の2種類ある。
新潟市周辺で話される方言
特徴
- 「イ」と「エ」の区別が無い、またはごっちゃになる。
- 女性でも一人称が「俺」。特に俺女という訳ではないが、ごく普通に使われる。
- 特に高齢者の間で顕著だが、若い人の間では廃れつつある模様。
- 「そうだ」が「そうら」になるなど、語尾の「~だ」が「~ら」に変化する。
- 「やらぃやー」(嫌だなあ)「そうらぃや」(そうだよ)などのように小さい「ぃ」が入ることもある。
例文(単語)
新潟弁 | 標準語 |
---|---|
びちゃる(ぶちゃる) | 捨てる |
なまら ※1、ばっか | すごく、とても |
えろいんぴつ | 色鉛筆 |
よむ ※2 | (果物などが)熟す |
※1北海道出身者がかなりの頻度で使っているため北海道弁と解釈されるケースが多いが、ルーツは新潟(主に下越で使われる。逆に上・中越ではほとんど使われていない)である。
※2活用形は「読む」と同じだが、「む」のほうにアクセントが来るように発音する。
例文(文章)
新潟弁 :「新潟はめしがうんめすけ、一度は来てみてくんなせや!」
標準語 :「新潟はご飯がおいしいので、一度は来てみてくださいね!」
新潟弁 :「自転車に乗っている人!危ねすけ、降りなせ!」
標準語 :「自転車に乗っている人!危ないから、降りなさい!」
新潟弁 :「今、なんかアルビが流行ってるみてぇらろも、試合見てるだけでおもっしぇえんらろっかねぇ?」
標準語 :「今、なんかアルビが流行ってるみたいだけど、試合見てるだけで面白いんだろうかね?」
新潟弁 :「この柿、ばっかよーよんでてうんめそうらね」
標準語 :「この柿、とても良く熟していて美味しそうですね」
新潟県で話される方言
新潟県は地図で見ても分かる通り、本土部分だけ見ても南西から北東に細長い形をしており(両端の糸魚川市西端~村上市北端間は直線距離にして東京~豊橋間や大阪~松江間に相当する約240km)、各地の方言は急峻な親不知で妨げられている富山県以外の隣接地域の言葉の影響を強く受けている。一方、佐渡島については北前船の寄港地であった事やかつての流刑地であった関係で関西地方や石川県方面などからの文化流入が大きく、言葉の面でも西日本方言の影響が大きいものとなっている。
そのため、一口に「新潟県で話される方言」と言っても大きく分けて以下の4種類の全く異なる言葉に分類される。
- 中越方言:長岡市を中心とする中越地方や、新潟市を含む下越地方阿賀野川以南の言葉。長岡弁や上記の「新潟市周辺で話される方言」(狭義の新潟弁)はここに分類される。また魚沼市や十日町市などで話される言葉(魚沼弁)については群馬弁に近い特徴も見られる。
- 北越方言:新発田市や村上市など下越地方阿賀野川以北の言葉。山形県の庄内弁に近く(阿賀町などではむしろ福島県の会津弁の方に近い言葉が話されている事も)、東北弁の一種とみなされる。
- 西越方言:上越弁とも。文字通り上越市や糸魚川市など上越地方で話される言葉。信州弁と北陸方言双方の影響が見られる。
- 佐渡方言:佐渡市で話される言葉。前述の通り西日本方言の影響が大きく、他地域の言葉が東日本方言(東海東山方言および東北方言)に分類されるのに対し、ここは西日本方言(北陸方言)に分類されている。