概要
母校であるホグワーツ魔法魔術学校の副校長およびグリフィンドール寮監を務める。
また変身術の教師でもあり、合法のアニメーガス(動物もどき)として猫に変身もできる。
非常に難易度の高い守護霊の呪文を使いこなし、決闘においても卓越した技量を見せるという、実技理論の両面において非常に優秀な魔法使いである。
来歴
マグルの牧師であるロバート・マクゴナガルと、魔女のイゾベル(旧姓:ロス)の間に生まれた半純血の魔女。
ホグワーツへの入寮の際、組み分け帽子を5分以上悩ませる「ハット・ストール」という現象が起きた数少ない生徒であった。
これが起きるのは50年に1度と言われており、帽子はグリフィンドールとレイブンクローのどちらへ入れるかを悩み、結果グリフィンドールへ入寮した。
実際、今世紀に7人(非正規の数人を除く)しか習得できていないアニメーガスの変身術をホグワーツ在学中に習得する、レイブンクローの寮への鍵となる謎かけに一発で正解するなど、聡明なレイブンクロー生としての才覚も充分に持ち合わせている。
学生時代はOWL(ふくろう試験、5年次)とNEWT(イモリ試験、7年次)でトップの成績を収め、監督生・首席にも任命され、さらにはクィディッチでも優秀な選手だったという。(彼女のクィディッチに関する話題として、第一作「ハリー・ポッターと賢者の石」の映画版において、ハリーの父ジェームズ・ポッターとグリフィンドール・クィディッチ・チームのチームメイトだったとする描写がある。しかし、ジェームズは1960年生まれ、ミネルバは1935年生まれであり、在学期間が被るどころかジェームズが生まれる前から彼女はホグワーツで教鞭をとっているはずである。二人の誕生日は公式設定であるため、完全な誤植ということになる。)
またWizarding Worldの記事でハッフルパフの寮監、ポモーナ・スプラウトと二年で在学期間が重なっている事が明言されている。
ホグミスでは互いに現在の担当である変身術と薬草学を教え合った仲と設定が出たが、作者監修設定ではない。
先述したアニメーガスについても、悪戯仕掛人たちのように明確な目的あってのことではなく、彼女にとっては単なるスキルアップでしかなかった模様。20世紀中七人しか取得できなかった合法アニメーガスの資格をユーキャン感覚でゲットしたわけである。
卒業後は魔法省への就職を経てホグワーツに就職する。
結婚寸前までいった男性が一人(故郷のマグル)、結婚した男性(魔法省勤めの頃の上司)が一人いるが、どちらとも死別、子供はいないが姪や甥がいる。
母親とも不仲になったり、ハリー・ポッターに登場する偉大な魔法使いは順風満帆とはいいがたい人生を送ってきていることが多いのだが、彼女も例外ではない。
教師として
自身の学生時代の経験もあってか、学業については非常に厳格かつ公正で、規則違反があれば自身が担当するグリフィンドール寮の生徒であっても容赦なく点を引く。
第一巻でハリー、ロン、ハーマイオニーの三人からそれぞれ50点(つまり合計150点)の減点を行ったシーンは記憶に残っている読者も多いだろう。
だが厳しいだけではなく、非常に生徒思いでもある。困難に陥れば優しく諭してくれる一面もあり、生徒の窮地を心配し、時に涙を流すこともある。
そして、『教育』を名目に生徒達を甚振ろうとする大人に対してはどんな権限を有した相手であっても毅然とした態度で接し、身を挺しても生徒を庇おうとする気概ある一面を見せる。
また、5巻の終末では失脚してホグワーツからコソコソ逃げようとしたアンブリッジを追い立てようとするピーブズに歩行杖を貸して援護したり、映画版では『死の秘宝 PART2』にて、ホグワーツ城内の石像を魔法で動かした際に、「この呪文、一度使ってみたかったんですよ」と嬉しそうに話すなど時稀に茶目っ気を見せる事もある。
彼女から見れば作中屈指の問題児かつ良くも悪くも特別な生徒であるハリーに対しても例外ではなく、後述するクィディッチに関する彼への厚遇の他、ホグズミードへの遠足を保護者として許可して欲しいと頼まれた際に許可はできないながらも本当に申し訳なさそうな表情を浮かべる、危険な三大魔法学校対抗試合へのハリーの出場に最後まで反対する、アンブリッジの理不尽な申し付けでクィディッチの生涯プレイ禁止を言い渡されて憤慨するハリーを必死に宥めるなど、(クィディッチに関する事以外は)公平にしかし愛を持って関係を築いている。
その為、ハリーをはじめとするグリフィンドール生からも厳しさを恐れられる反面、それ以上に慕われてもおり、第7巻では彼女の顔に唾を吐き捨てる狼藉を働いたアミカスに対して、極力人を傷つける呪文を使いたがらないハリーが本気の『磔の呪文』をかける程に激怒した程。
ある一点を覗けば、教師としては理想的といってもいい人物な上、アルバス・ダンブルドアにも劣らぬカリスマ性の持ち主。
ダンブルドアからの信頼も厚く、彼の生前から不在の時には代理で校長も担っていた。
勿論、魔法の実力もハリポタの劇中人物の中でも五本の指に入る程に高く、ポピー・ポンフリーからは「一騎打ちであれば闇祓いが相手でも負けない」と評され、7巻では実際にスネイプと互角に渡り合い、(スネイプがわざと防戦に徹していたとはいえ)撤退に追い込んでいる。
実写映画版第八作においてのスネイプとの決闘、およびその後のハリーとの会話シーンは、彼女の優秀さ・厳しさ・優しさの全てが詰まった名シーンであり一見の価値がある。
7巻においてホグワーツが闇の魔法使い陣営に掌握されていた間、副校長としての実権をアミカス、アレクト兄妹に奪われてしまっていた時期もあったが、7巻終盤においてヴォルデモート陣営との全面戦争(ホグワーツの戦い)ではキングズリー・シャックルボルトと共にホグワーツ陣営の実質的な最高司令官として陣頭指揮を執るだけでなく、戦争の終局にはシャックルボルト、ホラス・スラグホーンと共にヴォルデモートを相手に奮戦した。ヴォルデモートが倒れた後は正式に校長に就任した。
唯一の欠点
クィディッチについては熱くなりすぎるところがあり、1年生はチームに入れない規則を捻じ曲げてハリーをシーカーに任命、高性能な箒であるニンバス2000を個人的に贈与、試合が近づくと宿題がゼロになる、反則行為を見せた敵チーム(もちろん生徒)に罵声を浴びせる等々、時として教師の本分を見失うこともある。
ホグワーツミステリーによれば彼女の在学期間にマダム・フーチとの交流があったようで(学生同士だったのか教員としてだったのかは不明)、彼女曰くミネルバのクィディッチへの入れ込み具合は「心酔」と呼ぶべきレベルであり、スリザリンとの試合では反則同然のプレーを受け脳震盪を起こし肋骨を折るような大怪我を負った事もあるという。
と言っても、スリザリン生のように先制で攻撃を仕掛けることもなければ罵声を浴びせるのは重大な反則行為でグリフィンドールの選手が怪我しかけたときくらいであり、当然ながら生徒の学業や生活に支障をきたすようなことはしない。
厳格かつ聡明な彼女が唯一感情を露わにすることがあるというだけであって、作者をして作中最高の魔女と言わしめる彼女の数少ない人間味で、魅力の一部と言えるレベルである。
もう一人のマクゴナガル?
演:フィオナ・グラスコット 吹き替え:渋谷はるか
世界観を共有しているファンタスティックビーストの第二作黒い魔法使いの誕生にて、主人公ニュート・スキャマンダーの学生時代に「ミネルバ・マクゴナガル」(本編では苗字のみ、クレジットでフルネーム判明)という女性の教員がいた描写がなされている。
しかしニュートは1897年生まれ、ハリポタのマクゴナガルは1935年(1925年説も)生まれであるためニュートが学生時代の時に生まれてすらいないため同姓同名の別人が存在することになる。
製作スタッフのミスなのか、親類なのか真偽は不明である。
またマクゴナガルのミネルバという名前、ミネルバは母のイゾベルが祖母(マクゴナガルの曾祖母)に肖って命名したもので、この曾祖母がもう一人のミネルバ・マクゴナガルの可能性も考えられる。
もしくは、原作と映画で設定の差異は少なくないので、マクゴナガルも映画の方の世界線ではそれでも矛盾しない年齢に変更されている可能性もゼロではない。
関連タグ
ハリポタ グリフィンドール 不死鳥の騎士団
(ホグワーツ教職員)
🛡️闇の魔術に対する防衛術→DADA教授参照
🧪魔法薬学→セブルス・スネイプ/ホラス・スラグホーン
🐾変身術→ミネルバ・マクゴナガル/アルバス・ダンブルドア
💫呪文学→フィリウス・フリットウィック
🌿薬草学→ポモーナ・スプラウト
📚魔法史→カスバート・ビンズ
🌙天文学→オーロラ・シニストラ
🔮占い学→シビル・トレローニー/フィレンツェ(ハリポタ)
💡マグル学→チャリティ・バーベッジ/アレクト・カロー
🔢数占い→セプティマ・ベクトル
🥚魔法生物飼育学→シルバヌス・ケトルバーン/ルビウス・ハグリッド/ウィルヘミーナ・グラブリー=プランク
📜古代ルーン語→バスシバ・バブリング
🧹飛行訓練/審判→ロランダ・フーチ
🏥校医→ポピー・ポンフリー
📖司書→イルマ・ピンス
🧼管理人→アーガス・フィルチ
歴代校長
前任 | セブルス・スネイプ |
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後任 | - |