こんなの普通の青春じゃなーい!
概要
通称「裏サポ」
現在のタイトルはコミカライズ化に伴って簡略化されたもので、正式なタイトルは『裏方でサポートしてた芸能一家を追放された僕は、普通の青春を謳歌したい。〜なぜかアイドルや俳優、モデルが推しかけてきて困ってるのに、隣の席の氷の女王が人気Vtuberなのを僕だけが知ってる件について〜』。
「小説家になろう」で連載されている作品。当初はなろうでのみの連載だったが2024年3月から「カクヨム」でも連載されている。
作者は「浜辺ばとる」。
コミカライズ版は2024年5月5日からマンガUP!で連載されており、オウギマサヒロ氏が担当。2025年2月に書籍化される予定。
その名の通り「追放もの」の現代版といった内容の作品。
また、主人公は芸能関係者だったということもあり、アイドル、Vtuber、ファッションモデル、俳優、歌い手、声優、劇団員といったように様々な芸能人が登場するのも本作の特徴。
あらすじ
「伍⦅あつむ⦆、お前とは家族の縁を切ります」
十八歳の誕生日に母からそう告げられる。主人公の伍は芸能一家である天ヶ咲家の七姉妹を裏方として日々支えてきた。しかし、優れた才能がなく、おまけに男であるという理由からいないものとして常に扱われ、ついには家から追放されてしまった。本人は芸能界から離れて普通の学園生活を送ろうと決意するのであったが、転校先の氷の女王と呼ばれる美少女が実は推してた人気Vtuberであることが発覚したり、アイドルや俳優/女優、モデルが伍のもとへ推しかけてきて仕事のサポートをお願いしてきたり、さらには自分と同じ学校に転校してきたりして、自分が望んでいた普通の青春から遠ざかっていくのであった。
なぜなら、家族や本人が気づいていないだけで伍は類まれな才能の持ち主であった。自分の力に無自覚な伍は、彼の実力を知っている様々な美少女たちが自分を推してくれることで、徐々にその力を世間に知らしめて周囲から認められ、新たに自分の居場所を見つけていく。
その一方で、優秀な裏方だった伍が去ったことにより、芸能一家は芸能界での居場所を徐々に失い、没落の一途をたどるのであった……。
《以上、小説家になろうあらすじより引用。》
登場人物(若干のネタバレ注意)
- 逆瀬川伍
本作の主人公。芸能一家「天ヶ咲家」の五男。優れた才能を持ってなかったうえに男であるという理由で(一部を除いた)姉妹たちに蔑まれながらも彼女達を裏方でサポートしていたが18歳になった日に母親から勘当されてしまう。
その後はかつて通っていた高校の理事長の厚意によって新たな高校に転校し、そこで普通の青春を取り戻すべく奮闘することになる。
非常に多才であり確認出来るだけでも「スケジュールの立案」、「服のデザイン」、「踊りの振り付け」、「ヘアメイク」、「作曲」、「トレーニングプランの考案」、「料理」、「合気道」などが全て高水準で出来る。
一方で本人はそのことをあくまで「普通」と思っていて謙虚に振る舞っているため、自分が凄まじいことに気付いていない。また、今まで姉妹のサポートにのみ時間を使っていたため「普通の学生らしいこと」に憧れを持っている節がある。
その多才さと世話好きな性格故に作中では様々な女性からモテているがまったく気付いていない。
- 姫路月夜
本作のヒロインの一人。
伍が転校した学校の生徒で、伍が最初に出会った人物。
ロングのストレートヘアーで八頭身であり、スタイルも抜群。なお、なろう掲載版では黒髪と紹介されているが漫画版では濃い青色の髪になっている。
周囲からはクールだと思われているが実際は内向的で恥ずかしがり屋。
周りには隠しているがVtuberとして活動しており、その際は『星月かぐや』と名乗っている。
ある日、カフェの限定パフェを食べに出掛けた際に不良からのナンパにあって困っていたところを伍に助けられた。その後、伍にメイクを教えてもらったことや本当の自分自身を受け入れてくれたことで彼に好意を抱く。
それからは性格も少し大胆になってきており伍が宝塚の役作りを手伝うために彼氏役を引き受けた際には遊園地までストーキングしていた。
- 芦屋明日花
本作のヒロインの一人。
伍が転校する前に通っていた高校の理事長の娘で、アイドルグループ「アスタリスク」のセンターをつとめている。
絹のような滑らかな金髪をツインテールにしており、緑色の猫目が特徴の美少女。漫画版では髪にピンクのメッシュが入っている。身長は平均的ながらスタイルは抜群。
明朗快活で他の人を引っ張っていけるリーダー気質の性格の持ち主。
伍に対して物語開始当初から好意を抱いているが、本人が素直に伝えられてない上に伍自身がかなりの朴念仁なためなかなか実らない。
伍のことを追いかけて、物語序盤で伍の学校に転校してきた。
どうやら、かつて伍に助けられたことがあったらしくその恩返しもしたいと思っているようだ。
- 宝塚鈴
本作のヒロインの一人。
歌劇団に所属している女性俳優で主に男役を演じている。
銀色のショートヘアーに水色の瞳で中性的な顔立ちをしておりすらっとした高身長の持ち主。バストはそれなりにある模様。
性格は明るく紳士的だが意外とお茶目なところもある。また、本人は隠しているがお化けが大の苦手。
その見た目と性格から周囲からは「王子様」と呼ばれている。ただ、本人はその影響で自分が女性として扱われないことに悩んでいた。そんな時に舞台で女性役をやることになり、気晴らしで勧められたカフェにて伍と出会うことに。
その際に、役作りのため伍に彼氏役を依頼して遊園地でデートをしたのだがデートをしているうちに本気で惚れるようになる。
そしてデートの翌日、伍を追って彼の学校に転校して来た。
- 神戸景凪
本作のヒロインの一人。
ファッションモデルをやっており、海外ブランド「CELENA」で広告塔を務めている。
水色のボブカットヘアーに180cmの高身長で小顔、そして足が長い。
性格はかなりの自由人気質で間延びした口調で話す。
伍とは以前から顔見知りで彼のことを「つむつむ」と呼んでいる。
また、登場人物の中では一番ストレートに伍に対する好意を表していて、彼のことは家族同然だと思っている。
- 西宮茜
本作のヒロインの一人。
伍の幼馴染みで彼とは「あっくん」「あっちゃん」と呼び合う仲だった。
現在は祖父がマスターを務めている喫茶店でウェイトレスとして働いている。
夕陽を思わせるオレンジ色の髪に整ったアーモンドアイが特徴。
性格は男勝りで明るく豪快。昔はもっと喧嘩早い感じだったらしいが現在は落ち着いている。
伍に対しては昔から恋心を抱いているらしいが、伍自身がかなり鈍感なため気付かれていない。
- 天ヶ咲零那
天ヶ咲事務所の社長にして、伍の母親。
目先の利益のことしか考えられない傲慢な性格で、利益にならないなら実の娘でさえ切り捨てる。
また、かなりの男嫌い。
物語の冒頭で18歳の誕生日を迎えた伍をわざわざ家族の前に呼び出して勘当、家から追い出した。
しかし、それからというもの娘たちが不祥事を起こしまくりさらにその影響で自分達の事務所の利益が次々と減っていくなどの災難に見舞われることになる。
- 天ヶ咲一桜
天ヶ咲家の長女。
女性俳優をやっている。性格は母親と同様かなり傲慢で六規が炎上した際にもまるで他人事のように振る舞っていた。
台本通りに演技をするのは上手いが、様々なキャラを臨機応変に演技するのが苦手という俳優にとっては致命的な欠点を持っている。また、資料集めなどは基本的に伍にやらせていたため意見交換の場にもほとんど姿を現さなかったらしい。
- 天ヶ咲二葉
天ヶ咲家の次女。
タレント業をやっている。性格は他の姉妹と同様傲慢な性格。
自分の立場を脅かす存在に対しては容赦がない一面を持つ。
- 天ヶ咲三華
天ヶ咲家の三女。
ファッションモデルをやっている。性格は穏やかだが高飛車で傲慢な面がある。
また、お菓子や紅茶などの甘いものが好きで、ファッションモデルは体型が命なのにも関わらずそれらをファッションショー前に平気で食べている。
その結果、作中のファッションショーでとんでもないことになる。
- 天ヶ咲四葵
天ヶ咲家の四女。
声優をやっている。性格は明るいが他の姉妹同様、伍のことを見下している。
伍が天ヶ家にいた際は辛いものを食べることを制限されていたらしく、伍が追い出された際には辛いもの食べ放題だと喜んでいた。
- 天ヶ咲六規
天ヶ咲家の六女。伍とは双子。
アイドルをやっており、アイドルグループ「プリズムプリズン」でセンターを務めている。
一人称は「俺」。
姉妹の中で中でも一際横暴な性格をしている。伍のことも見下しており、追い出された際には真っ先に彼の悪口を言っていた。
危機管理能力が極めて低く、伍にもそれを心配されていた。
そして、伍を追い出した後に何気なく行なった投稿でとんでもないことを引き起こしてしまう…。
- 天ヶ咲七菜
天ヶ咲家の七女。
歌い手をやっている。ダウナー系の性格をしており語尾に「〜なのだよ」とつけて話す。
歌以外には一切の興味を示さず、伍が追い出された際にも「自分はどうでもいい」と興味を示さなかった。
唯一「V(ファイブ)」という名のボカロPに対してのみは崇拝にも近いほど入れ込んでおり彼を「自分の唯一の理解者」と言っている。
また、聴力が非常に高くある場面で外から室内のヘッドフォンの音漏れを正確に聞き取って見せた。
- 天ヶ咲八芽留
天ヶ咲家の末っ子。
「Utuber」(作中世界におけるYouTuber)をやっている。
活発な性格をしており語尾に「〜なのです」とつけて話す。
他の姉妹と同様伍のことを見下している……と思いきや実は兄としてとても慕っている。
伍を追い出す際に敢えて急かすようなことを言っていたがこれは自分たちの家にいては伍がダメになってしまうと考えていたから。
その後、伍の新居に七菜と共に引っ越して来た。
- 香美雪
天ヶ咲事務所で社長秘書を務める女性。
真面目な人物で伍のことを正当に評価していた数少ない人物。
伍が追い出された際にも零那に抗議したが聞き入れて貰えず、さらに下がっていく自社の状況に頭を悩ませることに。
- 播磨里麻
伍を追い出した翌日に零那が連れて来た新たなサポーター。
小柄で眼鏡をかけており、礼儀正しく真面目な性格。
仕事においては真面目に取り組んでいるが、問題点が多すぎる天ヶ咲家の面々に困惑することもしばしば。
伍のことも知っており彼をサポーターの先輩として尊敬している。
- 金剛、雷太、風太
伍の通う高校の生徒。
金剛は学校内でも有名な不良で、雷太と風太は彼の舎弟。
雷太と風太は序盤で月夜をナンパしていたが、見かねた伍によって合気道でコテンパンにされた。
金剛は雷太達が伍にコテンパンにされたことを聞いて伍を襲撃したがこちらも返り討ちにあった。
その後、自分たちがモテたくて不良をやっていたことを伍に告白。
それを聞いた伍によって3人にヘアメイクが施された。
それを見た三人は改心し、伍のことをメイクの先生として慕うようになった。
余談
何故かヒロイン全員と里麻の苗字は兵庫県由来のものとなっている。