンタリオ湖がある。ミシガン湖はアメリカ合衆国内にあり、あとの4つの湖は米加両国にまたがる。このうちミシガン湖とヒューロン湖は湖面が同じであり、実質的には単一の湖であるとも言える。スペリオル湖は、世界の湖の中ではカスピ海に次ぐ第2位の面積を誇り、淡水湖としては世界最大である。
いずれの湖も同一水系でつながっていて、さらにオンタリオ湖からセントローレンス川で大西洋とつながっている。エリー運河などを通じて、ニューヨーク港にもつながる。
またそれぞれの湖の周りにも小さい湖がある。貴重な観光資源でもあり、また漁業や水運も盛んである。周辺は石炭や鉄鉱石などの資源が豊富。
水運が便利で、地下資源と水力発電による豊富な電力に恵まれていたことから、湖周辺は伝統的に重工業が盛ん。アメリカ合衆国第3の都市であるシカゴをはじめ、デトロイト、ミルウォーキー、クリーブランドなどの大都市が連なる。カナダ最大の都市であるトロントもオンタリオ湖岸にある。
夏は過ごしやすい気候だが、冬は寒冷で、風が強い。昔は冬に凍結していたが、近年は地球温暖化の影響で結氷しなかったり、湖岸付近にわずかに氷が張るだけとなっている。
五大湖周辺は日本列島の日本海側、カムチャツカ半島、北米西海岸のカスケード山脈などと並ぶ世界屈指の豪雪地帯でもある。このことから、五大湖のアメリカ合衆国側はスノーベルトの名で呼ばれる。
なお、エリー湖には昔からUMAの「ベッシー」が生息するという噂がある。