概要
水田わさび版『ドラえもん』のエピソードの1つで2009年6月26日にスペシャル回として放送。
あらすじ
2009年6月26日。裏山で青い鳥を見かけたのび太はしずかたちも誘って、青い鳥を探しに行くことにする。
ところが当日になって、しずかたちは駅前にやってきたアイドルのジョン(本作の元ネタの1つに登場する人物が元ネタか?)のほうを優先してしまい、のび太は落ち込んでしまう。
青い鳥を探す気になれずに帰宅したのび太の前に未来デパートの配送間違えで未来のロボット少女ルリィが送られてきた。
健気で一生懸命ながらもやりすぎてしまうルリィに振り回されながらものび太はルリィのおかげでしずかたちの件から立ち直り、ルリィと一緒に青い鳥を探しに行く約束をする。そんな2人を温かく見守るドラえもんであるが3人は気づいていなかった。ルリィが何者かに操られ、のび太を殺そうとしていることに…
翌日、学校に登校したのび太にジャイアンとスネ夫はハリウッド映画の試写会(これも元ネタはアレであろう)観たさに掃除当番を押し付けようとする。それに怒ったルリィが暴れたことにより、のび太たち3人は先生に怒られ、プールの掃除をすることになってしまった上、ジャイアンとスネ夫はのび太に押し付けて帰ってしまう。
ルリィのせいで踏んだり蹴ったりだと怒るのび太だがルリィが自分と同じであることに気づいたことで和解。ルリィと共に掃除を終わらせたのび太は先生からジャイアンとスネ夫がいないことを問われると「後はゴミを捨てるだけなので2人は先に帰りました」と嘘を付いてしまったが先生はのび太が真面目に掃除をしたからか疑わなかったのでのび太はルリィと共に青い鳥を探しに行けることになった。
一方、ドラえもんに頼まれ、ルリィの件で未来デパートに連絡を取っていたドラミは現代にやってくると未来デパートはルリィを送っていない上、ルリィシリーズは廃棄処分が決定した欠陥品とされていることをドラえもんに伝える。より詳しく調べるためにドラえもん兄妹はルリィが作られた未来の工場に向かい、そこでタイムパトロールからワルサーとゴンドの2人組の犯罪者がルリィを使って、のび太を暗殺しようとしていることを知らされる。
のび太の許に向かったドラえもん兄妹だったが暗殺用に切り替わったルリィに倒されてしまう。そのままのび太を暗殺しようとするものび太との思い出が蘇ったことでルリィは正気に戻る。
ワルサーとゴンドは最後の手段として、巨大ロボット・ターリネーナー(言うまでもなくコレのパロディである)を操縦し、のび太に襲いかかってきた。ドラえもん兄妹は倒れたままであり、ルリィも窮地に陥るがのび太を守る為、ルリィはターリネーナーの粘着式時限爆弾を逆に利用して特攻。ターリネーナーは倒され、ワルサーとゴンドはタイムパトロールに逮捕される。
ワルサー一味がのび太を暗殺しようとしたのはのび太が蹴った小石によるトラブルからコンピューターウイルスが発生して、ワルサーの先祖の世界征服を台無しにしてしまった歴史を改変させるためであったのだが皮肉にもこの騒動で小石の件が発生してしまったのだった。
事件後、ルリィの活躍でルリィシリーズは見直されたことで廃棄処分を免れ、修理されることになったが自分の知るルリィは亡くなったことから意気消沈したままののび太。そんなのび太の前に青い鳥が現れ、その青い鳥がルリィの生まれ変わりであることを信じて立ち直ったのび太は先日の件で謝罪に来たしずかとジャイアンとスネ夫とも和解するのだった。
余談
本作は原作の存在しない所謂アニメオリジナル作品である(ただし、原典と考えられるものとして「ロボ子が愛してる」(TC2巻)がある)がSF要素を多く盛り込んだストーリーのシリアスさやルリィのキャラクター性などが好評を博し、「特に好きなドラえもんのテレビアニメ回」として本作を挙げる方も見られるほどの人気回となった。
予告では、ルリィの紹介はほとんどされず、シュワルツェネッガー似のロボットが登場することばかりクローズアップされていた。
その為、彼女がメインの話であることに面喰った視聴者もある程度いたと思われる。
ゴンド役の田中亮一は、大山ドラ時代ののび太の先生である為、本作では、新旧先生共演にもなった。