リリー・ポッター
りりーぽったー
同名の人物
『ハリー・ポッターシリーズ』に登場するキャラクターだが、同盟の人物が二名存在する。
- 主人公ハリー・ポッターの母。旧姓表記はリリー・エバンズ。本項で解説。
- 主人公ハリー・ポッターの娘。フルネームはリリー・ルーナ・ポッター。該当項目で解説。
タグと表記揺れ
結婚前(姓が変わる前)の姿の作品はリリー・エバンズ表記でタグ付けされることが多い。また「リリー・ポッター」よりも「リリー・エバンズ」のタグの方が多い。
そのため「ハリポタ リリー」で検索する方が投稿数が多い。(リリー・ルーナ・ポッターの作品もヒットしてしまうが)
『ウィザーディング・ワールド(魔法ワールド)』の人物。両親とも非魔法族(マグル)の家系であるエバンズ家の娘で、所謂マグル生まれの魔女。主人公ハリー・ポッターの母親にしてジェームズ・ポッターの妻。
『ハリー・ポッターシリーズ』の本編開始前には既に故人。
アルバス・ダンブルドア率いる不死鳥の騎士団の中心メンバーとして、闇の帝王ヴォルデモートと何度も直接対決した人物。
しかし1981年のハロウィンに、夫のジェームズ共々ゴドリックの谷にてヴォルデモートの手にかかり殺されてしまう。享年21歳。実はこの時ヴォルデモートはリリーを見逃そうと考えていたらしく、再三『どけ』と言ったものの、リリーはその言葉を退け、命を呈してハリーの盾となり彼を守ったことで「愛の護り」と呼ばれる古代の守護魔法を息子に遺した。
後にハリーを引き取るペチュニア・ダーズリーは実姉。グリフィンドール所属。明朗活発な人柄と強い正義感の持ち主で、誰にも分け隔てなく愛情を持って接したため、皆に好かれていた。
ただし、その正義感の強さから間違えていると思った人物や事柄を人一倍嫌悪している。
それでも友人と思った相手や大切な身内に対しては辛抱強く接するが、もうどうにもならないと判断した相手とは決別する事もある、
Name | Lilly Evans→Lilly Potter
|
---|---|
誕生 | 1960年 1月30日 |
死亡 | 1981年 10月31日 (享年21歳) |
血統 | マグル生まれ |
家族 |
|
所属 | 不死鳥の騎士団 |
出身 | ホグワーツ魔法魔術学校 🔴グリフィンドール寮 |
在学中の地位など | |
杖 |
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守護霊 | 🦌牝鹿 |
技能 |
|
映画版演者 | |
映画版吹替 |
ボリュームのある深い赤毛に、アーモンドのような大きな緑の瞳(息子ハリーにそっくり)を持つ美女。
また作者によれば「姉のペチュニアよりも遥かに美人」ジニー・ウィーズリーのように人気のある女の子だった」なので、かなりモテていたようである。
生い立ち
1960年1月30日生まれ
マグルの家庭に育つ。理解のある親だったようで、リリーに魔力があると聞いて両親は喜んだ。
姉のペチュニアとは幼い頃は仲が良く、チュニーと呼んでいた。
魔法が発現した当初もペチュニアとはよく公園でブランコを使った空中浮遊や花を咲かせる等の魔法を見せる等して一緒に遊んでいた。
その際、ペチュニアが「どうしてリリーは魔法が使えるの?」と質問した時に、物陰で隠れていたセブルス・スネイプが「分かりきった事じゃないか!」と飛び出て半ば乱入した事でスネイプとも接点を持つようになる。
スネイプ的には疑問に答えるつもりで「君(リリー)は魔女なんだ」と言ったり、ペチュニアをマグルと呼んで罵った(意味は分からないが罵倒なのは分かった)事でリリーは当初憤慨し、スネイプを嫌っていた。
しかし、スネイプが魔法の知識を提供したり魔法世界の常識等を教えて貰う内に親交を深め友人となる。
一方、スネイプはリリーには友好的に接するもののペチュニアに対しては魔法が扱えないマグルとして差別意識を向け、辛辣な態度を取っており、魔法で嫌がらせ等を行っていた。
またペチュニアもスネイプを嫌悪して彼の生まれ故郷を馬鹿にしたり容姿を批判する等、強く応戦していた。
リリーはスネイプにペチュニアを侮辱したり魔法を使った嫌がらせを辞めるようその都度怒っていたり、ペチュニアにもスネイプを馬鹿にしないようにと言っていたが、スネイプが考えを改める事は無く、ペチュニアもスネイプに辛辣な態度を取ることをやめなかった。
この二人の険悪な関係もエバンズ姉妹間の関係を悪化させる一因となっている。
ホグワーツ入学許可証が届いた年に、実は魔法に憧れを持っていたペチュニアがホグワーツに「自分も入学させて欲しい」という手紙を送っていた。(マグルであるペチュニアはホグワーツの生徒にはなれないという丁寧な返信が送られた)
リリーはその手紙を見るつもりは無かったが、スネイプが「フクロウ便以外で魔法界と手紙をやり取りすることは考えられない」と疑問に思って見た事でリリーも手紙の内容を知る。
その事がペチュニアに知られてしまった事で、プライドが傷ついたペチュニアに「リリーは産まれ損ない」と罵られ、関係がほぼ破滅してしまった。
学生時代
ホグワーツ魔法魔術学校在籍時はグリフィンドール所属。
スネイプと共に乗った入学前のホグワーツ特急で、後の夫ジェームズ・ポッター(とその親友シリウス)に出会う。
しかしジェームズがこの際、初対面のスネイプの言葉をいきなり否定して来た事、入学後過激な「悪戯」を行った事、リリーへの見せびらかし癖等から、在学途中まで彼を激しく批判していた。
一方でスネイプとの交流は、彼が闇の魔術に傾倒し、マグル産まれを穢れた血と呼ぶようになった事(尚、スネイプはリリーの事は例外扱いしていた。ただリリーがそれを喜ぶ訳がない)等の理由から心の距離が徐々に開いていく。
スネイプがジェームズ・ポッターを批判してた時には、「ポッターが酷いのは分かってるけど、貴方がつるんでいるマルシベールやエイブリーも私の友達(マグル産まれ)に酷いことをしてるのよ」
と言ったが、スネイプは「ジェームズが酷い」という部分しか耳を貸さず、以降もマグル産まれを迫害するグループに所属し続け、彼らのマグル産まれへの暴力行為を「あれはほんの冗談だよ」と言って擁護してた為にリリーはスネイプへの信頼を失っていく。
それでもリリーはスネイプを大事な親友として5年間も見捨てずに庇い続けて諭し続けていた。
しかし5年生のO.W.L試験が終わった日、ジェームズとシリウスがスネイプに「悪戯」してた際にリリーが止めに入って庇ったのだが、その事でプライドの傷ついたスネイプに「穢れた血の助けなんかいらないんだよ!!」と蔑称で呼ばれた事がきっかけで遂に彼を諦め愛想を尽かす。
スネイプからはその後、つい言ってしまっただけだと弁解され謝罪されたが
「私以外の人には平気で、『穢れた血』と呼ぶのに、私だけは違うと言われてどうして信用できるというの?」
と、物事の本質や本当に悪い部分が何かを理解していないスネイプにリリーはそう言い、交友関係は完全に断絶した。
ジェームズとは7年生時から彼が態度や傲慢さを改め、落ち着きを見せ始めた事から交際を始める。
二人ともホグワーツ首席に選ばれた。
同時期にジェームズの友達(シリウスやピーター等)とも、あだ名で呼ぶ程に親密になっていく。
卒業後
卒業後にジェームズと結婚。20歳の時にハリーを出産。
姉のペチュニアにその事を手紙で送った際には破り捨てられる等、和解したとは言い難いもののクリスマスプレゼントで花瓶が送られる程度には姉妹仲は修復していた。
「不死鳥の騎士団」の一員として活動し、三度ヴォルデモートの手から逃れた。
ヴォルデモートにハリーの命が狙われていることが判明して以降、ゴドリックの谷の自宅で軟禁状態に近い生活を強いられる事となってしまったが、彼女自身はそれを苦とせず、むしろ軟禁生活に焦る夫のジェームズを案じていたようだ。
1981年10月31日、ピーターの裏切りによりヴォルデモートがポッター家を襲撃。
リリーとハリーを逃し、ヴォルデモートを食い止めようとしたジェームズの死を悟った彼女は、ヴォルデモートの前に立ちはだかり、息子の助命を懇願し、「死の呪い」を受け死亡した。
なお、この時スネイプが予めヴォルデモートにリリーの助命嘆願をしていたため、当初はヴォルデモートはリリーを殺すつもりはなかった。ちなみにスネイプはダンブルドアにもリリーの助命を嘆願しているが、それは「幼いハリーを帝王に捧げる」というもの。
リリーは落命したものの、「自分が助かる選択肢があるにもかかわらず、自らの命を掛けて愛する者の盾となった」という条件による古代からの魔法が発動。「ハリーはリリーの血縁者であるペチュニアの家ではヴォルデモートに脅かされない」そして「ヴォルデモートはリリーの血が脈打つハリーの無垢な肉体に触れることが出来ない(触れると焼け死ぬ)」という血の護りが生まれた。
4巻にてハリーがヴォルデモートと一対一で決闘した際、逆転呪文によりヴォルデモートの杖から殺人の痕跡、霊体となってハリーを支援した。
7巻ではヴォルデモートと最後の闘いに向かうハリーの前に蘇りの石によって姿を現す。
死を覚悟し「僕の傍にいて」と言う息子に対し、"always"と答えた。
聡明で正義感があり、教授や生徒など周囲からの人気は高かった。映画版ではルーピンは「偏見を持たない女性だった」と述べている。
その人柄や魅力は多くの人物を虜にしており、それによって色々と不幸な事になった者や悩み続けた者もいる。(尚、リリーに非は一切ない)
また、作者によればリリーは早い段階で(少なくとも五年生時点で既に)ジェームズに好意を抱いていたらしい。
それでも好きな男子であろうと全肯定せずに間違いを犯せば嫌われるリスクがあってもキチンと叱り、友人であるスネイプを庇うことを優先する等、恋愛に目が眩まず、とても公平かつ勇敢な女性であることが描写されている。
エバンズ姉妹、リリーとペチュニアがどちらか姉で妹か分からない、あるいは勘違いしているファンも日本には多いのではないだろうか。
それは邦訳者松岡佑子氏に原因がある。
英語では姉と妹を分けて考える概念が薄く、どちらも”sister"となる。それを邦訳者が勝手に姉妹の上下を解釈し、更にその後原作者の発言を受けて修正したり、あるいはしなかったりとよく分からない対応を繰り返した。
1巻:静山社は独断でリリー妹、ペチュニア姉とする
3巻:何の断りもなくリリーを姉に変更
4巻:ふくろう通信で「ペチュニアは意地悪なので姉にしたが作者が妹だと言ったので変えた」と言い訳
5巻:以下、5巻の記述も携帯版もすべてリリー姉に変更
7巻(原書):リリー妹(younger)、ペチュニア姉(elder)だったことが判明
7巻(中韓):中国語版ではずっとリリー妹であることが判明、韓国語版でもずっとリリー妹であることが判明
7巻(日本):リリーが妹であることを表わす記述を省くという荒技で処理
※しかしペチュニアが仕切っているのでどちらが年上かは明らか
電子版・文庫版以降:再びリリー妹、ペチュニア姉に戻る
確認だが、公式ではずっと変わらず
「ペチュニアが姉、リリーが妹」である。
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