概要
新潟市のシンボルである萬代橋の南に位置する商業施設エリア。新潟駅からも徒歩圏内である。
「万代シテイ」と綴って「ばんだいしてぃ」と読む。「万代シティ」は誤記なので注意。
元々この一帯は新潟交通本社の他、新潟県初のバスターミナルである「新潟交通バスステーションビル(通称「バスビル」)」や車両整備工場などが立ち並ぶ新潟交通のバス事業の要衝が置かれていた。
しかし1964年の新潟地震で甚大な被害を被った上、その教訓からバス事業の拠点を郊外へ分散配置することになったことで規模は順次縮小。加えて残ったバスビルを始めとした施設も被災や老朽化によって手狭となっていき、バス車両の大型化に対応しきれずに機能が低下していた。
そこで新潟駅に程近く古町との中間地点に位置するという立地を生かし、新潟交通はこの一帯をバスターミナルを中心とした商業施設エリアとして再開発することを決定。以後、1970年代より順次再開発が行われた。
バスビルの系譜を継ぐバスターミナル機能や新潟交通本社が入る「万代シテイバスセンタービル」を核にLoveLa万代(旧・ダイエー新潟店)、LoveLa2(旧・シルバーボウルビル)、万代シルバーホテルビル、新潟伊勢丹、ビルボードプレイス、BP2(旧・新潟ジョイポリス)などの商業ビルがペデストリアンデッキで連結されている。
新潟交通のバスはほとんどが万代シテイを通過するためバスからの利便性は高いが新潟駅からは歩いて10分くらいかかる。そのため長らく駅前万代口という一番美味しい場所に大型商業施設がなく、かなり歩いた先にあるという不思議な都市構造だった。
2016年にヨドバシカメラが移転し、2024年に再開発された新潟駅ビル内にショッピングセンター「CoCoLo新潟」が開業したことで新潟駅~万代シテイの間も徐々に商業化していっている。
万代クロッシングなる地下道もあるが、元々は新潟駅から繋がる地下道を作ろうとしたのが地盤の弱さで頓挫したという中途半端な代物で、地上で信号を待ったほうが早いのであまり使われない。自家用車でのアクセスは有料駐車場しかないほか、付近の道路が一方通行が多い迷宮構造になっているため困難。
七色にペイントされたレインボータワーがシンボルだった。以前は昇降して市内を一望する展望台となっていたが、東日本大震災の発生で同クラスの地震が発生した場合、損傷の恐れがあるとの理由でその機能は廃止された。そして、万代シテイ全体の改修工事の実施に伴い2018年8月に解体された。隣に新潟日報メディアシップが建ったのでそっちの展望階で代替可能。
現在のLoveLa万代(三井不動産系の商業施設)には2005年11月までダイエーが出店していた。その流れからか、核テナントとして初の「イオン」名義(現在はイオンスタイル名義)の食品スーパーが出店している。
皮肉なことにダイエーは後にイオンの完全子会社になり、多数のダイエー店舗がイオンに転換することになったが、ここと同時期に撤退した店舗ではイオン出店後にダイエーに再び移管されていたり等、イオンのSM業態は方針が一定しておらず、ある意味では実験的な店舗だったのかもしれない。
2015年より活動するNGT48の拠点は万代シテイ内のLoveLa2(こっちはビル自体が三井不動産所有)。
土日祝にはレインボータワーのレインボーカラーをあしらったマスコットキャラ「ばんにゃい」がバスセンター2階に出没する。