概要
日本国有鉄道(国鉄)・JRグループにおいてはおおむね都市圏・都市間の中距離輸送に対応した車両がこの区分となっている。
国鉄時代は片側3扉でセミクロスシート/トイレ装備が標準となっていたが、国鉄末期頃からは扉数が異なるもの、クロスシート部分を転換クロスシートに変更したものや全席ロングシート車も出現してきている。
形式号について
厳密には国鉄時代の形式号は3ケタで、先頭が電源方式(1~3:直流用、4~8:交流用または交直両用、9は例外で技術的な試作車全般につけられる)、2ケタ目が用途(1~3:一般用、5~7:急行用、8:特急用、9:試作・試験車)、3ケタ目は形式の固有の番号のために使われる。というようになっている。
しかし首都圏の直流用近郊型電車として111系/113系/115系が大増備されたため、慣習的なものとして2ケタ目を1としていた。
一方、交直両用では当初50Hz用と60Hz用を分ける必要があったことと、新性能の近郊型電車としての登場が先から、401系、421系と付番されていた。後に50Hz/60Hz両用型の415系が登場するが、この際401系・403系を直流用に合わせて411系・413系と改番する計画があった。415系が当初空番の410~413の形式号を飛ばして付番されたことや、共用となるTc車のみクハ411形となったのはこのためである。
しかし、実際には改番は実施されず、JR化後も15年近くまで経って淘汰されるまでこのままだった。
なお、急行型の格下改造で実際に登場した413系は上記の計画によるものとは全くの別物で、引き通し線ジャンパが異なるためそのままでは415系とは併結できないが、交直流急行形とはバラ単位で併結できる。
JR化後は用途号1が一杯になってきてしまったため、JR北海道とJR西日本では2も使われるようになった。JR東日本では、E231系以降形式としては一般型として通勤型と統合されたため(実際には仕様が異なり区分番台で分けている)新たな近郊形は登場していない。JR東海では電源号3に空きがあり、JR九州は電源号8がまだ使われていなかったため、それぞれ311系、811系からスタートし事実上国鉄の慣習を受け継いでいる。JR四国は形式号規定そのものが全く変わっている。
また、田町区の165系全廃に伴って空いた急行型用の5~7について、JR西日本では一般用途の電車に割り当てるとしている(JR東日本とJR北海道では特急形に割り当てている)。
該当車両
※太字は既に形式消滅となった形式。
国鉄
70系 111系/113系 115系 117系 119系 121系 123系 211系 213系 401系/403系 413系 415系 417系 419系 421系/423系 711系 713系 715系 717系
JR東日本
JR東海
JR西日本
JR北海道
JR四国
JR九州
811系 813系 815系 817系 BEC819系 821系