概要
JR九州が開発を進めていた、蓄電池電車の実用化に向けて開発された一般近郊形車両。先に登場していたJR東日本のEV-E301系同様の架線充電式蓄電池電車で、あちらが直流から充電するのに対し、この形式は交流から充電する。電化区間では通常の電車として走るが、蓄電池の電力で非電化区間も走れるようになっている。「DENCHA」(デンチャ;英語の「Dual Energy Charge Train」に由来し、さらに「電池」を掛けている。2ちゃんねらーのくだらない煽りではない)という愛称が与えられている。
車両はアルミ製の2両編成。内外装は817系2000・3000番台や305系がベースになっており、液晶式車内表示機、ロングシートながらハイバック座席の採用、ドア開閉ボタンを設置して半自動対応となっているなど305系で採用された基軸が当形式でも採用されている。
2016年度に若松線(筑豊本線の一部区間)向けとしてまず1編成が投入され、秋に営業運転を開始。翌17年3月ダイヤ改正でさらに6本が投入され、同線の列車はこの形式に統一された。0番台は若松線のほか間合いで福北ゆたか線でも運用され、福北ゆたか線での運用では同じ直方車両センター配置の817系と併結しての運用も行っている。
2019年3月ダイヤ改正では香椎線にもBEC819系を導入。車側カメラのついた300番台として11編成が製造され、香椎線で運用されていたキハ40系を一気に置き換えている。
関連項目
EV-E801系:このBEC819系のOEM車両として開発されている。