走ルンです

はしるんです

JR東日本の所有車両「209系」、及びそれに連なる系統の蔑称。

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目次 [非表示]

1 概要

2 209系のその後

3 寿命半分のその後

4 関連イラスト

5 関連タグ

5.1 直流

5.2 交流

5.3 交直流

5.4 路線

もしかしなくても→209系（JR東日本）/70-000形（東京臨海高速鉄道）

概要

名前の由来はレンズ付きフィルム（ワンウェイカメラ）「写ルンです」。

何故こんな名前なのかと言うと、国鉄時代の古いものを末永く大切に使いましょうという指針を捨て、最新型の車両を作ろう！というわけで重量・製造費・寿命の3つを半分にした省エネ車両を作ったところ、「寿命半分」及び内外装の仕上げや6ドア車の悪印象などもあり鉄オタから激しい批判を受けたのである。これらの事について詳しくは209系を参照していただきたい。

稀に表記ゆれとして「走るンです」というタグが付けられることもある(「ル」がカタカナかひらがなか)が、ネットでの一般的な表記、元ネタである「写ルンです」はカタカナ表記である。

「使い捨て電車」やデザインをプレハブに例え、「走るプレハブ」と呼ぶ人も存在する。因みに209系初期車は表面がボコボコなことで知られた。

狭義では「走ルンです」とは209系0番台・900番台系列自体を指す（当系列以降に登場したE217系や209系3000番台・500番台系列以降は「寿命半分」の項が削除され、余剰廃車を除いて新製後25年程度使用する方針に変更されたため）。

共通の特徴として、主にUVカットグリーンガラスによる側窓カーテン省略、座席間に縦手摺直接取付、転換クロスシートの拒絶、デザインの簡略化が見られる。(そもそも転換クロスシートは国鉄民営化以前から首都圏地区で国鉄・民鉄問わず忌避されていたが)

カーテンを省略した223系2000・2500番台初期型で車内の乗客が熱中症で病院送りになり、救急車手配の為に運休や遅れが多発した為に後期型で再びカーテン完備に戻され、初期型にもカーテンが取付けられた。それ以降、同形式が走る関西地区では殆どの車両がカーテン完備とされている。
縦手摺は直接取付だと本来の着席幅よりも狭くなり(仙台市地下鉄は予め1人分潰す代わりに逆に広くした)、それによって生じる密着状態に起因する乗客同士のトラブル(暴行など)が発生しやすく、実際にこれを悪用した痴漢事件が複数回起こっていた。
名鉄では2200系一般車の全編成、300系・3300系・3150系初期型に転換クロスシートを、近鉄ではシリーズ21の一部にデュアルシートを、そして22600系や16600系に至ってはリクライニングシートを採用している。

JRに加え大手私鉄にも、この系統の車両をベースにしたものが多数導入されており、そちらもこの名称で呼ばれることが度々ある。こちらは私鉄の個性を奪った存在としてさらに嫌われやすい傾向にある。

私鉄の場合は沿線イメージに直結するため、2010年代末になると相鉄のヨコハマネイビーブルーや京急 1000形(17次車以降)のように全面塗装を復活したり、東急2020系のように内装に金をかける動きが出ている。

2010年代になると走ルンですシリーズ愛好者も多くなった。というのは理屈によるものではなく、鉄オタがJR世代に交代したことによって、地元の車両しか知らない層が出てきたこと、地元ナショナリズムの高まり、幼少期の思い出の車両だから、他に無いからといった点からである。

209系のその後

京浜東北線・根岸線用の209系は2010年に営業運転を終了し、多くの編成が2000番台・2100番台として千葉支社管内各線、また南武線用の2200番台へ転用されたものの、一部の編成と余剰となった大量の中間車(主にサハ)が落成からたったの十数年であるにもかかわらず廃車になっているうえ、その後2200番台は観光列車「B.B.BASE」に魔改造された一編成を除きわずか7年程度で全車廃車になっている事から「使い捨て」と言う表現はある意味間違っていない。

一方、209系は廃車後の部品リサイクルについても考慮して設計されており、その点では回収後に点検・再利用される「写ルンです」とよく共通しているともいえる。(事実、901系のクーラーを搭載している編成や廃車になった2200番台のインバーターを流用してインバーターの更新を行った編成がいる)この点においては後継車両も転属時の短編成化に伴う余剰廃車の際に引き継がれている。

寿命半分のその後

先述のように209系→E231系→E233系と世代が進につれ寿命半分は鳴りを潜めていき、2021年にJR東日本はそれまでの地方路線には短編成化などを行った古い車両を転用する方針から直接新車を投入し、同一線区で長く使い陳腐化したら延命工事を行う方針に切り替えたため、寿命半分は完全に消滅する事となった。