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概要編集

ワールド・トレード・センター(わーるどとれーどせんたー、英語:World trade center)は、各国の企業が入居する商業施設のことであり、日本をはじめ世界各地に同名の施設が存在する。略称は「WTC」。


本記事ではアメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨークマンハッタン区のツインタワーを中核とした旧WTCとその後に再建された新WTCについて解説する。


旧WTC編集

かつてマンハッタン区南部のロウアー・マンハッタンのハドソン川沿いにあった、110階建てのツインタワーを含む大小7つのビル群によって構成されていた巨大商業センターで「世界貿易センタービル」の名でも知られている。設計は日系アメリカ人のミノル・ヤマサキ


元々WTCの敷地となる場所には1960年代まで「ラジオ・ロウ」という電気部品を扱うエリアが広がっていたが、一度は頓挫していたロウアー・マンハッタンの再開発が動き出すに伴い、ラジオ・ロウのエリアが最終候補地となった。1966年8月に建設がスタートし、1973年4月に開業した。


ツインタワーは、北タワー(1WTC)と南タワー(2WTC)で構成され、北タワーの尖塔部は527mと1973年の開業時は、同じマンハッタンにあるエンパイア・ステート・ビルを抜いて世界一高いビル(翌年にシカゴウィリス・タワーに抜かれる)となり、1998年マレーシアのペトロナスタワーが完成するまでツインタワーの部類で世界一の座にあった。


当初は、圧倒的な高さを誇るツインタワーの威圧感から評価は不評であったが、最盛期には世界各国の銀行・金融会社・保険会社・貿易会社・政府機関などが入り、5万人もの人が勤務していた。また、ニューヨークを舞台にした映画やドラマに必ずと言っていいほど背景に登場するようになるなど、ランドマークとしての知名度も抜群で1日に10万人を超える観光客が訪れていた。


地下には広大なショッピングモールも併設され、地下鉄もニューヨーク市地下鉄と対岸のニュージャージー州に繋がる「PATHトレイン」が整備されていた。


一方でその知名度から1993年2001年に反米テロリストによるテロ攻撃の標的となってしまった。特に20019月11日アルカイダによる同時多発テロでは、ハイジャックされた旅客機4機のうち2機がツインタワーに激突。タワーは火災の後に全壊し、周囲のビルやWTC関連施設にも甚大な被害を与え、死者は2763人にのぼった(9.11の記事や外部リンクも参照)。


新WTC編集

テロ事件後、跡地は「グラウンド・ゼロ(爆心地)」と呼ばれるようになり、再建に向けて動き出した。再建案は、ポーランド系アメリカ人のダニエル・リベスキンドの案が採用され、旧WTCの中核であったツインタワー跡の敷地は犠牲者を悼む慰霊の広場や事件に関する国立記念館を配置し、それを囲む形で新たな超高層ビルや地下鉄駅が再建されている。


2014年11月、西半球で最も高いビルとしてワン・ワールド・トレード・センターが541.3mで完成した。全敷地の完成については計画の変更など様々な要因で遅延しており、2029年以降の予定。以前と同じく1〜7の数字を冠するビル群で構成される。そのうちの1つ、4WTCは日本人建築家の槇文彦が設計に携わっている。


関連動画編集

在りし日のツインタワー


WTC跡地の再建の様子


関連タグ編集


外部リンク編集

ワールドトレードセンター (ニューヨーク) - Wikipedia

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