シークレットサービス(英語:United States Secret Service )通称USSPとは、アメリカ連邦保安庁の傘下に属する組織。
歴史
創設の経緯
1865年7月に当時蔓延していた偽造通貨を取り締まる為、財務省を管轄としたアメリカ初の国内諜報機関として創設されたのが始まりである。
その後1833年に省内の個別の機関として正式に承認され、1894年以降は非公式に大統領の非常駐警護を始めた。
マッキンリー大統領暗殺事件以降の動き
1901年9月にウィリアム・マッキンリー大統領(当時)が暗殺された事件を契機にアメリカ連邦議会はシークレットサービスにフルタイムで大統領を警護するよう非公式に依頼。翌年にフルタイムでの大統領警護を引き受けるようになり1913年には議会が大統領の恒久的な護衛権限を承認した。
その後1951年には議会が大統領等の護衛をシークレットサービスが行うことを正式に立法化している。
レーガン大統領暗殺未遂事件
1981年3月31日、就任直後のロナルド・レーガン大統領はワシントンD.C.市内のホテルで開催された会議で講演を終え、大統領専用車に乗ろうとした際に群衆に紛れた男からサタデーナイトスペシャルで撃たれた。
この際にはシークレットサービス隊員が盾となりレーガンを素早く大統領専用車に乗せて避難させた。
なお、この事件では犯人の撃った弾丸の1発がレーガンの左胸に命中していたが、弾丸は心臓をかすめて肺の奥深くで止まっていためレーガンは一命を取り留めた。
また、レーガン大統領の盾になった隊員も1発被弾していたが命に別状は無かった。
ドナルド・トランプ暗殺未遂事件
2024年7月13日、元大統領のドナルド・トランプが2024年アメリカ合衆国大統領選挙のためにペンシルベニア州バトラーで開かれた選挙集会での演説中に狙撃を受けて右耳を負傷。
この際、シークレットサービス達はすぐにトランプを覆い囲んで防ぎ、別の隊員達はすぐに狙撃犯を射殺した。トランプに命の別状はなく、すぐに立ち上がって右手を挙げて無事をアピールしたが、狙撃による流れ弾で聴衆者数名が死傷する犠牲が出た。
職務
アメリカ合衆国大統領・副大統領と次期大統領・副大統領候補と元大統領が警護対象となっているが、シークレットサービスでは当人以外の家族や配偶者への警備も任務としている。
また、要人警護以外では政府小切手を始めとした通貨等価物の偽造やクレジットカード詐欺の捜査を行うほか、コンピュータを使用した犯罪に対する司法権も有している。
装備
小火器
- 拳銃
グロック19(グロック17の小型版)
SIG SAUER P229(.357SIG弾仕様)
- 短機関銃・PDW
- 狙撃銃
- 散弾銃
服装関連
- スーツなどの周囲に紛れ込む服装
- 識別用ラペルピン
- サングラス
- 通信用イヤホン
シークレットサービスが登場する作品
関連タグ
日本の警察の類似組織