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概要編集

神奈川県東海道本線国府津駅から進路を北へ取り、松田駅山北駅を経由し、静岡県御殿場駅を経て、東海道本線沼津駅へ至る60.2kmの路線。

全区間の1/3ほどが関東地方に属するがJR東海管轄となっている。

同社の在来線で唯一、神奈川県を通る路線である。

2018年より導入した駅番号はCB


1889年東海道本線の一部として開業(当時は複線)し、1934年丹那トンネル開通に伴い現在の路線名(支線)となった。

1944年には、戦時中不足でレールが供出され、複線から単線となっている。

そのため現在も、トンネルや鉄橋などに複線だった頃の痕跡が残っている。


松田駅~沼津駅は国道246号及び東名高速道路と並行する。

旅行記用地図(2018年版)御殿場線


主な沿革編集

戦前・戦時中

  • 1889年2月1日:国府津~御殿場~沼津間が開業。路線開業に合わせて松田駅、山北駅、小山駅(現・駿河小山駅)、御殿場駅、佐野駅(現・裾野駅)、沼津駅がそれぞれ開業。
  • 1891年:1月12日に御殿場~沼津間が複線化。3月1日には小山~御殿場間も複線化。
  • 1896年4月1日:線路名称制定に伴い東海道線の一部となる。
  • 1898年6月15日:初代三島駅(現・下土狩駅)開業。
  • 1901年:2月5日に国府津~山北間が複線化。同年6月11日には山北~小山間も複線化される。
  • 1909年10月12日:線路名称制定に伴い東海道本線の一部となる。
  • 1912年:マレー式機関車の9750形、9800形、9850形蒸気機関車が山北~沼津間の急勾配区間で使用される。7月1日に小山駅が駿河駅に改名。
  • 1915年7月15日:佐野駅が裾野駅に改名。
  • 1922年5月15日:下曽我信号場が駅に昇格し、下曽我駅となる。
  • 1925年5月頃:マレー式機関車の9800形3両を使用した山北~沼津間での重量貨物列車の牽引試験を実施。
  • 1934年:10月1日に三島駅(初代)が下土狩駅に改名。2か月後の12月1日に丹那トンネル開通に伴い、国府津~御殿場~沼津間の名称が御殿場線に改められる。
  • 1943年7月11日:第二次世界大戦中の物資不足により不要不急線に指定され、単線化される(外されたレールは現在の山陽本線の岩国~徳山間にあたる柳井線の新線建設に使われた)。
  • 1944年:8月1日に富士岡信号場が富士岡駅に、12月8日に岩波信号場が岩波駅となる。

戦後

  • 1946年1月15日:大岡駅が開業。
  • 1947年:7月15日に谷峨信号場が駅に昇格し谷峨駅となる。9月15日には足柄信号場が移転・駅に昇格し足柄駅となる。
  • 1948年6月1日:上大井駅が開業。
  • 1952年1月1日:駿河駅が駿河小山駅に改名。
  • 1955年:9月1日に旅客列車が気動車になる。1か月後の10月1日には小田急電鉄の新松田~松田間の連絡線が開業し、キハ5000形使用の新宿と御殿場を結ぶ準急列車「芙蓉」の運行が始まる。
  • 1956年12月25日:東山北駅と相模金子駅が開業。
  • 1959年7月2日:特別準急「朝霧」「長尾」の運行が始まる。
  • 1962年7月20日:南御殿場駅が開業。
  • 1968年:4月27日に国府津~御殿場間が電化。東京~御殿場間の急行「ごてんば」の運行開始。7月1日に御殿場~沼津間が電化したことで全線電化。これに伴い小田急電鉄からの乗り入れ車両がキハ5000形から小田急3000形「SSE」に変更され、同時に「芙蓉」「朝霧」「長尾」の名称が「あさぎり」にが統一される。
  • 1979年:115系の運行開始。入れ替わる形で電化当初から使用されていた72系が引退。
  • 1982年:下曽我~沼津間の貨物営業が廃止される。
  • 1985年:東京~御殿場間の急行「ごてんば」が廃止。

国鉄分割民営化以降

  • 1987年4月1日:国鉄分割民営化に伴い、JR東海が御殿場線を継承。JR貨物が第二種鉄道事業者となり、5年ぶりに貨物営業が復活。
  • 1989年10月:富士岡駅と岩波駅に行き違い設備が設けられる。
  • 1994年11月27日:キハ82系を使用した「御殿場線60周年記念号」が沼津~下曽我間で運転される。同年12月4日には丹那トンネル開通60周年記念でEF58のプッシュプルと14系客車を連結した「丹那隧道60周年記念号」が函南~御殿場~国府津~熱海~沼津間で運行される。
  • 1999年6月11日:老朽化した115系の置き換え用として313系3000番台の定期運用が始まる。12月4日には一部の列車でワンマン運転が始まる。
  • 2002年9月7日:南御殿場駅以来約40年ぶりの新駅、長泉なめり駅が開業。
  • 2004年11月20日~21日・23日:EF58重連と14系客車使用の「御殿場線70周年記念号」が運行される。
  • 2006年10月1日:313系3100番台の定期運用が始まる。同年12月にはロングシート車も運行を開始。
  • 2007年:2月14日に115系の定期運用、3月16日に113系の直通運用をそれぞれ終了。
  • 2010年3月13日:御殿場~沼津間でTOICA導入。
  • 2014年11月22日~24日・29日・30日:御殿場線80周年を記念して急行「御殿場線80周年371号」が運行される。なお、本列車をもって371系は引退となった。
  • 2018年12月12日:「MSE10周年記念ツアー」用の団体臨時列車として綾瀬→御殿場を東京メトロ千代田線と小田急小田原線経由で結ぶ「メトロあさぎり号」を運行。
  • 2019年3月2日:下曽我~足柄間でTOICA導入。
  • 2021年3月13日:国府津駅でTOICAが導入されたことにより、全区間がTOICA対応区間となる。
  • 2022年4月2日:神領車両区から静岡車両区に転属してきた313系8000番台が代走運用で初入線。
  • 2024年:2月17日に神領車両区から静岡車両区に転属してきた313系1300番台が運行開始。11月~12月頃には315系3000番台が沼津~御殿場間で運行開始予定。
  • 2027年(予定):315系3000番台を使用した4両編成のワンマン運転を開始予定。

ダイヤ改正関連

※国鉄分割民営化以降の出来事を記載

  • 1991年3月16日:ダイヤ改正。小田急電鉄の乗り入れ急行「あさぎり」が特急に昇格。運行区間を新宿から沼津までに拡大され、運行車両は371系小田急20000形「RSE」に変更され、お互いの車両が御殿場線と小田急線を相互直通する形に改められる。
  • 2006年10月16日:ダイヤ改正で東京方面からの直通列車が1往復に減便。
  • 2007年3月18日:ダイヤ改正で上り東京行きが国府津行きに短縮され、東京方面からの直通は下り列車のみとなった。
  • 2012年3月17日:ダイヤ改正。371系と20000形「RSE」による「あさぎり」の運行が終了(相互直通廃止)。運行区間も新宿~御殿場間に戻り、「あさぎり」の全列車が小田急60000形「MSE」による運行になり、再び小田急車両による片乗り入れとなる。またJR東日本E231系の乗り入れが廃止。
  • 2018年3月17日:ダイヤ改正で、特急「あさぎり」が「ふじさん」に改名。
  • 2024年3月16日:ダイヤ改正で、211系の御殿場~国府津間の定期運用が終了。沼津~御殿場間の1往復のみの運転となる。

運行形態編集

幹線であるが、普通列車のダイヤは御殿場~沼津間が日中30分ヘッド、国府津~御殿場間が1時間ヘッドと、ローカル線並みである。

列車は日中が2両~3両編成、ラッシュ時は5両~6両編成の列車も運行される。

運転士・車掌はいずれも沼津運輸区の担当。

2両編成の一部列車はワンマン運転


朝と夕方は、東海道本線静岡方面及び、三島駅への直通列車が運行されている。


松田-御殿場駅間では、小田急電鉄の片乗り入れによる特急列車「ふじさん(旧あさぎり)」が運行され、小田急線経由で新宿まで乗り入れている。

「ふじさん」は小田急線の新松田駅手前より連絡線を経由し、御殿場線の松田駅に発着する。

新松田駅と松田駅は至近距離にあるが、電車が頻繁に行き交う新松田駅に比べ、松田駅は鄙びた佇まいである。


交通系ICカードの取り扱い編集

下曽我〜沼津(〜JR東海区間内)でTOICA/Suica/PASMOなどの交通系ICカードが利用可能であるが、国府津とこれを跨ぐ経路ではICカードは利用できない(松田駅で新宿方面に向かうふじさんに乗車する若しくは新宿方面からのふじさんで松田駅で下車する場合はPASMO利用可)。

そのため事前に当該区間の乗車券を買っておく必要がある。

2021年春より全線でTOICAが利用可能となり、国府津駅をまたぐIC定期券が発売された。

又、東海道本線の熱海駅函南駅も跨っていく事が出来ないので、交通系ICカードのみの移動の場合、松田駅/新松田駅で乗り換える必要がある。


使用車両編集

現在使用されている車両編集

313系3100番台313系313系セントラルライナーは静岡へ

普通列車に使用されている主力車両。

3000番台(V編成):1999年6月より運用。2両編成のワンマン列車や、他の車両と連結した4~5両編成でも運行。

3100番台(V編成):2006年8月より運用開始。3000番台と共通運用。

2500番台(T編成)・2600番台(N編成):2006年11月より運用開始。113系・115系を置き換え、普通列車として運用。発電ブレーキを装備するN編成が主だが、T編成も御殿場線運用がある。

2300番台・2350番台(W編成):2006年12月より運用。他の車両と連結した運用が主だが、過去には2両単独の普通列車にも充当されていた。2350番台は霜取りパンタグラフ装備のため、冬季は専用運用に入る。

8000番台(S編成):元セントラルライナーで2022年に静岡に転属。定期運用はないが、代走で稀に御殿場線を走ることがある。

1300番台(L編成):神領から転属してきた車両で、2024年2月より使用開始。同年3月のダイヤ改正から、ワンマン列車の大多数が当番台の受け持ちになった。

300番台(K編成):大垣から転属してきた車両で、2024年6月より211系GG編成の運用で使用されている。


トイレ無し。

6000番台(GG編成)…2024年3月のダイヤ改正より、313系W編成と連結した4両編成で、沼津~御殿場間を1往復する運用がある。過去には2両単独運用もあった。(編成名のGは御殿場の頭文字。)

5000番台(LL編成)・5600番台(SS編成)は、2024年3月のダイヤ改正までは、朝と夜に313系と連結した5両編成での運用があった。この他にも多客時の増結に使われていた。


MSE10th記念メトロあさぎり小田急60000形MSE

2012年より特急ふじさんに使用されている小田急電鉄ロマンスカー。6両編成。



かつての使用車両編集

惜別あさぎり。

富士山とRSEあさぎり号

背景素材 駅のホーム

紅富士を背に

ロマンスカー

ジュラ電

唯一無二のディーゼル特急

栄光の御殿場線


導入予定の車両編集

  • 315系…2024年11月~12月頃に沼津~御殿場間で運用開始予定。

315系3000番台(静岡仕様)


その他編集

  • 373系…イベント時の臨時列車に使用。

特急 ふじかわ

EF58重連

よるきや

レール黄ヤ


  • 185系…2014年~2019年の間、修学旅行の臨時列車として、年に数回国府津~御殿場間に乗り入れていた。200番台による6両編成。2020年に感染症拡大を理由に運行が中止され、そのまま設定がなくなった。

185系 特急 踊り子

  • 183系(189系)…2013年まで修学旅行の臨時列車として活躍。6両~8両編成で、国鉄色・あずさ色が乗り入れた。

JR東日本189系 あずさ色

  • EF58電気機関車14系客車…JR東海所属の122号機と157号機が、同社所属の14系を牽引し「丹那隧道開業60周年記念号」(1994年12月)や「御殿場線70周年記念号」(2004年11月)などのイベントで使用されたほか、単機で冬期の霜払いにも使用された。EF58 157がリニア・鉄道館で静態保存、14系はJR四国を経て、現在は東武鉄道SL大樹の客車として使用されている。また、JR東日本所属の61号機、89号機も団体臨時列車で走行したことがある。

ゴハチ14系客車

  • キハ82系…「御殿場線60周年記念号」(1994年11月)などのイベントの臨時列車に使用。

82系


エピソード編集


駅一覧編集

駅名特急乗り換え路線備考
国府津東海道線(JR東日本)主に3番乗り場。
下曽我TOICAエリア最東端(2020年現在)
上大井別名ひょうたん駅
相模金子1面1線
松田小田急小田原線(新松田駅)特急乗務員交代駅。小田急との連絡線があり、特急ふじさんが使用する。
東山北1面1線 学生の利用が多い
山北国府津から当駅までの区間列車がある。
谷峨箱根ロープウェイの桃源台駅を除くと神奈川県最西端の駅。
駿河小山特急は一部列車のみ停車。富士霊園最寄り駅。
足柄小田急の駅とは無関係。
御殿場御殿場~沼津の区間列車も多い。
南御殿場1面1線
富士岡かつてのスイッチバック跡が残る
岩波
裾野元特急停車駅
長泉なめり1面1線 御殿場線で一番新しい駅
下土狩かつての三島駅。三島駅まで約20分で歩いて行ける。
大岡1面1線
沼津東海道本線(JR東海)朝夕に東海道本線との直通列車あり。

関連イラスト編集

すこすこ御殿場線ごてんば恋娘

あさぎり最後の季節


関連タグ編集

身延線 飯田線 東海道本線…静岡県内のJR東海路線

JR東海 小田急電鉄

あさぎり ロマンスカー

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