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※本項では、同一設計車である「JR東日本キヤE195系」および「JR四国9000系」についても解説する。


概要編集

JR東海が2007年に国内の鉄道事業者としては初となるレール輸送用気動車(ディーゼルカー)として登場させた。それまで電気機関車ディーゼル機関車長物車を組み合わせて行っていたレール輸送を担っている。


JR東日本も、本形式をベースに耐寒・耐雪構造強化などの改良を施したキヤE195系2017年に導入し仙台地区に投入、各地での試運転を経て2020年から本格運用が開始された。


また、JR四国も本形式をベースにした9000系の導入を予定している。


JRが開発した車両を(設計に関与していない)JR他社が導入することは少なからず見られるが、事業用車両かつ三社にまたがり導入された例は珍しい。


定尺レール用編集

メインイラストの車両。長さ25mの定尺レールの輸送を行う。東海車は0・100番台、東日本車は1000・1100番台で、2両編成を組む。東海車は名古屋車両区へ4本が集中配備され、東日本車は小牛田運輸区6本と尾久車両センター17本が配備されている。


顔つきは電気・軌道総合検測車であるキヤ95系と同じ。横から見るとキヤ95形の先頭部を長物車に載せたようにみえるためか生首と呼ぶファンもいる。

連結器が密着連結器ではなく密着自動連結器になっていることがあげられる。これはレールの授受場所がJR貨物が一種免許を持つ線にあって、法手続き上自力走行の自社列車としては入って行けず、貨物列車扱いでJR貨物の機関車に牽かれて行く必要があるため。その兼ね合いで、ブレーキ装置も自動ブレーキ併用型になっている。


レール運搬用の荷台スペース部分は強度を出すため長物車をひっくり返したような逆魚腹式台枠を採用している。

これは床下にディーゼルエンジンや変速機を積む関係上、通常の魚腹式台枠を採用するとスペースが狭くなってしまうため。

コキ50000

ちなみに魚腹式台枠というのはこういうの。


取り降ろし作業は、こんな感じ


ロングレール輸送用編集

JR東海のスフィンクス鉄道擬人化まとめ

顔つきは定尺レール用と大きく異なるが、これは低速でバックしながら運転台の真下を通してレールの取り降ろしを行うため(車両が移動することでどんどん後ろへ引き出した分がスロープを使って下りていく形になる)。東海車は200番台として、13両編成1本が美濃太田車両区に配置されているが、基本的に美濃太田へ帰ることは少なく西浜松駅の一角にいることが多い。東日本車は2両短い11両編成(積載するレールが、東海では200m、東日本では150mと、長さが異なる為)が小牛田運輸区に1本と尾久車両センターに3本配置され、0番台を名乗る(上野方は100番台)。また東日本車はスロープをグレーに塗り替え、編成の組み替えが簡単に行える様、積付装置を改良した。


中間車両としてキヤ96(キヤE194)とキサヤ96(キサヤE194)があり、見た目はほとんど長物車に近いがキヤ96(キヤE194)にはディーゼルエンジンが積まれており、排気筒もある。


JR四国向けの車両は存在しない。


取り降ろし作業は、こんな感じ


最後尾車両の窓から映像を撮ると、こう映る。


運用編集

基本的には文字通りのレール輸送に従事しているが、事故編成の救援や、陸送不能の場所からの車両引き出しの時に機関車代用として度々当系列が用いられている。


但し当系列も1機関気動車としてはそれ相応に高出力だが、ディーゼル機関車ほどの出力はないため、客車1台の牽き出しに200番台3両とか、6両編成の電車の救援に0・100番台2ユニットなどと、それなりに長くなってしまう短所もある。



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