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ハロー宇宙人

はろーうちゅうじん

藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』のエピソードの一つ。
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概要編集

初出は「少年サンデー」1976年8月10日増刊号。てんとう虫コミックス第13巻ならびに藤子・F・不二雄大全集「ドラえもん」第20巻に収録。


22ページの短編でありながら、UFO宇宙人生物学歴史、文明論、社会への風刺といった藤子・F・不二雄作品の重要な要素を盛り込んだ密度の濃い作品。


あらすじ編集

ある夏の日、ジャイアンが「あついな。氷あずきかなんか食いてえな」と言うと、スネ夫は「ぼくはよく冷えたメロンでもごちそうになってこよう」と言う。ジャイアンとのび太はスネ夫がどうするのかいぶかしむが、そこでスネ夫は近所にある「円番」という人の家に行き、円番に「UFOを見た」という話をする。すると円番はスネ夫にメロンを出して、スネ夫の出まかせの話を熱心に聞き入る。円番はUFOマニアだったのだ。

その話をのび太から聞いたドラえもんは「やりかたがきたない」と怒り、自分もUFOの写真を撮ろうと言い出す。それはインチキ写真ではなく、火星の極冠近くに生息しているコケを進化退化放射線源で進化させて火星人にしようというのだ。さっそくドラえもんは、ロケットで進化退化放射線源を火星に送る。

やがてコケの中からキノコのような形をした火星人が進化し、原始社会を経て文明をつくるようになる。そして火星人はロケットを造って地球に来るが、そこで火星人は都会の汚れた空気や騒音、さらにジャイアンとスネ夫がのび太をいじめる様子や、特撮ヒーロー番組を夢中になって見るのび太とドラえもんを見て、地球人は野蛮で血を見るのが好きだと恐怖心を抱く。さらに火星人のロケットがたまたま円番の目に留まり、それをUFOのおもちゃと勘違いした円番は、スネ夫やジャイアンがおもちゃのUFOを使ってインチキ写真を撮り、自分をだましていたと気付く。一方ジャイアンとスネ夫は、火星人のロケットの写真を撮り、本物のUFOの撮影に成功したと喜ぶ。

ロケットが火星に帰ると、報告を聞いた火星人たちは「地球の近くになんかとても安心して住んでいられない」と言って、ロケットで遠い星に集団移住することを決める。モニターでロケットの大群が飛び立つのを見たドラえもんとのび太は、ロケットが地球に来るとカメラを手に待ち構えるが、ロケットはいつまでたっても現れない。ドラえもんたちは火星の都市が廃墟になっていく様子を見て、自分たちの計画が失敗に終ったとあきらめる。その一方で、ジャイアンとスネ夫が火星人のロケットの写真を円番に見せても、円番はそれを取り合おうとしないのだった。


備考編集

  • ドラえもんが新世界を創造するエピソードは、ほかにも「地球製造法」(てんとう虫コミックス5巻)、「しあわせのお星さま」(同18巻)、「異説クラブメンバーズバッジ」(同23巻)などがあり、作者の晩年にはこのテーマの集大成として長編「のび太の創世日記」が描かれている。いずれの作品からも、生物や文明の進化の歴史に対する作者への関心の深さがうかがえる。

関連タグ編集

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