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UZI

うーじー

UZI(うーじー)とは、イスラエルの兵器メーカー、IMI社が製造・供給するサブマシンガン。
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概要

 イスラエルの銃器メーカー、IMI(現IWI)社が製造した戦後第一世代サブマシンガンの傑作。“ウジ”とも読む。
 1950年代の中東戦争で実戦投入されて活躍し、その後も世界各地の紛争地帯で使用され続けた。多くの映画・ドラマにも登場した。
 名前は開発者のウジエル・ガル(Uziel Gal)からきている。
 ドイツ軍での採用名はMP2

歴史

 1948年、パレスチナ地方に建国されたイスラエルは、その直後から周辺のアラブ国家と対立関係に陥った。ユダヤ人たちは植民拠点キブツを防衛するべく、単純で誰でも最低限の訓練で扱えるようになる自動火器を求めていた。
 しかし、アラブ諸国と対立している関係上、西欧諸国から武器を入手することは不可能に近かった。そんなイスラエルに武器供与を申し出たのが、チェコスロバキアであった。チェコスロバキア側は同国の銃器設計技師、ヨゼフ&フランティセク・ヤコヴィーが設計した試作サブマシンガン、ZK476をイスラエル側に提示し、この銃を輸出する用意があることを告げた。イスラエル政府はこの申し出に飛びつき……直後、失望を味あわされた。1948年、チェコスロバキアは共産主義国になり、当時のソ連の戦略に従う形で、アラブ国家の側に回ってしまったのである。
 イスラエル政府は大いに失望したが、それでも新型銃の開発は続行せねばならなかった。開発はイスラエル陸軍の主導で行われ、設計はウジエル・ガルと彼のチームによって行われた。このとき、ガルらが新型銃の設計の参考にしたのが、あのZK476SMGであった。
 こうして1951年、ガルらは新型SMGの開発に成功する。この新型銃は開発責任者のガルのファーストネームを取って「UZI」と名づけられ、同年よりイスラエル政府兵器廠であるIMI(イスラエル・ミリタリー・インダストリー)で生産が開始された。
 こうして開発されたUZIは、イスラエル軍に採用されたほか、当初の開発目的でもあったキブツ防衛でもその性能を遺憾なく発揮し、アラブ諸国の兵士たちを苦しめた。また、その優秀な性能から、西欧諸国も本銃に関心を持ち、西ドイツ、オランダ、ベルギー、デンマークで軍制式に選ばれたほか、他の多くの西側諸国でも軍の制式採用を受けた。
 しかし、1960年代初頭にドイツのH&K社が開発したMP5の登場によって状況は一変する。クローズドボルト方式、ディレード・ブローバックという複雑な機構を採用したMP5は当初、各方面からの批判を浴びたが、1977年のモガディシュ事件での活躍を評価され、世界各国の警察特殊部隊の主武装として採用された。彼らが最も評価したのは、セミオート射撃でのMP5の命中精度の高さであった。これは、サブマシンガンの全く新たな運用方法を示唆するものであった。それに対し、旧態依然としたオープンボルト方式を採用したUZIは、セミオート射撃の有効性に疑問符がつくものであった。結局、MP5の普及と共に、UZIは追いやられ、姿を消していった……。
 それでも、UZIは軍用銃として十分な性能を持っていたし、丁寧なメンテナンスが欠かせないMP5と異なり、単純明快な構造ゆえに長期間クリーニングしなくても使用が可能であった。これは、傭兵やゲリラなど、十分なメンテナンス環境が整っていない地域で戦う人々にとっては有り難い特徴であった。ゆえに、1960~70年代にかけてアフリカ各地で勃発した動乱や、その後の地域紛争でUZIは多用され、多くの兵士たちの厚い信頼を勝ち取ったのである。
 現在、IMIから社名変更したIWI社は、今でもUZIを製造・販売している。ただ、各国の軍・警察の求める仕様に応えるため、設計には変更が加えられ、現在ではクローズド・ボルト方式になっている。

特徴

 苛烈なイスラエルの環境を考慮し、耐久性はすこぶる高い。また、生産性を向上させるため、レシーバーはプレス加工成型されたシートメタルで造られている。
 銃体をコンパクトに設計するため、ボルト(遊底)に銃身後端が深く食い込んだ、いわゆるL型ボルトを採用している。
コッキングハンドルには中途半端な位置で離してしまった際にボルトが前進して暴発することがある、というオープンボルト特有の問題を解決するために、最後まで引ききらないと前進しない安全機構を備えている。
自動拳銃のようにグリップ内にマガジンを装填するようになっており、射撃時の重心移動は最小限に留められている。
 毎分600発と、連射性能は当時のサブマシンガンの標準的数値だが、フルオート射撃時の命中精度が高い。これは、先に述べたように射撃時の重心移動が抑えられていること、また比較的重量があることが原因である。
 初期のモデルでは木製ショルダー・ストックが装備されていたが、後に金属製の折り畳み式のものに変更された。また、本銃は特殊部隊での運用も考慮されており、専用のサイレンサ(消音器)も製造・供給された。サイレンサを取りつけて使うときには、より消音効果を高めるため、サブソニック(亜音速)弾が使用された。
 面白いのは、本銃は専用のアダプタを取りつけ、空包を用いることで対戦車グレネードを発射することが可能だった点である。このような機能を備えたサブマシンガンは他にほとんど例がなく、イスラエル独自のアイデアと言える。ただし、圧力の低いピストル空包で重量のあるグレネードを飛ばすのはあまり実用的ではなかったようである。

バリエーション

  • ミニ・ウージー

 特殊部隊向けにレシーバー、バレルを切り詰め小型化したもの。ボルトの後退量が減り、またリコイル・スプリングも強化しなければならなかったため、フルオート射撃時の反動は大きくなった。そのため、反動が少しでも制御しやすくなるように、銃身先端に発射ガスを逃がすスリットが切ってある。

  • マイクロ・ウージー
 ミニ・ウージーをさらに切り詰めたモデル。ストックを折り畳むと大型拳銃ほどのサイズになり、携帯性に優れるが、フルオート射撃時の反動は激烈で、とても制御できるものではない。
  • ウージー・ピストル
 マイクロ・ウージーのストックを取り外し、セミオートのみに機能を限定したモデル。軍用、及び民間市場向けに供給された。
  • ウージー・カービン
 ウージーにロング・バレルを装着し、セミオートのみに機能を限定したモデル。民間市場向けに供給された。

スペック

全長470/640mm
銃身長264mm
重量3500g
作動方式オープンボルト
口径9mm×19
装弾数32発


関連イラスト

UZI
藍さまが弾幕勝負を仕掛けてくるようです。



メディアでの活躍

 本銃は、その個性的なフォルムと、傭兵などの戦闘プロフェッショナルたちに愛用されたこともあって、アクション映画などでよく見かける銃である。ただし、実銃ベースのプロップが揃わないのか、「ウジグラム」と呼ばれる、MAC10ベースの改造プロップも多く用いられている。
 これを見分けるのは簡単で、「ウジグラム」はレシーバー上部のコッキングハンドルが射撃時に前後に動くが、UZIならば動くことはない。

登場作品

【映画】
・『ターミネーター』 未来から来たターミネーターが、現代の銃砲店でUZIを求めるシーンがある。これは、ターミネーターが全く内蔵武装を持ち合わせておらず、武器を現地調達する必要があったからである。
・『コマンドー』 主人公のジョン・メイトリックスが娘を救出するために銃砲店へダイナミック入店した際に入手。後に港とバル・ベルデ共和国でも使用。
・『ワイルド・ギース』 アフリカ某国の大統領の救出に向かった傭兵部隊の戦いを描いたイギリス映画。大量のUZIが登場し、随所で活躍する。
・『戦争の犬たち』 フレデリック・フォーサイスの小説をもとにした戦争アクション。アフリカの新興国・ザンガロのダイヤ利権を狙うイギリスの大富豪に雇われた傭兵部隊の戦いを描く。ちなみに、映画ではUZIが多用されたが、原作小説で使用されたのはシュマイザー・マシンピストルだった。

【アニメ】
・『攻殻機動隊』 劇場公開アニメ『GHOST_IN_THE_SHELL/攻殻機動隊』で、テロリストが派生型のミニUZIに強装弾を込めて乱射し、公安9課のメンバーが乗った装甲バンを破壊するシーンがある。
・『緋弾のアリア』 UZIをセグウェイに付けたような自立兵器が登場する。いい加減な設計してるくせに無駄に強い。 
・『ルパン三世 カリオストロの城』 峰不二子が木製ストック付のUZIを使用。

関連タグ

サブマシンガン MAC10

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