たとえて言えば概要~風切り裂いて走るように~
JR東海の葛西敬之社長(当時)が「新しい鉄道唱歌を」と発起した事を受けて制作されたという経緯があり、同社のキャンペーンソングとして用いられた。
タイトルの由来は、おそらくウィリアム・スミス・クラークの「少年よ大志を抱け(Boys be ambitious)」から。
「元ネタ」通り、世界に向けて旅立つ人へ捧げる応援歌といった感じの曲で、同時に東海道新幹線の新旧基幹列車である「のぞみ」と「ひかり」を歌詞に歌い込む事で鉄道を使った旅も意識させている。
オリコンウィークリーチャート最高位1位を記録。ジャニーズならば当たり前と思われるかもしれないが、初めてチャート1位を取ったのが2001年(デビュー7年目)という遅咲きなTOKIOにとっては、一際大きな栄光であった…
TOKIOの中でも比較的知名度は高い楽曲で、紅白歌合戦では2003年・2013年・2015年・2017年の4度披露された。
なお、歌詞のせいで曲名を「Be Ambitious」と勘違いされることも…。
そして最近では、サビに入る前のフレーズ(I get a true love)におけるリーダーの歌い方に因んで『アヤヤトゥーヤー』が大流行し、メンバー達からも公認されている模様。
ちなみに2020年10月7日には作曲者の筒美京平が、その二ヶ月後の12月23日には作詞者のなかにし礼が立て続けに亡くなっている。さらにTOKIO自体もメインボーカルを担当する長瀬智也と山口達也両者がグループを脱退し、事務所も退所したため、オリジナルでの復活も困難になっている。
我が友よ~キャンペーンよ~
前述の通り、JR東海と関わりが深い曲であり、発売日の2003年10月1日は東海道新幹線のダイヤ改正日でもあった。この改正は東海道新幹線への品川駅新設と「のぞみ」の大増発等を伴う発足以来の大規模なもので、10月1日は東海道新幹線の開業記念日でもあった事から、それらの象徴として大々的なCM展開を行った。
このダイヤ改正から、JR東海所有の新幹線車両の車内メロディもこの曲(始発駅・終着駅はAメロ、途中駅はサビ)に切り替えたほか、当時の最新型であった700系の先頭車両の側面には「AMBITIOUS JAPAN!」の文字を大きくラッピングされ、300系にもメイン画像のシールが貼り付けられた。
キャンペーンは2003年末までの予定だったが、2004年に東海道新幹線40周年、2005年に愛・地球博が行われることもあり延長され、2005年9月25日まで続いた。
車内メロディは、2007年デビューのN700系や2020年デビューのN700Sでも、JR東海所有の車両であれば搭載され流れたが、2023年7月20日をもって終了。翌日からは音楽家 岩崎太整氏による書き下ろし楽曲「会いにいこう」に切り替わった。
歌詞中の「のぞみは、かなう」の一文も、キャッチコピーとして用いる事があり、東海道新幹線のライバルである日本航空(JAL)はこれに対抗し「のぞみへ、先に行っているね」というキャッチコピーを作った。
前述のラッピングやCMなどから、700系=AMBITIOUS JAPAN!のイメージが強く、2020年には700系引退を記念してリニア・鉄道館保存の車両に当時のラッピングが再現されるイベントが行われた。
余談であれ!
東海道新幹線への乗り入れを行っているJR西日本は、別会社という事もあってこのキャンペーンには参加せず、「いい日旅立ち・西へ」をキャッチコピーとする独自のCM展開を行っている。これは国鉄時代の「いい日旅立ち」をリメイクしたもので、内容も「あのころ」の回顧と「西日本」への郷土愛を前面に打ち出すという、JR東海とは対照的な方向性であった。こちらのテーマ曲は鬼束ちひろがカバーした「いい日旅立ち・西へ」(2003年10月29日発売)。そうした温度差は、両社の経営環境・方針の違いがそのまま表れた結果とも言え、よく比較された。
なお、西日本では車両へのラッピングは行わなかった。
関連動画
関連項目
2億4千万の瞳:先輩が唄った「エキゾチック・ジャパン」キャンペーンのイメージソング。JAPANと新幹線繋がりも。
三都物語:JR西日本のキャンペーン(イメージソング)