概要
JR東日本が次世代の車両の開発・性能向上を見越して製作された技術試験車両である。「MUE-Train」とは「MUltipurpose Experimental Train」(多目的の試験用鉄道車両)の意味。
当時、京浜東北線で置き換えが進んでいた209系電車のうち、浦和電車区に所属していた0番台の第2編成10両編成から中間車3両を外し、残った7両に改造を施した。改造後は川越車両センターへ転属となり、各種試験を実施。2011年に中間車「サヤ209-8」が試験終了で廃車され、現在は6両編成。運行区間は種車の関係上、首都圏の在来線が基本で、その範囲内で走れるように、保安装置は複数搭載している。
外観は、京浜東北線時代のスカイブルーの帯からブロックパターンになっている白を巻き、2011年に廃車された4号車のサヤ209-8は中央部の窓と方向幕が埋められていたが、それ以外は帯の色が変更になった以外は大きな変化が無い。しかし、千葉地区に転属した0番台(改造された2000番台・2100番台)はスカートが大型の物に交換されたのに対し、当編成は原型を維持しており貴重な0番台オリジナルスタイルを守っているのは、忘れてはいけない特徴の一つと言える。また、妻面に設置された転落防止幌には、京浜東北線時代のスカイブルーが残っていたりする。
当車両で試験的に搭載された次世代型車両制御システム「INTEROS」は、E235系で採用・量産化につながっている。