概要
731系とは、JR北海道の通勤型電車である。
老朽化した711系の置き換えと通勤輸送改善を目的に導入された。
札幌都市圏ではJR化以降3ドアの721系が導入されていたが、デッキ付きのため乗降に時間がかかり、人口の一極集中もあり混雑率は250%、4~5分の遅延が日常茶飯事と化していた。
そのため、北海道の鉄道車両では初のオールロングシート・デッキなしの構造を採用した。
客席と外の仕切りがなくなり外の寒気がモロに入ってしまうので、エアカーテンや遠赤外線暖房など、暖房設備を強化。長時間停車する場合はボタンで開閉できる半自動ドアも設置された。
また、本形式は同時期に製作された同一車体のキハ201系気動車との協調運転が可能である。
これらの新機軸が評価され、1997年に鉄道友の会ローレル賞を受賞している。
また、これ以降札幌都市圏に導入された733系・735系は本形式の形態を踏襲しており、いずれも併結が可能である。
形態差は少ないが、1996年から99年にかけて製造されたG-101~G-119編成と2006年に増備されたG-120、G-121編成に大別できる。
2006年製の車両はトイレが車いす対応になって大型化されたため、その近くのドアが中央に寄っている。
現在、登場から20年になる初期車から更新工事が始まっており、
・主電動機(モーター)をはじめとする機器を733系と同等のものへ交換
・座席の交換
・転落防止幌の設置
・先頭車の自動貫通幌連結装置の撤去(同型のキハ201系も施工)
などが行われている。